決勝戦
戦闘シーンってどう書けば良いか分からなく時間がかかってしまいましたすいません。
ーーーーセルフィーナ視点ーーーー
Cブロックで勝ち残った私は本戦が行われる第一アリーナに移動した。各ブロックの人達が全員集まっており観客席は大いに盛り上がっていた。出場選手は部屋に集められその部屋で待機するらしく部屋に移動すると他の五名は既に待機していた。どうやら一年は私だけらしい。
部屋につくと私は椅子に座り抱っこしている小さい姿のままのお父さんを隣に座らせた。部屋の中は静寂に包まれており、ピリピリとした空気が充満していて居心地が最悪だった。だがこの静寂を破った生徒が現れた。その生徒は私がCブロックで倒した相手だった。
「去年はお前に負けたが今回はそうはいかねぇぞリーゾット」
その相手は生徒会長で長い茶色の髪が特徴的なリーゾット会長だった。
「そうですね。去年は我が主神様が私に力を貸してくれたから勝てましたが今回もその様に行くかは分かりませんね」
「今回こそお前の剣を超えて俺が優勝するからな」
「覚悟しておきます」
前回優勝したのはどうやら会長らしい。リーゾットさんは最初に試合があるが私は最後にあるので当たるのは決勝戦なのでそれまでに戦い方をみておこう。考え事をしていると会長がこちらに歩いて来た。
「隣に座ってもいいですか?」
「勿論大丈夫です」
私は隣に座っていたお父さんを膝に乗せてスペースを作った。なんだろう、膝の上にいる事でお父さんの全てが手に入った様で変な気分になって幸せな気分になる。
「ありがとうございます。一年生で決勝戦に出場するのは緊張しますよね。私も一年生の頃は緊張しました。お名前をお聞きしてもよろしいですか?」
「セルフィーナ・ダーレスです。でもリーゾットさんは一年の頃に優勝したんですよね尊敬します」
「あの時は主神様が力を貸してくれたので掴みとることが出来ましたが今回は貴方の様な強者も多いので結果は分かりませんね」
「会長は熱心な宗教家なんですね。どこの宗教なんですか?」
「そうですね、、、人にはあまり言わないのですが」
リーゾットさんはチラリとお父さんを見ると私にしか見えない様にペンダントを見せてくれた。そのペンダントにはドラゴンの刻印が刻まれていた。この刻印はドラゴンを崇拝しているレグル教だ。この国ではあまり知られてないが一部の国では国教となっていると本で読んだことがある。お父さんの様な強力な竜がいるし宗教になっても可笑しくないだろう。
「そのぬいぐるみはドラゴンですよね。だったら話しても大丈夫かなと思いまして他言無用でお願いします。それにしてもクオリティの高いぬいぐるみですね」
どうやらお父さんのことをぬいぐるみだと思っているらしい。こんなに動かない魔物は居ないだろうし仕方がないだろう。
「その、、、言い難いのですが持ってみてもいいでしょうか?」
「は、はい良いですよ」
別に隠している訳では無いので教えても問題ないし見た方が早いだろう。
「ありがとうございます」
私は膝の上にいるお父さんをリーゾットさんに渡した。また後で膝に乗せて楽しもう。
「感触が本物そっくりですね。それに瞬きまで、、、え?」
『グルゥゥ、、、ゴホッ』
お父さんは分かりやすいように声をあげた後に少し炎を出してくれた。
「も、もしかしてほ、本物ですか!?」
リーゾットさんは驚いた声で私に問いかけてきた。
「はい。その子私の使い魔なんです」
「私本物のドラゴンを抱いてみるのが夢だったんです!」
リーゾットさんはお父さんを力強く胸に抱き嬉しそうにしている。
「あ、すいません。先ほども申し上げましたが私本物のドラゴンを抱いてみるのが夢だったんです!昔にドラゴンを遠目から見たことがあってその時に私感動しました、あの力強い外見に全てを見透かした様な瞳。一度しか見たことがありませんがあの時の感動を忘れた事はありません」
