家族でお出かけ
少し書き方を変えてみました。
読み難い、誤字脱字、意味がわからないなどありましたら報告お願いします!
ーーーーセルフィーナ視点ーーーー
私には何よりも大切な存在がいる、それは私のお父さんだ。お父さんさえ居れば他の物はどうでもいい、私にとってお父さんは全てだ。お父さんは昔世界最強の竜で邪竜と恐れられていた存在らしい、だが私からしたらどうでもいい事だ。私のお父さんは私のことを溺愛しており優しくとても強いく、私に稽古をつけてくれている。
今日はお父さんとのデートの日だ、お父さんとデートをするのは今回で25回目だ、前はピクニックをしたり竜の姿になったお父さんの背中に乗って空を飛んだりしていた。
私はお父さんに起こしてもらう前から起きていた、昨日は疲れていてすぐに眠ってしっまた、本来なら二時間くらいはお父さんに抱きつき堪能したかった。お父さんと寝れるのは珍しいのでそのくらいしないと私はどうにかなってしまうだろう。
そもそもお父さんが悪いのだ、私が一緒に寝たいと言い了承を得て枕を取りに上がるって降りると「そろそろ独り立ちさせる為にも厳しくするべきか、、」などと言っていたのだ、私は倒れてしまうかと思った、もしも大好きなお父さんと離れてしまったら私は生きていく自信がない。
なのでお父さんと寝るのはやめようと思ったのだが完全にやめるのは不可能だった、なのでこうやって回数を減らした。そろそろお父さんが起こしに来る時間だろう足音が近づいてくる。私は目を瞑って寝たふりをする。
「セルフィ朝だぞ、起きろ」
お父さんは優しく私の肩を揺らす。
「んー、お父さんおはよう」
私は背伸びをしてお父さんに朝の挨拶をした。
「おはようセルフィ」
私はお父さんにイチャつく為に朝に弱いふりをしてたくさん甘えるのが日課だ。
「お父さん朝のキスは?」
「仕方がないな、、」
お父さんは私の前髪を上げておでこにキスをしてくれた、これが無ければ私は死んだような一日を過ごしてしまうだろう。いずれは唇にしてもらうのが私の夢だ。
「ご飯ができてるから食べよう」
「うん!」
お父さんの料理はどれも絶品だ、前に友達が野菜が苦手だと言っていたのだが私には意味が分からなかった、なんであんなに美味しい野菜が嫌いなのかが理解できなかったのだ、その日私は初めてお父さんが作ったもの以外を食べた、友達の家でお昼ご飯を食べさせてもらったのだが少し苦手な理由がわかった、失礼だが美味しくなかったのだ、残すことはしなかったがお父さんの料理がどれだけ凄いか理解できた。
「ご馳走様、お風呂入ってくるね」
私は着替えの下着と服を選んでお風呂に入る、この服は前に町に行きお父さんと一緒に選んだ服だ、この服は私自身お気に入りでお父さんとのデートにしか着ないと心に決めている。
お風呂に入り頭と体を念入りに洗っていく、お父さんとのデートなのだ、こんな大切な日に手を抜くなどあり得ない。お風呂の鏡を見るとそこには当然自分が写っている、私は綺麗でいる為に手を抜いてきたことはない、そしてお父さんにはよく可愛いと言われている、くびれもあるし傷跡一つなく色白だ、だが一つ欠点があるとしたら。
「胸がないッ」
私はカーラさんのような豊かな胸がないのだ、ギリギリBカップだろう、それに比べてカーラさんはEカップ、下手をしたらFカップにもなるだろう。戦力差は象と蟻だろう。だがお父さんが私を捨てカーラさんを取るなどまず有り得ない話だ、でももしかすると万が一、いや十の四万乗の一にそうなってしまったら私はカーラさんを確実に殺してしまうだろう。でもそんなことはあり得ない。
(無駄なことを考えてしまった)
早くしないとお父さんを待たせてしまう、髪を乾かし服を着て全身をもう一度チェックしてお父さんが待つリビングに向かった。
ーーーーグレイ視点ーーーー
「お父さんお待たせ」
セルフィは煌びやかな銀色の髪を靡かせお気に入りと言っていた服を着ていた、その姿は昔一方的に攻めてきた世界で一番美しい種族と言われている天使族を凌駕していた。
