ねぇ、お母さん。
ねぇ、お母さん
いつも御苦労様です
美味しい料理を
いつもありがとう
でも気づいていました
安い素材であったことを
いたってシンプルな味付け
噛み締める度に苛立つ感触
ねぇ、お母さん
いつも御苦労様です
台所がサッパリとしていて
冷たい風に棚引く洗濯物
思わず飛んで行きそうに窓に写ります
ねぇ、お母さん
いつも御苦労様です
帰ってくるなり“疲れた“を連呼
素直に感情を現すあなた
寒ければ寒い
暑ければ暑いと
その都度、苛立ちが募ります
ねぇ、お母さん
いつも御苦労様です
誰一人として見向きをしていません
それよりも
煩わしいばかりです
耳鳴りが止まりません
心が悲鳴を挙げ続けております
限界なのかもしれません
遺書をここに残して ── わたしは逝きます
絶対に許さない
恨みはらさでおくべきか
真っ赤な衝動が駆け巡る
あらゆる媒体を巡りつつ……