リーゾットさんは話しながらお父さんの全身を眺めてそれから2分ぐらいは経った頃に見終わったのだろうお父さんを返してくれた。
「貴重な体験ができました!ありがとうございます。本物のドラゴンを触れるなんて一生の宝物です」
「それは良かったです」
「その、、、厚かましいとは思いますがまた機会があればもう一度抱かしてもらってもいいですか?」
なんだか危険な匂いがしなくはないが断るのは失礼だろう。
「はい、いつでも言ってください」
「ありがとうございます!」
話し終えた瞬間アナウンスが流れた。
『これより第一試合を開始いたします。出場者は入場ゲートにお集まりください』
「私の番ですね。それでは行って参ります」
「はい、応援しています」
リーゾットさんは私に手を振って部屋を出ていった。この部屋は試合が見やすく窓から覗けば会場がよく見える。
「お父さんリーゾットさんどうだった?」
『ふむ、、、保有している魔力量と魔力密度はなかなかのものだったぞアレは幼い頃からしっかり鍛錬を積んだのだろうな。がだセルフィには及ばないな。あとは剣技だが見てみないと分からないな』
「違うよお父さん、私が聞いてるのは抱きつかれた事だよ。気持ちよかった?」
『、、、怒っているのか?』
「別に怒ってる訳じゃないし」
『仕方がないだろう、俺から抱かれに行った訳ではないしそう腹を立てるな』
お父さんは私の機嫌をとっているつもりなのだろうか肩に飛び乗り私の頬に頭を擦ってきた。
「そんなんで機嫌なんて治らないから」
私はそう言いお父さんを胸に抱きしめて窓を覗いた。窓から覗いて見ると丁度試合が始まったところだった。
リーゾットさんは細い剣を構えている。それに対してその相手は魔術科の生徒だ。先手を取ったのは魔術科の生徒だった。
「《孤高の狼よ・冷気を纏い・我が敵を氷像と化せ》」
放たれた魔術はリーゾットさんに向かって一直線に迫って行くがそれに対してリーゾットさんは静かに目を閉じて剣を構えている。そして魔術がリーゾットさんの間合いに入った瞬間リーゾットさんが動いた。リーゾットさんが魔術を剣で切り裂いてしまった。その光景を見た相手は驚いて一瞬固まってしまった。その一瞬の隙にリーゾットさんは相手に急接近し間合いに入れた。
「終わりです」
リーゾットさんは相手の喉に剣先を当て寸止めをしていた。相手は降参し両手を上げている。
「勝者リーゾット・カルチャート!」
審判が勝者を告げると観客から喝采する声が上がっている。リーゾットさんは周りに手を振りながら退場している。
「リーゾットさん動きが早いね」
『だな。それに剣筋が研ぎ澄まされている、最初から最後まで無駄な動きが一切ない、相当な場数を踏んでいる』
「そうなんだね」
流石はお父さんだ、たった数秒の試合でそれほど情報が読み取れるなんて。お父さんと話しているとリーゾットさんが部屋に戻って来た。
「どうでしたか私の試合は」
「お疲れ様です。凄いですねリーゾットさん目を瞑りながら戦うなんて」
「ありがとうございます。目を瞑っていたのはウォーミングアップでして最後の試合に向けて気持ちを研いでるんです」
「そうなんですね。私も気合を入れないと」
リーゾットさんは相当ドラゴンが好きなのだろう。それから話している間にもずっとお父さんのことを見ている。
「そういえば私って勝ち進んでも二回しか試合しないんですね」
「セルフィーナさんは一年生ですからね。人数が足りなかった時はそうなることもあるんですよ。そろそろセルフィーナさんの試合ですよ」
「あ、本当だ移動しないと」
アナウンスが掛かる前には移動しといた方が良いだろう。
「セルフィーナさんその子も連れて行くのですか?良かったら私が預かっておきましょうか?」