「やはりセルフィは綺麗だな」
「ありがとう!さ、早くデートに行こう!」
「そうだな、転移門で行くか?」
「んー、今日は飛びたい気分!」
「なら飛んでいくか」
家を出ると俺は人の姿を解いて元の姿になる。
「やっぱり竜のお父さんもカッコいいね」
『そうか?この姿は恐怖の対象として覚えられているからな』
「そんな事ないよ、お父さんはいつでもカッコいいよ」
セルフィは俺の体に触れながら言った。セルフィを背中に乗せて飛ぶ体制に入った。
『そうか、セルフィがそう言うならそれが絶対だ。ちゃんと掴まってろ』
「うん!」
周りから見えないように探知不可の魔術を使って、一様魔力を使いセルフィの体を固定して風圧が掛からないように見えない障壁を張った。大地を飛び立ち徐々に速度を上げていく。
「やっぱり空は気持ちがいいね」
『昔からよく飛んでいたから見慣れてしまったが生まれて間もない時は空に憧れていた気がする』
しばらくの間セルフィは黙って辺りを見渡していた。街までは飛んで行ったらそう時間は掛からなく町が見えてきた。
『そろそろ地上に降りるぞ』
「了解!」
近くの森に降りてセルフィを地上に降ろして姿を人に変えていく。
「町までは歩いていくぞ」
「うん!私はお父さんとなら何でも楽しいよ」
セルフィは楽しそうに言うと俺の腕に抱きついてきた。
「お父さんエスコートお願いね」
「任しておけ、まずは町まで行くぞ」
町まで歩いて行き通行税を払って町の中に入った。町はいつも通り賑わっていた。
「どこからいくの?」
「今日は演劇団が来ているらしいから見に行こう」
セルフィは演劇を見るのは初めてだろう。
「なんでも名高い劇団らしいぞ」
「楽しみ!」
演劇が行われる広場に行くと舞台が組み立てられていた。周りには既に人が集まってをり用意されていた椅子に着々と座っていた。
「いいタイミングで来れたな、座ろうか」
座った席は劇がよく見えて楽しめそうだった。
「いい席が取れたな」
「ラッキーだったね」
雑談をしていると舞台の上に若い男が上がってきた。
「こんにちは!私達は劇団ドリームギフトです!今日は集まってくれてありがとう!是非最後まで見て行ってくれ!次に今回のヒロインであるビーネルさんだ」
すると舞台に上がってきたのは赤いショートヘアの女性だった。
「こんにちは!今日は集まってくれてありがとう!私の他にもすごい人が気持ちのこもった劇をするので是非観てください」
挨拶を終えるといよいよ劇が始まった。
劇の内容はとある島に恐ろしい漆黒のドラゴンが毎月一人生贄を要求しており、今回は町一番の美女を生贄に差し出すところに男がやってきてドラゴンを倒すと言い出して島に生贄の美女と一緒に倒しに行き、ドラゴンを倒して二人は結ばれる内容だ。
以前人族に詳しくなるために王都にある大図書館に行きその中にあった物語の一つだ。この物語のドラゴンはどうやら俺のことを言っているらしい、なんでも勢力を上げてドラゴン一つ倒せないとなれば国の威厳に関わるとの理由で隠蔽しているらしい。他にも沢山の俺に関する物語があったが全て倒されていた。
劇は山場でドラゴンを背後にいる美女を守りながら戦う場面だった。
「邪悪なるドラゴン今ここで貴様の命も終わらせてやる!」
「脆弱な人如きが我を倒すなど妄言を吐くとは!貴様を殺した後には国を炎に沈めてやろう」
軽い素材で作られているだろうドラゴンは口から火を吐き男を攻撃する。
「やはり愚かだな!お前が避けると後ろにいる女が灰になるぞ!」
「なんだと!?卑怯な」
「そんな!私のことはいいから避けて!」
「聖剣よ俺に力を貸してくれ『エクスカリバー』」
聖剣と言われた剣は光りドラゴンを火と共に切ってしまった。
「町に帰ったら結婚しよう」
「はい!喜んで」
するとナレーションが入り「二人はそう誓うと最後にキスをしました」と言うと実際に舞台の上の二人はキスをしようとして観客に見えないようにしていたがどうやら寸止めらしい。すると最前線の観客の男が突然舞台に上がった。
