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とある少女と少年の異世界物語  作者: 俺様参上!
第2章 エリトリア編
27/32

episode25・・・やっぱ第一印象って大事だと思う

GW最終日……宿題がまだ残ってる……(涙)

「王都へ?」


「はい」


祭りの翌日。昼食後、アリシアがこんな提案をしてきた。


『次の目的地は王都にしてほしい』


だってさ。


「いいけど……なんで?」


「実は昨日、お父さんから手紙がきたんですよ」


「カルロスさんから!? なんて!?」


「落ち着きなさい」


「いてっ、叩くことないだろ!?」


「ん」


「ん?」


守が怒ったので、私はある方向に指をさした。守はその指の先を見て……


「ああ!」


驚きの声をあげた。その先には、ベットから勢いよく顔面から落ちたであろうヴィルトの姿があった。


もともと守の上でヴィルトが昼寝をしていたのだが、さっきお父さん(=カルロスさん)と聞いた守が勢いよく飛び上がったせいで吹き飛ばされたのだった。…………可哀想に。


「ヴィルト! ごめん!」


「クゥ―ン……」


ヴィルトは涙目になりながら今にも消えそうな声で返事しながらアリシアのところにすり寄った。まぁ大丈夫そうね。


「……続けていいですか?」


ヴィルトをなでてやりながらアリシアが聞く。


「ええ、いいわよ」


「カルロスさんからはなんだって!?」


「何でも、王様がマモルさん達を呼んでいるそうです」


「…………は?」


「お、王様が?」


「はい」


「え? な、なんで? なんか私たち悪いことしたっけ?」


も、もしかしてアスナールを殺したから!? 曲がりなりにも領主だったわけだからそれを殺した罪は間違いなく重い…………まさか、死刑!?


「い、いえ、そういうことではなく、王様はマモルさん達にお礼がしたいそうです」


「「お礼?」」


「ええ、アスナールのことに関して王様も頭を抱えていたそうです。それで、アスナールを討伐するのを決心した時に丁度マモルさん達が……」


「奴を討ったと」


「はい」


なーんだ、心配して損しちゃった。


「自分と年がそんなに変わらない人達が、たった4人で領主を落としたと聞いて王様も大変マモルさん達に興味を待たれたそうですよ?」


「いや、それほどでも……」


……あれ? なんか引っかかるな。なんだろう……………あ。


「ねぇアリシア。一つ聞いていい?」


「なんですか?」


「今、『自分と年がそんなに変わらない人達が』って言った?」


「ええ、言いましたよ?」


「…………王様っていくつ?」


「確か18歳くらいだったと思いますけど」


「「若っ!?」」


王様って言うからもっと年食ったイメージだったのに……18歳って…………。


「三年前に前国王様が流行病でご逝去なされたんです。それで当時15歳だった現国王様が国王になったんですよ」


「ほへ~、そんな若かったらいろいろ大変だったんじゃないか?」


「はい、少数の貴族や、前国王様の弟様……現国王様の叔父からものすごい批判があったそうです」


ま、当たり前ね。そんな若造に王位を取られちゃあねぇ……。


「今ではそれも落ち着き、国民にもとても信頼されている良き王様になられてます」


「そかー。なんとなく俺も会いたくなってきたな。その王様に」


「そうね。……やっぱりカッコいいのかしら?」


王様ってのは大体カッコいいってイメージがあるけど……。


「はい、マモルさんといい勝負だと思いますよ?」


「んじゃ大したことないかー」


そんなことないのは私も分かってるが、認めたら私が守のことカッコいいって思ってるみたいじゃない!


「悪かったな、大したことない顔で」


「そんなことないですよ! 綾奈さんは照れてるだけです! ねぇ綾奈さん?」


ってなにばらしてんのこの子! そこで「うん」ってうなずいたらただの恥ずかしい子じゃない!


「そんなわけな……」


「そうですよね?」


な、なにこの有無を言わさぬオーラは……!


