episode28・・・一難去ってまた一難。というか自業自得。
なんかいきなりギャグっぽくなってしまった……何故だ……。
ちなみに「←なのに』←これで終わってるのはアリアが会話の途中で実体化から指輪に戻っているためです。逆もまたしかりです。あしからず。
〔Ayana side〕
馬鹿でかい黒い狼を一撃で真っ二つに斬り、私を助けてくれた青年は、その場で自分の獲物である血で汚れた大剣をさわり心地が良さそうな布で神経質そうに大事に拭いている。
「あ、あの……助けてくれて、ありがとう……」
そうお礼を言ってみた。助けてもらったのにお礼を言わないほどわたしはバカじゃない。
「………………」
「あの……もしもし?」
「………………」
「おーい、聞こえてますかー?」
「………………」
……むか。
いやいや、あっちは命の恩人だし耳が聞こえないってのもあるし、落ち着け、落ち着くんだ私。
「もしもし!? 聞いてますか!? おーい!」
今度は体を揺すってみながら大声で呼んでみる。
……が、返事はない。一心不乱に自分の大剣を拭き続けている。
プッチ―ン
「さて、そろそろ前言撤回するかもともと私は命の恩人だろうが人のことを無視するやつを許せるほど私は大人じゃないのよねそうよ普通みんなそうだわ大体人を無視するなんて社会的にもダメだしでもまだ若いんだし今から礼儀を教えればいいよねだからそれを矯正するってことでいいよねいいわよねどの道こうなることは明白なんだから反論は聞かないってことで喰らえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
私はその場から少し距離をとり、そこからダッシュで勢いをつけ、ようやく大剣の拭き掃除が終わったのか微妙に満足げのある顔に思いっきりドロップキックをかましてやった。
「ふぅ……」
振りかえってそいつを見てみるとどうやら吹っ飛ばされて崖に顔面からぶつかったようで崖には大量の血がついていてその下にそいつが倒れていた。気絶しているのか、微動だにしない。ってかあれ死んでない?
「いやー…………」
その光景をみて、私が言うことは一つしかない。
「すっきりした!」
「すっきりしたじゃない!」
「いたっ! なにすんのよ!」
珍しく実体化したアリアい私は思いっきりはたかれた。ってかなんでこいつは私のピンチの時にでてこないで今でてくるのだろうか…………。
「もちろん怖いからに決まっておろう!」
「いばるな! 胸も無いくせに胸を張るな!」
「なっ! 胸のことは関係なかろう! ってそれより!」
「なによ!」
「命の恩人にドロップキックかますとはどういう神経しとるのじゃ!」
「こういう神経よ!」
「子供か! とりあえず手当てだけでもしてやるのじゃ! 彼が不憫すぎる!」
「しょうがないわね……」
仕方ないので青年の近くへ行……
【ヒュン!】
こうとしたが行けなかった。
なぜかって? 今話題の青年さんがこっちに向けて弓を構えてるからです。どっから出したんだろうね、あの弓。
「もしかして…………怒っちゃった?」
「当たり前じゃろ!』
怒りながら指輪に戻るアリア……ってちょっと待て!
「自分だけ逃げる気!?」
『もとはといえばお主のせいじゃろが!」
怒りのままに無理やり指輪からアリアを戻す……っておお? こんなこと出来たんだ?
「こんなことされたのお主が初めてじゃ……」
「はっはっは、これでいつでも【ヒュンヒュンヒュン!!】……ってあれ?」
なんと矢のせいで服が…………。
こ、これじゃ動けないじゃない!
「はっはっは! 後は頑張るのじゃぞ!』
「あっちょっ! せめて助けてから戻りなさいよー!」
「………………」
ってそんなことしてる間に目の前まできちゃったよ! ……と、とりあえず謝ろう。
「えっと、……さっきはいきなり蹴ってほんとにすいませんでしたー!!」
矢のせいで動けないので頭だけを下げる。
「………………」
「…………?」
なんも言ってこない…………許してくれたのかな?
と、淡い希望を持ちながら目を開けるとそこには怖い顔をした青年さんが。
………………許してくれて…………無いっぽいね…………これ……。
「…………覚悟は……いいか?」
ヒィィ!! やっと喋ってくれたと思ったら不吉なことをおっしゃってるー!?
「やめなさい!」
「……ふぇ?」
何この声……幻聴?
「……セシリア、邪魔するな」
青年が後ろに顔を向ける。そこには12歳位の女の子が立っていた。
…………あんな子、さっきまでいたっけ?
「邪魔しなかったらあなたこの子を殺すでしょう!」
「こ、殺す!?」
「…………そこまではしないさ。半殺し程度だ」
「あんまり変わんない!」
「あの子はもう謝ったんだからいいじゃない! 許してあげなさいよ!」
「じゃあお前はいきなり顔面にドロップキックを喰らって許せるのか?」
「う……」
お~い! そこで黙んないで! マジで殺されちゃう!
「じ、じゃあ3分の1殺し程度で…………」
「……まぁいいだろ」
ってあれ!? あの女の子なんか妥協してる!?
「ちょ、ホントにごめんなさい! 悪気はなかったんです!」
「……問答無用だ」
「ええ~!? ちょ、アリア助け……」
『無理じゃな』
「速いよ!? それじゃあなたは……」
「すいません……私の力が足りないばかりにこんな……」
「ってすでにあきらめモードだ!」
「………諦めろ」
そう言いながら青年は拳を握り近づいてくる。
「い、嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!」
後日聞いた話、その日、森中に私の悲鳴が響きわたったらしい…………。
ちゃんと直しました。
いきなりパソコンがバグるとかマジついてない……
なんとか書いた場所まで投稿出来ましたが、ホントに全部消えたと思って泣きそうになりました。