リーゾットさんは目を輝かせながら提案していた。お父さんをリーゾットさんに預けるのは不安だがこんなに迫りながら言われたら断り難い。
「な、ならお願いしますね」
「はい!任せてください!」
お父さんを渡して私は入場ゲートに移動した。早くこの試合を終われせお父さんの元に帰らないと。相手は魔術科の生徒だ一気に詰めて隙を突く。
「セルフィーナ・ダーレス対タリス・ヒーク。それでは始め!」
「『炎の監獄』」
これは相手を炎で取り囲む魔術だ。相手は慌てて障壁を作り身を守るが私はその動きを読んでいた。
「『貫通する迅雷』」
この魔術の特性はよく貫通し小さな穴を開けることだ。つまり威力さえ上げれば相手の障壁など容易く貫通し命中できる。勿論人体に穴を開けないように加減はしている。
「は?」
相手は炎で周りが見えない中で突然狙撃をされたのだ理解ができないのが普通だろう。相手は私の思惑通りに頭に命中しそのまま気絶した。
「勝者セルフィーナ・ダーレス」
早くお父さんの元へ帰らなくてはリーゾットさんが何をするか分かったものではない。急いで部屋に戻ると中にはロッカーの上で籠城しているお父さんとそれをどうにかしようとしているリーゾットさんがいた。
「さっきの様なことはしないので降りてきてください!あ、セルフィーナさん」
私が帰ってきたことにリーゾットさんが気づいた。
「何があったのですか?」
訪ねてみるとリーゾットさんは申し訳なさそうに話してくれた。
「その、、、ドラゴンの体に触り放題だと思ったら少し興奮してしまって度を超えてしまいました」
いったい何をしたらそこまで嫌われるのだろうか。まずはお父さんを回収しよう。
「降りてきて」
お父さんに降りてくるようにお願いしたら降りてきてくれて私の肩に乗った。最近お父さんはこのポジションが気に入っているらしい。今のお父さんは全く重たくないし全然苦ではない、むしろ嬉しい。
「お二人は仲が良いのですね羨ましいです」
「それより次の試合はリーゾットさんですよ」
「あ、夢中になって忘れていました。それでは行って参ります」
リーゾットさんが部屋を出ていきお父さんに何があったか聞いてみた。
「お父さんリーゾットさんに何をされたの?」
『あの娘に体の隅々まで観察されてそれは別によかったのだが内臓まで見ようと口から魔術で確認しようとしてきたのだ』
そんなことがあったのか流石に嫌だったのだろう。でも私はお父さんになら全然平気だ。
「それは災難だったね。リーゾットさんのことは嫌い?」
『別に嫌ってはないが苦手になったな。そろそろ始まるぞ」
窓から覗いてみると試合が始まろうとしていた。リーゾットさんの相手はBブロックで私が戦った筋肉君だった。
「ようリーゾット。潰される準備はできたか?」
「その準備は出来ていませんが勝つ準備は怠っていません」
「それでは試合始め!」
審判が合図を出すと筋肉君が先に動く。距離を詰めて一気に大剣を振るう。対してリーゾットさんは目を瞑ったまま繰り出される剣撃を細い剣で全て弾いている。
「チッ攻撃が通らねぇな!」
筋肉君は大きく跳び上がり全力で大剣を振り下ろす。だがリーゾットさんはその攻撃さえ弾いてしまった。大剣を弾かれ筋肉君は無防備になった。リーゾットさんはその隙を見逃さず突きを放った。
「うおッ!?」
突きはもの凄い勢いで筋肉君の胸に向け放たれた。常人では目で追うことさえ出来ないだろう。筋肉君はその突きを間一髪大剣で防いだ。防ぎはしたが勢いで後ろに下がってしまった。
「今のはヤバかったな」
筋肉君の額には脂汗が流れていた。
「あの突きを防ぐとは腕を上げましたね。ですが私も前回より強くなっていますよ」
リーゾットさんは言い終えると動き始め加速した。その速度は今までより比べるまでもなく早くなっていた。
