第5話 出会い2
ヒロインとの接触。
「ん?」
家の方からいきなりあの地域では出ない魔物の気配があった。
「キュキュ、今日はもう引き上げるぞ。それに家の方にいきなり気配がでてきた。」
そうして気配の元までいくと空から女の子が降ってきた。
「は?」
一瞬呆気に取られたが直ぐに切り替えて彼女を助けようと植物魔法の某立体機動装置を真似た蔦を崖に差し込みそのまま彼女を抱き抱えた。
「よいしょっと、親方空から女の子がじゃねぇんだからよ。意識を失っているな。」
そうして上を見ると狼がいた。
「アイツが気配の元凶か。」
そうして地面に着地した。
「キュキュこの子を頼むぞ。」
「キュ。」
そうして崖の方を向いた瞬間狼が降りてきた。
「派手な登場だね。」
「グルル」
そう唸ると襲い掛かってきた。
「関係ないってことかよ、なら、死ね。」
そうして持っていた刀で一刀両断した。
「てかこの刀の切れ味やばいな。いつもは相手が硬いから傷が付く程度だがこのくらいの魔物なら真っ二つにできるのかよ。」
そうしてそのまま魔物を放置してキュキュの所に向かった。
「キュキュ、大丈夫だったか。」
「キュ。」
「そうか。それにしてもどうするかなこの子ここに置いていく選択肢はないしな、仕方ないか。」
そう言い彼女を抱き抱えて家に帰った。
「家に帰宅したわ良いがこの子ベットに寝かせるか。」
「よいしょっと。それにしても可愛い子だな、それに身なりもいいからどっかの貴族かもな、政治的なことには関わりたくないんだがな。」
「彼女が起きるまで素振りでもするか。」
そうして素振りをしていると夜になり、風呂に入ってカツ丼を食っていると彼女が目覚める気配がした。
「お目覚めですか。」
「貴方は誰!ここはどこなの!」
「私はこの家の家主ですよ、そしてこの場所は森の中の家です。」
「ここの家主?」
そう言い彼女は外を見たそしてここが森の中だと知った。
「そうですよ。」
「貴方ここがどこだかわかっているの!ここは深淵の森よ、ここに住むなんて自殺願望でもあるのかしら。」
やっぱそんな危険な場所なんだな、そりゃそうだわな、一番最初に魔物にあった時は死ぬかと思ったもんな、そんな場所に転移させるウリエルってマジやばい奴だな、それにここ深淵の森って言うんだな
「…なんで黙っているの!それで貴方は誰なの。」
「だから申しているではありませんかこの家の家主ですと。」
「だからそう言う事を聞きたいんじゃないの!」
「貴女いきなり怒ったりして面白いですね。」
「誰のせいよ誰の!」
「まあまあ、それで貴方は何故空から降ってきたのですか?」
「誤魔化された様な気がするけどその質問に答えるわ。私が何故崖から落ちたかと言うと、まあ兄様の待女だった人に裏切られたのよ、それでその待女が持ってたスクロールを使ってポテンシャルウルフが出てきたのよ、それでその待女は制御が出来ずにそのままポテンシャルウルフに殺されたのよ。そうして私は崖まで追い詰められてその時に崖が崩れて落ちたんだわ。」
「なるほど、分かりました。」
まとめると、待女に裏切られてその待女のスクロールで出てきたあの狼に追い詰められて落ちたと言うことか。
「それで貴方はこれからどうするのですか?」
「私が落ちたところまで案内してくれたらあとは自分で家に帰るわ。」
「こんな夜中にですか明日でも良いのでは無いのですか?」
「明日じゃダメなのよ!」
そう大きな声で言った。
「ハッ、ごめんなさい取り乱したわ。」
「事情があることは分かりました。ですが明日行く事だけは変えません分かりましたか?」
「っ!分かり、ました。」
彼女の表情が少し歪んだがなんとか納得してくれた様だ。
「それではお腹は空いていませんか?」
「空いていません。」
そう彼女が言った瞬間彼女からお腹が鳴った。
「ッ!」
「ご飯食べましょうか。」
そうして彼女を席に座らせた。
そうした彼女は恥ずかしそうであった。
そうして冷蔵庫からカツ丼を取って彼女の前に出したが一向に食べようとしない。
「毒など入っていませんよ。」
それでも疑うので一口彼女のを食べた。
「これで大丈夫でしょう。」
そうして彼女は恐る恐る一口食べた。
そうしてまた一口一口と全て食べてしまった。
「おかわりもありますが?」
「け、結構です」
そうしてご飯を食べ終えた。
「お風呂に入りますか?服なども汚れていますし入った方がよろしいかと私はもう入ったので大丈夫てすよ。」
そう言ったら彼女が後ずさった。
「か、勘違いしないでくださいそんな気は一切ありませんので。」
彼女はまだ疑う目で見てきたが風呂に入る様だ。まあ、風呂に入るまで終始疑う目で見ていたが。
「お風呂ありがとうございますこの様な場所にあんな綺麗なお風呂があるとは思いません出した。」
「そうですか、ありがとうございます。」
嫌がると思い外で待機させていたキュキュを撫でながら言った。
「その、失礼ですが何をしているのでしょうか。」
机の上にキュキュをのせた。
「この子を撫でていたんです。この子はキュキュと言い私の大切な家族ですよ。」
「そうなんですね、その失礼ですが撫でても良いですか?」
「良いですけど?」
「では、」
そうして撫でようとしたがキュキュに避けられていた。
「キュキュ失礼だろ。申し訳ありません。」
キュキュは服に隠れてしまった。
「いえ、少し悲しいですが大丈夫です。それと私に敬語は不要です。」
「そうですか、いや、そうかなら俺も敬語は不要だ。」
そう言ったら彼女は少し驚いていた。
「どうした?」
「いえ、その結構雰囲気が変わったので驚いてしまって。」
「そうか、それと言っただろう俺に敬語は不要と。」
「わかったわ。」
「それで自己紹介でもするか?互いに名前を知らんだろうし。」
「分かったわでは私の名前はフィナリナです。フィナと呼ばれているわ。」
「そうかフィナな、俺の名前は山崎亮太だ。」
「ヤマザキ リョウタ、変わった名前ねそれに名字があるから貴族とかなの?」
「いや違う、そんなもんじゃない俺の国ではこれが普通だったんだ。それと名前が亮太だ。こっちの方が分かりやすいか、リョウタ ヤマザキ。」
「そうね後者の方が分かりやすいわ。リョウタよろしくね。」
そうして握手を求められた。
「ああ、よろしく。フィナ」
「それじゃあ時間も時間だし寝るか、フィナはそのベット使っていいぞ。」
「別に床でいいわリョウタがベットを使ってよ家主なんだし。」
「お前明日崖の所まで行くんだろだったらしっかりと疲れを取った方がいいぞ。」
「確かにそうね、わかったわありがたく使わせて貰うわね。」
「んじゃお休み。」
「お休みなさい。」
一時間後
(いや、眠れねぇ、可愛い子と寝るなんて無かったから緊張がやばいな)
起きてねぇよな。そうしてフィナの方を向くと涙が出ていた。
「えっ」
小さく声が漏れた。
「お父様、お母様、兄様。」
そう小さく寝言を言っていた。
(嫌なもん見ちまったぜ、そりぁそうか待女に裏切られるって相当だもんな、なんかあったんだろうと思ってたが泣くほどとはあの元気も空元気だったか。着いていくきはなかったけどどうしたもんかねぇ。)
そう悩んでいるうちにいつの間にか眠っていた。