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能力者たち

作者: 京屋 月々

そりゃお前らはいいよ。

すごい役に立つ能力ばっかじゃん。


お前はあれだろ。

「敵」を無数の刃で八つ裂きにする能力。

お前は、「敵」を光熱でドロドロに溶かす能力。


なんで、俺だけヘッドマッサージが上手に出来る能力なの?


なんでクラス全員が異世界転生して、すごい能力者になったのに、なんで俺だけヘッドマッサージなの?

なに? 「上手に出来る」ってなんなの?


そんなの普通の世界でも頑張って勉強すれば出来るようになれるやつじゃん。

俺だけ職業訓練でどうにかなるやつじゃん。おかしいじゃん。


そんで、みんな順調にレベルアップして、もう魔王の城じゃん。

もう、みんなで何とかすればいいじゃん。

世界、救えばいいじゃん。




……なんて事をね。若い頃には良く言っていたもんですよ。


えぇ、彼らは世界を救いましたよ。

魔王を倒した夜は、みんな大はしゃぎしてたんですがね。


あれから20年……。

今でも彼らは職業安定所通いですよ……。


世界に「敵」はいなくなりましたが、彼らの居場所もなくなったようで……。


はい、じゃあお客さん、今日はこれで終了。

ヘッドマッサージ30分コースで、12,000円です。


毎度あり。

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― 新着の感想 ―
[一言] 話が綺麗にまとまっていて面白かったです!
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