「さっきので全力じゃなかったのかよ!」
リーゾットさんの剣撃を筋肉君は大剣で弾くなど出来なく避けるのが精一杯だった。
「早すぎるがヤバ感でどうにかなるな!そこだぁー!」
筋肉君はリーゾットさんの動きを覚えて先読みをして大剣を振るった。だが‘振るった場所にリーゾットさんは居なかった。リーゾットさんが居たのは筋肉君の背後だった。リーゾットさんは先ほど見た突きの構えをとっていた。
「やばい!」
筋肉君はまた大剣でなんとか防いだ。今回は勢いをちゃんと防いだので後ろに下がることは無かった。大剣にリーゾットさんの剣が当たったまま場が固まった。
「その突きは見切っているぜ。さぁ続きをやろうや」
「いえ、勝負はつきました」
「何を言って、、、何だと!」
筋肉君がふと見てみると自身の大剣にヒビが入り今にも砕けようとしていた。そしてリーゾットさんは剣に少し力を入れると筋肉君の大剣が砕け散った。
「リーゾットお前狙ってたな」
「はい。最初の突きで壊す予定でしたが勢いが大剣を通り抜けてしまったので叶いませんでしたが同じ所を突くことで上手くいきました。これも主神様のおかげです」
「けッ熱心なことだな。審判俺の負けだ得物がないと話にならねぇからな」
「勝者リーゾット・カルチャート!」
筋肉君が負けを宣言したことで勝敗がついた。
「すごいねリーゾットさんあんなに早く動けるなんて」
お父さんに感想を聞いてみると何か考え事をしていた。
『あの動きどこかで見たことがあるな』
「そうなの?」
『どうも思い出せないな、、、まぁ思い出せないならその程度のことなのだろう。そんなことより次は決勝だな』
「そうだね、リーゾットさん底が見えないところがあるし気をつけないとね。あ、移動しないと」
入場ゲートに移動する。お父さんは入場ゲートで待機だ。
「行ってくるね」
『ああ、応援してるぞ』
お父さんに背を向け私は歩き出しリーゾットさんが既に立っている試合場に向かう。
「セルフィーナさんお互いにベストを尽くしましょう」
「はい。戦うからには全力で勝ちに行きます」
「それではリーゾット・カルチャート対セルフィーナ・ダーレス決勝戦を開始します。それでは始め!」
リーゾットさんは目を閉じ審判が試合の開始を宣言した瞬間リーゾットさんが動いた。最初から先程の試合で見た速度だ。どうやら魔術を警戒して早期決戦を狙っているらしい。だがそんなことは対策済みだ。
「『妨害する暴風』」
「くっこれは、、、」
この魔術は私を中心に風を爆発的に発生させて相手の接近を防ぐ魔術だ。私の思惑通りにリーゾットさんは魔術に当たり距離を取ることに成功した。この隙に攻撃をして体力を減らしてしまう。
「『大地の憤怒』」
リーゾットさんが立っている地面が爆発した。だが流石はリーゾットさんだその爆発をジャンプして回避した。私は空中に逃げたリーゾットさんを狙い魔術を放つ。
「『貫通する迅雷』『放電』」
この魔術は勢いも出るので中距離の狙撃に向いている。そして着地する地点を予測して即座に魔術を放った。一つ目の魔術は上手く剣で切り裂かれて対処されたが二個目の魔術は命中した。二個目の魔術は連続で発動させて脳の処理が追いつかなく威力があまり出なかった。
リーゾットさんは魔術が当たり少し顔を顰めたがすぐに攻撃をしようと距離を縮めてくる。私もそうはさせまいともう一度『妨害する暴風』発動させたいが連発が祟って頭痛が起きて上手く発動できない。仕方がないので別の策でいく。
リーゾットさんか接近しながら剣を振りかぶろうとした瞬間に私は逆に接近してリーゾットさんの剣を持つ右手を掴んだ。勢いがつく前なら対処はしやすく肉体強化の技量なら私の方が上だしそう簡単には振り解けない。そのまま‘魔術を放つが左手はリーゾットさんの腕を掴んでいるので使えなく右手で発動させた。
