辿り着くまでの無限ループの最中に立ち寄る今日
君が目を閉じて眠る前
瞼の裏側の夜
想い描けば星が降る
やさしい君の言葉
眠らない臨海の浜辺
海風にのって
頬をなでる
海辺に流れ着いた言えなかった言葉
瓶詰めにされた星砂
せいいっぱいの想い込めて会いに行った
君の眠る街
もう明け方じゃないか
そんなに夜更かしして…
いつも訪れる『言霊魔術屋さん』。
出店している『君』のお店
明け方立ち寄る
眠りこけそうな君の表情
カランコロン…。
『ローズマリー』の『お香』の薫り…
『ふぁ…。いらっふぁいまふぇ…?』
「君のお店の『言霊』に、会いに来たくなった…」
『ふぁい…?』
眠たそうに目を擦る君
知らない僕の顔をそれでも愛想良く笑顔で返す
「眠る前に読んだら
まだ知らない『君』の世界に飛び込める…
そんな『言霊』…ないです…か?』
唐突な『質問』。
だけど…
『君』の観ている世界を観れるかもしれない。
眠る前に…。
ふわふわと…揺れる瞼
僕だって眠い
眠りに就く前に…
そう…。
まだ知らない『君』に会いたくて…。
いつも出店している色とりどりの君の『言霊』。
こんな夜更けに…
そんな明け方に…
今日はどれを選ぼうか…
優しくて切ない風
妖精の笛聴こえる
楽し気な仮面踊会
悲しみも…闇も
激しい波に洗われる貝殻
三つ叉槍握るポセイドン
生き抜く強さ
天使たちの詩
いつもそばにいる可愛い縫いぐるみさんたちの行進
『異世界』の『召喚魔法』
目の前にある瓶詰めにされた『星砂』
『君』が詰めた『星砂』
今夜はどれにしようかな?
『ふわわ…。300円に、なりまひゅ…ぅ』
『瓶詰め』された『君』の『言霊』。
子守唄の変わりに
眠るベッドに独り振り撒いた
明け方の君をいつまでも抱いて眠ろう…。
どこからか呼ぶ声が聴こえる