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幕間 セラのリボン
ある日の事。リーヴがセラの頭を見つめながら、セラに問いかける。
「ねぇ、セラ」
「なに?」
「セラのそのリボンって、なんの為につけてるの?」
「ああ…これはあたしの戦い方とかの関係で、前髪がぐちゃぐちゃになっちゃう事がよくあるから、それの予防かな。あとは単純なアクセサリーとしてだよ」
「ふぅん…じゃあ、前髪の上に巻いてる日と、前髪の下に巻いてる日があるのは、なんで?」
「それは気分」
「気分なんだ」
「どうして急にそんな事聞くの?」
「ふふ…セラのリボン、かわいいなって。前から思ってたんだ」
「そ…そう?ありがと」
セラは少し顔を緩ませる。
「ちなみに、どの辺が?」
「後ろにちょうちょ結びがあるとこ」
「そこ?」
「うん。大きすぎなくて、あんまり目立たないのがいい」
(…リーヴの好み…不思議だなぁ)
そんな、旅中の一幕だった。




