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その薔薇の名は 5

とりあえず、私の後見人にウェラ伯爵がなるということで話は落ち着いたところだ。


「ところでサラ、俺たちの結婚式はいつにしましょうか?」

「はい?」


結婚?俺たち?

話が飛躍しすぎて処理しきれません。


「あの、ナゼ結婚なんですか?」

「『薔薇姫』とは唯一無二の存在で、自分の全てを無償で捧げたいと思う相手です。それに、その血はどんなものよりも甘美なんですよ。そんな相手を何故他の男にあげなければならないのですか?」

「…でも、私はあなたに特別な感情なんて持ってない。」

「それはそうでしょうね。『薔薇姫』は半身の血を飲まない限り、覚醒することはありませんから。」


ということは、私がこの人の血を飲まなければ結婚を断固拒否できるのかな…

結婚はやっぱり好きな人としたいし。


「まぁ、いざとなれば無理やりにでも飲ませてしまえばいいんですよ。そうすれば、サラは俺のものになるしかありませんね。」


そんな考えを読んでいると言わんばかりにルシカはサラの逃げ道を塞いだ。


「ルシカ様!かよわい女性に対してその態度はいただけませんわ!」

「無理やりはよくないよね。」

「そうですわ!それに、『薔薇姫』は自然と時が来れば半身の血を求めるようになりますので安心して下さいな。無意味にサラちゃんを傷つけることありませんわ。」


冷たい汗が背中を流れる。

どうして私が血を飲むこと前提で話が進むの?

いや、もしかしたら私を助けてくれる策かもしれないよね!


「…いつ頃から血を求めるようになりますか?」

「そうですわね。体が成熟してきたら、ですわ。見たところサラちゃんはまだまだ成長途中のようですわ。個人差もありますので、時期はわかりませんわ。」

「そうですか。」


永遠に来なくて結構です。

私は自由恋愛で結婚したいんです。

自由恋愛バンザイ!!


「ところでルシカ様、サラちゃんと二人でお話をしたいのですが、よろしいですか?」

「今会ったばかりなのに何を話すことがあるんですか?」


確かに。

でも、この膝から降りられるならばなんでもいいです!

ヘルプ・ミー!!


「殿方には秘密の話です。ガールズトークというやつですわ。」


ルシカの一人称を「私→俺」になおしました。

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