表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

46/92

12話 ルビア視点3

次話から勇者とノア、ルビアの話になります。


 エーディリ王国から帰ってきてからノアは休憩時間、トニーさんといつも訓練してる。


(もうちょっとかまってくれてもいいのに...)


 私のために訓練してくれているのはわかってる。だから何も言えない。だけどこの前みたいにもうちょっと一緒に話したい...。身近で私と対等に話してくれる人はノアしかいないのだから。


 そこから数日後、元勇者パーティのアレックスさんがノアたちの訓練に加わっていた。


(大丈夫?)


 ノアにとっては元仲間ではあるけど、決別した仲間。そんな人と一緒に訓練して問題が起こらないわけがない。でも私の考えとは裏腹に時間が過ぎていくごとにノアとアレックスさんが徐々に仲良くなっていっているのが分かる。


(よかった。仲直りできてる)


 仲直りしたということは、もしかしたらノアが勇者パーティに戻ってしまうという考えが頭によぎる。もう私の護衛はやってもらえないかもしれない。


(そうなったらどうしよう...)


 私はちゃんと祝福してあげられる? ノアが居なくなってもちゃんと今まで通りのことができる? 少しずつ怖くなっていった。でもそれは私を中心にした考えであって、ノアのことを考えていない。だから無理をしてでも祝福をしてあげたい。ノアは私の駒じゃない。ノアにだってやりたいことはあるだろうし、私がノアを縛っちゃいけない。



 そう思いながら数日間過ごしていると部屋の扉が開いた。


「ノア?」


 最初はノアだと思った。でもそれなら入る前にノックをするはず。だったら誰?


「誰かいるの?」


 怖い。ノア助けて! そう思いながら誰かわからずに抵抗をするが徐々に意識が遠のいていくのが分かる。


(な、なんで...)


 その後の記憶がない。そして目を覚ますと目の前には血まみれのノアがいた。


(助けてくれたんだ)


 ホッと安心してノアに抱き着いてしまう。そして周りを見渡して状況を確認する。よくわからない屋敷であり、周りには死体が転がっていた。


 この死体はもしかしてノアが...。そう思って、ノアに尋ねると心ここにあらずという感じで自分がやったと答えてくれる。そしてノアが死体のことを魔物だと言った。


 ノアの言葉にどれだけ衝撃を受けたかわからない。今までのノアだったら人を殺したら自分を責めて滅入っていた。でも話していてわかる。今のノアは殺した人を人と思わず、殺すことに躊躇いがなくなっていたことに気付く。


(このままじゃ...)


 私は怖くなった。このままじゃ優しいノアが戻ってこれなくなってしまうかもしれない。そう思った。どんなノアだって受け止める気持ちはある。だけど優しいノアに戻った時、今まで行ってきたことを責めると思う。そうなったらノアが壊れてしまう。そんなノアを見たくなかった。


 だからこそノアに問いかけた。人を殺した時どう思ったか。そしてノア一人が背負い込まなくてもいいと。少しばかし感情的になってしまったと思う。だけどそれぐらいしなくちゃノアは戻ってこれなくなってしまうと思った。


 ノアに強く抱きしめながら問いかけているとなぜか私たちの周りが光だした。


(なんで?)


 まだ私は魔法を使えない。それなのに使ってしまっている。最初はノアが使っているのだと思った。でもノアの基礎属性は闇であり、光魔法が使えるわけではない。だから私が使っているのだとわかった。その魔法のおかげでノアは徐々に感情を取り戻していったのが目に見えて分かる。


(間に合ってよかった。でもノアをここまで追い詰めてしまって...)


 本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。私がしっかりしていればこうはならなかったと思う。ノアが泣いているので抱きしめながら宥める。


 数分経ってノアが平常に戻って言われる。外にアレックスさんやマリアさんが助けに来てくれている。そして敵に勇者オリバーがいることを。そこでやっとわかる。


(もしかしてオリバー様が私を攫った?)


 そう思うと怒りがわいてきた。でもそんなことどうでもいい。助けに来てくれた二人、そしてノアがいることにどれだけ恵まれているか。だからもしオリバー様が騙されているのだったら私がみんなに助けられたように助けてあげたい。


 私とノアはすぐさまオリバー様のところに向かった。

 

読んでいただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