「だから違うって……」


「そ・う・で・す・よ・ね?」


だ、誰か助けてー!


【コンコン】


きた! 天の助け! さすがのアリシアも他人にこんなところは見られたくないのかあの凄まじいオーラをしまった。よかったー……。


「は、はい! どうぞ!」


「失礼するぞ」


入ってきたのはリフォル……と小さな(7,8歳くらいの)女の子だった。


「リフォル、その子……」


「ああ、前言った俺のいも……」


「攫ってきたの!?」


「違う」


そんな冷静に突っ込まなくても……。


「……俺の妹だ」


その言葉に皆がその子に注目すると、恥ずかしそうにリフォルの足に隠れた。

なんていうかもう……かっわいー!


「ほら、自己紹介をしな」


リフォルが促すと、女の子はモジモジしながら前に出てきた。お持ち帰りしたい……。


「……ステラ……ステラ・チェンバース……です……」


ステラちゃんは名前だけ言うとリフォルの後ろに戻ってしまった。ああ……和むわ……。


「びっくりしたわね。リフォルにこんな可愛い妹がいたなんて」


「? 妹がいるといっただろう?」


「そういう意味じゃないのよ」


「?」


「ああ、綾奈の言うことは気にすんな」


「ああ……」


「守? 私、結構聞こえてんのよ?」


「うげっ……!」


とりあえず守は成敗しておいた。


「それで、今日は何の用なの? ステラちゃんを私にくれるの?」


「んなわけないだろ」


人間離れした復活の速さを披露しながら的確に突っ込む守。


「いや、ステラがアヤナ達に直接礼が言いたいらしいから連れてきたんだ」


「そうなの? ステラちゃん?」


「は、はい……」


「はっきり話さないと分からんぞ?」


「う、うん。……み、皆さん、この度はこの街を救っていただき、ありがとうございました」


「いやいや、そんな大したことしてないよ」


いやしてるから。一つの街救ってるからね。そう突っ込みたかったけど、さすがに我慢する。


「つきましては、なにかお礼をしたいと……」


「いや、お礼なんて受け取れないよ」


「いえ、そんなわけには……」


「んじゃステラちゃんで……」


「アヤナさん、少しは自重してください」


呆れながらアリシアに突っ込まれた。これでも結構自重してるのに……。


「それじゃあさ、買い物に付き合ってよ。名物とか知りたいしさ」


と、守がそんな提案をだした。ステラちゃんと買い物か……いいな。守GJ!


「そんなのでいいんですか?」


「うん。あと少ししたらこの街を出るからね。買い物しとかないと」


ステラちゃんにあんなのやこんなのを着せたりして……。


「分かりました。案内します」


いやいや、こんなのとかも……うふふふふふ……。


「…………アヤナ、置いてかれるぞ」


「……え?」


周りを見るとなんとリフォルしかいなかった。


「……他のみんなは?」


「もう行ったぞ」


「うそ!? みんな、待ってよー!」


何時の間に出て行ったのー!?


「もう遅いと思うが……」


「うっさい! 早く行くわよ!」


「引っ張るな。自分で走れる」


ぼやくリフォルを無視して超特急で走る。早く追いつかなくちゃ!


さて皆さん、ホントにすいませんでした。


綾「自分の罪を自覚してるようね?」


はい、腹斬る覚悟は出来てます。


綾「いいわけは?」


しません。


綾「つまりさぼってたと」


いや、それは違うぞ!


綾「じゃあなによ」


えっと、部活の時間が延びて書く時間が短くなったり、宿題が大量に出たり、レポートがあったり……。


綾「なるほど」


許していただけるのですか!?


綾「え? ないけど?」


そんな輝かんばかりの笑顔で言わないでください……。


綾「とりあえず……腹斬れ?」


や、やっぱ許してぇぇぇぇ!


綾「あ! 待て!」


※皆さんホントにすいませんでした。土下座して謝ります。

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