表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
手紙越しの旦那様  作者: 桜 みゆき


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/64

5章  あなたへの誓い 10

 ネリーが最後に読んだのは、ロアンが旅立ってから一番はじめに届いた手紙だった。

 今見ると文がとても固い。でも、精一杯の思いやりを感じる。

「ロアン……」

 これまで届いた何十通もの手紙たち。そのどれにも、彼からの労わりと心配の言葉があった。

 ――私は、必ずノールヴィリニアへ帰る。

 一番はじめに彼が告げた約束。

 それをあの方が破ってしまうとは、思えなかった。

「……あなたを信じてもいいですか」

 あなたは、必ずわたしの元に帰ってくると。

 あなたも、わたしを大切に思ってくれていると。

「ロアン……。わたしに勇気をください」

 ネリーは彼の署名に口付ける。

「わたしは、あなたの妻。それに恥じない行いをすると、ここに誓いましょう」

 涙を拭ったネリーは、手紙をまとめて箱に仕舞うと、一つ笑みを残し部屋を出て行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