「『短縮爆発』」
右手で発動させたのが理由で威力が落ちてしまったがリーゾットさんの意表を突いて上手く決まりその間にまた距離を離す。
「まさかそちらから迫ってくるとは全くもって予想外でした。このまま続ければいずれ敗北するのは私でしょう」
「そうですか、なら降参しますか?」
「いえ、私も全力でやらせてもらいます」
するとリーゾットさんは剣を地面に突き刺し片膝をつき詠唱を始めた。
「《神の恩恵を授かり・我が魂を祈りの全てを・神に捧げん》」
詠唱が始まると突き刺した剣を中心に魔術陣が構築された。その詠唱は魔術を唱えると言うより歌を歌っているようだ。その魔術陣からは大量の魔力を感じる。詠唱が終わると魔術陣が一気にリーゾットさんの元へ凝縮され光を放った。光が無くなるとリーゾットさんは立ち上がり剣を地面から引き抜いた。リーゾットさんからは今まで感じられなかった気配が流れ出ていて体からは電気が走っている。
「お待たせしました。では全力で行きます」
リーゾットさんは言い終えると目を開け剣を構えた。何が来るか分からないので自身の周りに強めの障壁を張った。ここからは完全に初見だ相手がどう出るか分からないので早く見極めないといけない。
「それでは参ります」
リーゾットさんが言い終えて構えをとった瞬間リーゾットさんの姿が消えた。
「え?」
気付けばリーゾットさんは目の前で腰を低くして剣を振るおうとしていた。振るわれた剣は障壁を軽々と切断し私は驚くと同時に後ろに飛び下がった。
「凄いですね、この攻撃を初見で躱すなんて。ですが時間がないので終わらせてもらいます」
リーゾットさんの発言からしてあの術は大量に体力を使うのだろう。ならばまだ活路はある。ひたすらに防御をし限界がくるのを待つそれだけだ。
リーゾットさんの姿が消え次は背後に移動した。動きは見えないが魔力である程度は感じ取れる。前に飛び出て振り抜かれた剣を躱して身を翻し反撃に出る。
「『獄炎』」
この距離なら避けきれないだろう。リーゾットさんは炎を切り払い避けていたがだんだん動きが見えてきた。
「まさかこの動きについて来れるのですね。仕方ありません次の一撃で終わらせます。セルフィーナさん気をつけてくださいね」
リーゾットさんは腰を低くして構えを作った。リーゾットさんから流れ出てくる魔力が急激な変化をして今までに感じたことのない気配がしている。これは嫌な予感がする本気で身構えなければ一瞬でやられてしまうかもしれない。限界まで障壁を張り身を守ろう。
「『五光電撃』!」
リーゾットさんが動いた途端に全ての障壁が砕け散った。何が起こったか理解もできなく気付けばリーゾットさんの剣が私の首に当たったところで止められていた。リーゾットさんを見れば汗を流し呼吸をするのも忘れて固まっている。
「勝者リーゾット・カルチャート!」
何も理解できずに固まっていると審判がジャッチを下した。審判の判断は正しかったのだろう、あのまま振り抜かれていたらどうなっていたか分からない。
「わ、、、私、、、、」
リーゾットさんが自我を取り戻したかのようにボソボソと何か言っていた。
「セルフィーナさん良い勝負でした。またお話をしに会いに行きます。今はその、、、疲れているのでこれで失礼します」
そう言い残すとリーゾットさんは周囲の歓声を他所目に去っていった。私もお父さんのいるゲートに向かって行く。ゲートに着くとお父さんを胸に抱きしめ何処に行けばいいか分からないまま歩きながらお父さんを力強く抱きしめて言葉が出て来ないが振り絞って話しかけた。
「お父さん、、、私、、、、負けちゃった」
そう語ったら瞳からは涙が溢れてしまった。
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