「ビーネルッ!許さないよ!例え仕事だろうが僕を裏切ってそんな男とキスするなんて!」
「え?あなた誰?」
どうやら本人は知らないらしい。
「そうか!新しい男ができたら古いのは要らないのか!」
「何を言ってるの?本当に誰?」
「ならいい、君に捨てられるくらいなら君を殺して僕も死ぬ、《偉大なる火の精霊よ・我が敵を灰燼に帰せ》『大火球!」
「誰か助けてくれ!」
隣にいた男は既に腰が抜けていて這いつくばり逃げながら助けを求めていた。その姿を見た観客は演技じゃ無いことに気づいたのか逃げ始めた。
「お父さん!」
危険を感じ取ったのかセルフィは俺に助けを求めてきた。
「任せておけ」
セルフィの前ではあまり人を殺さないようにしているので殺されても迷惑だからな。
俺は魔術が放たれたと同時にビーネルの前に現れ向かってくる魔術を手で払い除けてて霧散させた。
「だ、誰だお前!さてはお前も新しい男だな!お前も殺してやる!」
男は何か勘違いしたまま魔力をさっきので使い果たしたのだろう殴りかかってきた。
「何を勘違いしてる、俺は唯の子連れの親だ」
そう言い終えると俺は男の拳を避け顎に拳を叩き込んだ。男は綺麗に仰け反り気を失った。
「さて、セルフィの元に」
戻ろうかとしたら急に俺の手が後ろにいた人物に握られ止められた。
「ちょっと待って!あなた誰!?」
「ただの子連れの親だが」
「そうじゃなくて名前を教えて欲しいの!それに貴方は子持ちの年齢には見えないわ」
「いや、実際に親だぞ」
「そうなの?結婚は?」
「未婚だが、、、」
「なら問題無いね」
何の問題があって、何の問題が無くなったか教えてほしい。その前に手を離してもらいたい。
「お父さん?何してるの?」
そこには笑顔だが目が全く笑っていない我が最愛の娘がいた。
「女の人と手なんか繋いで何してるの?」
俺は過去一回だけセルフィを怒らせたことがある、あれは二度と味わいたくない恐怖だった。今はまだセルフィは完全に怒ってないのでまだ間に合う。
「今セルフィの所に戻ろうとしてたんだ」
「私は何をしてたのって聞いたの。お父さんが助けに入ったら逃げ出した人達で見えなくなってね、やっと見えたと思ったら女の人と手を繋いでるし。私は何が起こったか知りたいだけなの」
「この人が急に手を掴んで名前を聞いてきたんだ。本当だ信じてくれ」
「もちろん信じるよ。もう終わったんだね、なら早くデートの続きに行こうよ」
「ああ、お昼を食べたら服でも買いに行こう、今年は暑くなるからな」
「やった!私に似合う服選んでねお父さん」
「セルフィは何でも似合うから簡単だな」
セルフィは俺の手を取ると引っ張る様に歩いていく。
「ねぇ!ちょっと!名前教えてよ!」
後ろで叫んでいる奴がいたが無視することにして立ち去る事にした。
お昼ご飯を食べ終わると服屋に入った。この服屋は町一番の品揃えでよくここで服を揃えている。
「夏物の服は露出が多いな」
「お父さん、最近はこのくらいの露出は普通だよ」
「そうなのか」
「お父さん!私に似合う服選んでね!」
「これなんてどうだ?」
俺が選んだ服は青白い肩出しのブラウスに黒い膝の上まであるスカートだ。
「ありがとう!早速着てくるね」
セルフィは試着室に入って行った。俺は一人試着室の前で待っていると店内には色々な会話が聞こえてきた。王都で大会がある、学校の入学試験がある、隣町に魔物が増えたなどの会話が聞こえてきた。
「お待たせ!」
「似合っているぞ、特に青白いブラウスはセルフィの銀髪を引き立ててとても綺麗だ」
「ありがとう、、、ならこれは買おうかな」
セルフィは照れるように試着室のカーテンを閉めた、お会計を済まして店を出た。
「今日はやる事が終わったが何かしたい事あるか?」
「んー、特にないかな」
「なら今日は帰るか」
町を出ると森まで歩いて姿を元に戻して家に向かって飛んで帰ることにした。
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