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とある少女と少年の異世界物語  作者: 俺様参上!
第1章 異世界に来たとある少女と少年編
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episode01・・・穴の向こうは

「う……」


うぅ、なんか体中が痛い……どっか打ったかな…?


それより、ここ、どこよ?なんか周り全部真っ暗だし…? あれは……守?


「守? やっぱり守だ!」


「う~ん、…むにゃ…」


……こいつ、寝てやがる…。


「ったく、さっさと起きなさ~い!」


気持ち良さそうに寝ている守に思いっきり拳を振りおろす。


「ぶへらっ!」


「あら、やっと起きたみたいね」


「お、お前…それ、マジで洒落になんねぇって……」


ふっ、そんなこと気にする私ではないわ!


「やっと目覚めたか」


唐突に、声が聞こえた。声のしたほうを見ると、そこには俗にいうゴスロリの格好をしたか女の子がいた。そう例えるならローゼンメ○デンの水銀○みたいな。しかもよく見るとこの女の子はかなりかわいい子だ。年は……8~9歳くらい?


「あなたは……?」


「妾か? 妾はそうだな……この空間の創造主、かの」


「創造主……?」


「そうじゃ。一応聞いとこうかの。お前たちの名前は?」


「俺は神埼守だ」


「鈴木綾奈よ」


「マモルにアヤナ、だな。覚えておこう。よし、名前も分かったことだし本題に入ろう。お前たちは大きくて黒いお穴に吸い込まれたんじゃろ?」


「そうだけど……」


「あれはこの世界の誰かが作ったものなのじゃ」


「この世界って……何にもないじゃない」


「いやいや、ここは妾が作った世界だから当たり前じゃ。この外の世界じゃよ」


「ふ~ん…」


「そしてこの外の世界がいま危機に瀕していてな。世界を救ってもらうために、お前たちを呼んだんじゃろう」


「危機?」


守が思いっきり目を光らせる。……何か、嫌な予感がする…。


「そうじゃ。魔王という存在がこの世界を滅ぼそうとしているのじゃ」


な、なんつーありがちな設定……これ、どこのRPG?




「んじゃ俺たちが「まぁ、お前たちに世界を救ってくれとは言わん。そんなこと言われても戸惑うだろうしな。元の世界に帰る方法だけ探せばいいじゃろ」…………」


いや、二つ返事でOK出しそうな奴が隣にいるんだけど。しかも出鼻を挫かれてすっごく残念そうにしてるし。


…………………ざまぁ。


「……そういえば、私たちってなんでこの空間に出たの? 私たちを呼びだそうとした人のところに行くんじゃないの?」


「普通はそうなんじゃが、ある方法を使ってここに来るようにしたのじゃ」


「なんで?」


「面白そうだから、じゃよ」


女の子は二ヤリと笑った。本人は不気味に笑ったつもりだろうが、実際はかなりかわいらしい。母性本能がくすぐられるかわいさだ。


「で? どうすれば俺たちはここから出られるんだ?」


「簡単じゃ。妾と、アヤナが契約すれば出られる」


「「契約?」」


「うむ。契約というのは精霊と人とが誓いを立てることじゃ。精霊と契約することによってその精霊が持つ能力が得られるのじゃ」


「へ~! それすごいなぁ! ……でもどうして綾奈限定なの?」


「正直、どっちでもいいのだが簡単にいえば妾がアヤナを気に入ったからだな」


「そんなぁ~」


守がガックリとうなだれる。正直、どうでもいい。


「では、契約する前に、これを渡しておく」


私のところに短剣と指輪。守のところに剣と腕輪が現れた。


「これは?」


「お前たちにあった武器じゃ。さすがに丸腰じゃあ戦えんからな」


「この指輪と腕輪は?」


「それに精霊が宿るのじゃ。その指輪には妾が、腕輪には別の精霊が宿っておる」


「じゃあ、俺も精霊と契約できんの!?」


「まぁそういうことじゃ。よし、さっそくじゃがアヤナ、契約をするぞ」


「うん。分かった。で?どうすればいいの?」


「これまた簡単じゃ。妾に名前をつけてくれればいい」


「え? 名前、無いの?」


なるほど。自分の名前を言わないと思ったらなかったのか。そりゃ言えないだろうねぇ。


「うむ。精霊の名前は契約した主がつけるものじゃからな。だから、名前をつけてもらうことが契約となるのじゃ」


「へ~、なるほどなぁ」


ふむ、納得。


「で、アヤナ。考えたか?」


「ち、ちょっと待って。う~ん………」


どうしようか。どうせつけるならこの子に気に入ってもらえる名前がいいな。


水銀○はもちろん却下で、う~ん、アリサとか? いやいや、どうせならもっと外国人っぽい名前がいい。


そこでふと、いい名前が浮かんだ。


「…アリア。アリアなんてのはどう?」


「アリアか……気に入った。妾の名前はアリアだな」


アリアが喜んでいた。あぁ、かわいいなぁ…。


「へぇ~、結構いい名前だな」


「でしょ?」


正直、思いつきだったけど気に入ってくれたならいっか。それに私も気に入ってるしね。


「よし。これで契約もおわった。もう外に出られるが、どうする?」


「もちろん! 出るに決まってんだろ!」


「まぁ、いつまでもここにいるわけにはいかないしね」


そっけなく言ってみたけど私も少しだけ楽しみだったりする。だって、異世界なんて中々できる体験じゃないしね!


「あ、そうそう。色々な都合上、ここ空につながってるから出たら落ちるから気をつけるのじゃよ?」


「「え?」」


「じゃ、健闘を祈るからの」


「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?」」



…………前言撤回。やっぱり早く戻りた~い!!



ということで第1話でした。

いや~、やっぱり綾奈は大変な思いをするのは必然ですね。

次回は多分戦闘が入ると思います。……戦闘シーンって書いたことない。大丈夫かなぁ?

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