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#ミーティング、#勇者抹殺計画2、#意識高い系

 勇者のインスタで確認したところ、一向はサイゼ城を南下し、ジョナ村を越えた先にある、砂漠の国”テニース”へ向かうことがわかった。


 テニースは先代勇者が魔王討伐後、戦いに使った『勇者の盾』を友好の証として預けた国である。 

 勇者のことだ、訪れた際に継承するつもりだろう。


 盾を手に入れて、ますます調子にのる勇者が頭に浮かんだ。

 イラッとしたので、砂漠の国テニースを決戦の場にする。


「奴らの足なら、サイゼからテニースまで5日はかかるはずだ」


 トルテちゃんが心配なので、本当は今すぐにでも勇者を仕留めたい。

 しかし、急いては前回のように事を仕損じる。

 ここは、綿密な計画を立てて、確実に息の根をとめるしよう。

 こういうところは、我ながら大変意識が高いと思う。


「そろそろ来るはずだな」


 キャバクラでの打ち合わせは不十分だ。

 リコッタと綿密なミーティングをしてから出発することにした。


 女性とふたりきりになるとしゃべれなくなっちゃうので、

 先日、同席したトロールとセットで魔王城に呼び入れる。

 

 ちなみに、トロールの本名はドドリアーン。源氏名はミルク。

 『ウチ、本名気に入ってないの。源氏名のミルクって呼んで!』

 とのことだ。

 

「お待たせ〜」


 指定より四時間遅れで到着したキャバ嬢たちを会議室に通す。


「てか、お菓子ないの? ウチ、ちょお腹減ってるんですけど!」


 ドドリアーン、いや、ミルクがごねるため会議が進まない。

 仕方なく我のおやつだった、魔界まんじゅうを差し出した。


 仕切り直して作戦を発表する。

 ちなみに計画は以下の通りだ。


【勇者抹殺計画・その1】

 勇者一同が到着する前に、リコッタがテニース国王を魅了して操り人形にする。

 いいなりになった国王から勇者の盾を取り上げる。

 取り上げた盾は我が管理する。


 ↑これが成功したらその2↓へ。


【勇者抹殺計画・その2】

 勇者一向が到着したら、国を上げて飲めや歌えの大宴会。

 勇者と神官は、リコッタをはじめとする『ブラッディ』のキャバ嬢たちで大いにもてなす。

 ヤツらが酔ったら、リコッタは勇者を誘って色んな意味で昇天させる。



 ククク…………。

 なんて完璧なハニートラップだ!


 勇者よ、お望み通り女の胸で死ぬがよい。

 そして翌朝。スッポンポンの情けない姿を皆様に晒すのだ!

 格好つけている勇者の情けない姿を想像しただけで笑いがこみ上げる。



 「で? ウチは何すればいいの?」

 


 まんじゅう両手に、ミルクが質問してきた。


 お前は何もしなくてよい。



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