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第160話 道を外れた正義達
今回、ただの過去編への繋ぎなので短いです
リーヴ達が魔物の大群を相手に奮闘している頃、フォルティとディスガーは魔物の波の源へ向かっていた。極力交戦を避ける為に遠回りをしているので、進行にかなりの時間がかかっている。
「なぁディスガー」
「何だい?」
「アンタの同僚……何でアルテミシアに執着するんだ?」
「さぁね。ただ、幹部は皆神の魔力を探知するレーダーのような物を持っている。軍都にまだ反応があるんじゃないかい?」
「……そぉか」
(この前心を読んだが……クオンとリーヴは神だ。だが、今回の侵攻はこいつらのせいじゃないだろう。数年前から魔物の侵攻はあったらしいからな)
再び2人は黙る。急いで、かつ焦らずに移動している中、不意にフォルティが口を開いた。
「……せっかくまた会って、流れとは言え和解もしたんだ。昔話でもしようぜ」
「構わないよ。……まあ、苦い記憶ではあるがね」
そして、2人は濁り翳った思い出を話し始めた。




