12話 ラッドくんの妹
3月13日(土)の投稿をお休みさせていただきます。
誠に申し訳ございません。
次の投稿は17日(水)になると思います。
みんなで学園内を探索している時、ラッドくんに似ている少女を見つけた。俺がルビアに目配せを頷きながら話し始める。
「あの子......。ラッドくんに似てたよね?」
「やっぱりルビアもそう思ったよな」
「あの子ってもしかして」
「あぁ。俺もルビアと同じことを考えてる。ラッドくんに聞いてみよ」
「うん」
ルビアと声を小さくしながら二人で話していると、ミアが俺たちをじっと見つめてきながら話しかけてくる。
「なんの話してるの?」
「あぁ。ちょっとね」
ラッドくんのことをミアは知らない。だからどう説明していいかわからかったため、少しはぐらかす。その回答に対して少し頬を膨らませる。
「ふーん。ルビアには言えて、私には言えないことなんだ......」
「いや、違うよ? 違うけど今は言えないというか。今後話せるとは思うけど......」
「まあいいけどさ」
ミアがひねくれてしまったところで、ロムリルさんとシュクリードさんはどう対応していいかわからなくて固まっていた。その後、少しばかしみんな空気が良くなかった。でも訓練場、決闘場、図書館などを巡っていくうちにそんな空気もなくなっていった。
みんな図書館で魔法の本を読んでいるところになぜかラッドくんがやってきた。
(あのこともあるしちょっと話してみるか)
俺はそう思い、みんなのところから少し離れてラッドくんに話しかけに行く。近づいていくとラッドくんが気づいてくれてこちらに向かってきてくれた。
「ノア様! どうしましたか?」
「俺たちも図書館で本を見ていたらラッドくんを見かけてね。ちょっと話さない?」
「はい。分かりました」
二人で図書館を出て人が居ないところに向かう。
「ラッドくんはなんで図書館にいたの?」
「はい。魔法の勉強でもしようと思いまして」
「そっか。ごめんね。急に話しかけちゃって」
「いえ。それでどうしましたか?」
不思議そうな顔をして俺に尋ねてくる。
(学校で話しかけるなんて初めてだからな)
本当は話しかけていいかわからない。なんたって俺は貴族科、ラッドくんは魔法科の時点で身分が違う。学校では身分は同じ扱いを受けている。だから俺にとっては何とも思わないが、周りから見たらどう思う? 普通貴族と話している平民だ。一応は俺の護衛だけど、公にしているわけではないため、クラスで浮いてしまう可能性がある。だけどそんなこと言っていられなかった。もしかしたらラッドくんにとって貴重な情報かもしれないから。
「ラッドくん。単刀直入に聞くね。妹とかいる?」
「......。います。でもなぜ今そんなことを聞くのですか?」
「それは......。今日ラッドくんに似ている女の子を見たんだ」
なんて言っていいかわからなかった。だけど事実を言った方がいいと思い、内容を伝える。すると俺に近づきながら真剣な顔で尋ねてくる。
「ほ、本当ですか!」
(ち、近い......)
「あぁ。それでもしかしたらラッドくんの妹なのかなって思ってさ。でも話しかけてないし、どの科なのかもわからない」
「それでもありがとうございます」
そう言いながら泣き始めてしまった。どんな対応をしていいかわからなく、ずっとラッドくんを見つめながら泣き止むのを待つ。そこから数分が立って、息を整えてから話が再開した。
「もしよろしければ一緒に探していただけませんか? 妹の顔は覚えていますが、ノア様が言う少女がどんな人なのか私には分かりませんので」
「もちろんいいよ。俺もそのつもりだったしね」
「あ、ありがとうございます!」
このことを伝えて、ラッドくんが了承さえすれば一緒に探すつもりだったからこう言ってもらえて本当によかった。俺にとってラッドくんは大切な人の一人である。そんな人が困っているなら助けたいと思うのは当然だと思う。
「一応ルビアも俺と同様な意見だったからルビアにも頼む?」
「でもルビア様に迷惑が掛かってしまうかもしれませんし......」
「ルビアはそんなこと気にしないよ。逆に頼らない方がルビアは怒ると思うし」
「ではお願いしていただいてもよろしいですか? 屋敷に帰れば私からでも言えるのですが、できれば今日から探し始めたいので」
「うん。わかったよ。じゃあ放課後一緒に探そっか。俺たちのクラスに来てもらうことはできる? 一応俺の護衛役ってことだし来るのは大丈夫だと思うけど」
「わかりました」
話が終わり、一旦ラッドくんと別れた。遅かれ早かれ俺の護衛役と言うのは知られてしまうのだから、今回を機にクラスへ来てもらって、俺の護衛ということをみんなに知ってもらえればと思う。
一旦図書館に戻ってルビアに事情を説明して、了承をもらう。そこからガイダンスなどを受けて放課後になった。
(もし本当にラッドくんの妹なら嬉しいんだけどな......)
でも不安材料もあるし......。そう思いながらラッドくんがクラスに来るのを待っていた。
読んでいただきありがとうございました。





