13話 国の名誉
俺とルビアでラッドくんを待っている間、二人で妹らしき人物の話をする。
「ねえ、あの子が本当にラッドくんの妹ならどうするの?」
「それはラッドくん次第としか言えない。だけどルビアも人ごとじゃないんだよ?」
すると少しビクッとした後、上目遣い気味に言った。
「う、うん。わかってるよ?」
「まあそこは俺とルビアとラッドくんの3人で話して言こうか」
「うん」
(ルビアもわかってるならよかった)
これはラッドくん一人の問題じゃない。俺の護衛役である以上俺の問題でもあるし、それはルビアも同様だ。それに加えてラッドくんは元王子。その時点で普通の護衛より扱いは難しい。
そう考えつつラッドくんを待つこと数分。
「ルビア様、ノア様。お待たせいたしました」
「大丈夫だよ」
「はい」
「じゃあ、探しに行こうか」
全員頷いたのを確認して教室を出て、一旦外にあるベンチに座る。
(まず最初はどこを探しに行くか......)
むやみに探したところで見つかるわけがない。普通なら俺たちが見かけたところに行くのが一番なんだろうけど、それをやっても見つかる可能性は低い。するとルビアが一つアイディアを出してくれる。
「学園長に頼ってみれば?」
「「あ......!」」
俺とラッドくんは驚いた顔をしながら言葉を出してしまった。
(その方法があったか)
思いつかなかった。現状、俺たち3人で探すことだけど考えていた。でもルビアが言ったように学園長に頼れば簡単に見つかるかもしれない。何なら見つかる可能性の方が高い。
「学園長に会ってみよっか」
「はい!」
「うん!」
話が終わるとすぐ学園長室に向かい、ノックをする。
「はい。どなたですか?」
「貴族科1年のルビアとノア。そして魔法科のラッドです」
「どうぞ」
ルビアの言葉に学園長が反応して中に入る。すると学園長が驚いた顔をしながら俺たちを見ていた。
「あら? 3人してどうしたの?」
「はい。この度、少しお力を貸していただきたくて参りました」
「私にできることでしたらお力添えしますよ?」
その言葉を聞いて、俺はラッドくんとルビアに目配せをする。するとラッドくんが話し始めた。
「現在、私の妹を探していまして、学園長はご存じないですか?」
「......」
(この反応もしかして......)
俺はラッドくんの言葉に追い打ちをかけるように尋ねる。
「学園長。もしご存じなら教えていただけませんか?」
「......。一応は個人情報ですのでお答えすることはできません」
「それは家族でもですか?」
「......。それは確証があるのですか?」
「いえ、ありませんけど......」
そう言われてしまうと何とも言えない。でもここで引いてしまったら情報が何一つなくなってしまう。するとルビアが真剣な顔をしながら言った。
「個人情報と言う問題があるのは分かります。ならもし情報が漏れてしまえば私、ローリライ王国がすべての責任を背負います。ですのでおしえていただけませんか?」
その言葉に俺を含めて、全員が驚いた顔をしていた。
「それは、本当によろしいのですか? もし私が教えた情報の子から訴えられたら国の名誉にかかわってきますよ?」
「はい。わかっています」
はっきり言ってここまで言ってくれたのに驚いた。なんたって護衛のためとは言え、国の名誉にかかわることをいっているのだから。もし訴えられでもしたらローリライ王国は良いイメージを持たれたりはしない。
「ルビア様。そこまでしていただかなくても......」
「いえ、これは私も関係していることです。なら少しでも近づける情報を入手するのがいいでしょ?」
「あ、ありがとうございます」
すると学園長は名簿と顔写真がある名簿を俺たちに渡してきた。
「そこまで言われたら私は何とも言えません。ここにある人物の中でラッド様の妹様はいますか?」
全員で名簿を見回すこと数分、俺とルビアはあの子を見つける。
「「あ! この子!」」
俺たちが声を上げるのと同時にラッドくんの顔を見ると、泣いていた。
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