“シルベスター・スタローン”の巻!
アメリカ合衆国・ニューヨーク州出身
代表作:『ロッキー』シリーズ、『ランボー』シリーズ、『エクスペンダブルズ』シリーズ
オススメ:『ロッキー』
シュワちゃんと双璧を成す20世紀のマッチョスター。しかしシュワちゃんと違って明るさに欠け、その分濃厚なドラマで真価を発揮する……とでも言うと思ったら大間違いだぞシルベスター・スタローン!!!
スタローンもやはりシュワちゃんと同じくマッチョ無双の大馬鹿映画に多く出演している。『コブラ』とかな。
だがスタローンには『ロッキー』『ランボー』『エクスペンダブルズ』という三本柱がある。だがこの『エクスペンダブルズ』が俺の怒りを買った。俺の友人にオタサーの王子がいる。紅茶同好会で王子をやっていた男で、俺と全く同じ174.5cmの身長、実家は金持ち、特徴皆無のノークセなルックスでガリガリでクソほどモテる。先日も一緒に飲んでいたら、隣の席に座っていたザギンのチャンネーに声をかけ一緒に飲むことになり、さらに翌日、別の場所で飲んでいたら隣の席に座っていた美大生(Gカップ)に声をかけナンパ成功、ベッドインまで一瞬で持ち込んだクズだ。コイツに「おすすめ映画を教えよ」と言われ俺は多くの映画を勧めてきた。
そんな王子だが、先日俺がシュワちゃんとスタローンのことについて話していたら許せねぇことを口走った……
「え、噛ませだよね? シュワちゃんとかスタローンって(笑)」
「あぁん? 噛ませ? 誰のだよ。いつがだよ。『エクスペンダブルズ』か?」
「あーそうそう、『エクスペンダブルズ』のハゲにもう時代譲ったじゃん(笑)」
王子の中では、『エクスペンダブルズ』のシュワちゃんとスタローンは、ジェイソン・ステイサム(ハゲ)の噛ませだったそうだ! ヤツがあと一言でも余計なことを言えばもうベルリンに赤い雨が降るところだったぜ。
なので『エクスペンダブルズ』のことは話さないよ。今回は主に『ロッキー』と『ランボー』で行く。
まずは『ロッキー』だ。小学生の頃から母の話によく出てきた映画である。ボクシングの激熱映画であり、「ロッキー!」「エイドリアーン!」と互いを呼びながら抱き合うロッキーとエイドリアン、ライバル・アポロ、そして衝撃のラストマッチ(当時は『5』)。
そして俺たちの中で女子につけるあだ名のレパートリーが増える訳ですよ、“エイドリアン”が。メガネでガリガリで不美人はエイドリアンだ。ギガンテス、プレデター、ロナウジーニョ、エイドリアンあたりは女子のあだ名で定番だろう。
実際に俺が初めて観た『ロッキー』は『3』。新潟の父の実家で観たのだ。思えば『プレデター』を初めて観たのも父の実家だ。
小学生の時点で、『3』からだというのに、この映画がいかに熱いかわかった。この後、東京に帰り、DVDを一気に借りてきてPS2で観る。だから実は『ロッキー』デビューは遅い。そして『2』鑑賞中、イラチ持ちの父に「うるせぇ映画だなァこの野郎!」とテレビを消される。
『ロッキー』シリーズはハッキリ言って長い。『1』~『5』が大まかに旧作、『6』でプチ復活、2015年からはロッキーの宿敵アポロ・クリードの息子アドニス・クリードのスピンオフ『クリード』が始まる(現在『クリード』は2まで)。この『クリード』の一作目は実によく出来た映画で、俺の中で史上2番目の豊作だった2015年の映画たちの中でトップに位置付けた。
何ゆえに『クリード』はそんなによかったのか? 理由はいろいろある。だがここはスタローンを語る場。『クリード』ではあくまで脇役だったロッキーが何故あんなによかったを語るためには、まず『ロッキー』シリーズの凋落を語らねばならない。
それはスタローンの“悪癖”だ。
スタローンは自分の映画シリーズのメッセージ性を間違うことがある。映画にメッセージ性を持たせること自体は間違いではないが、「この映画シリーズでやることではないな」と思われてしまうとダメだ。それが政治や戦争を絡めたメッセージ性になると特にシビアでデリケートだ。それをスタローンは『ロッキー』『ランボー』でやってしまった。
『ロッキー』はあくまでも、自分が生きるだけで精いっぱいな男、ロッキー・バルボアのボクシングしかできない不器用な生き方がよかったのに、『4』では冷戦に物申すアメリカの英雄になってしまった。まぁ、この辺も『クリード』はフォローしてくれるんだが……
『クリード』ではもう戦うどころか例の階段を上がることすら危ういボロボロヨボヨボのロッキーを描いてくれた。そこには国のことに口出すロッキーのビジョンはない。生きるだけで精いっぱいの男だった。
スタローンは確かに筋肉俳優。だが筋肉ジャンルではシュワちゃんには敵わない。演技派アクションスターでもブルース・ウィリスの壁は厚いだろう。だが“悪癖”が出ていない時のスタローンはスゲェぞ。というか『ロッキー』シリーズ全8作はそれでお釣りがくるレベルだ。
実はフィックスにブレがある俳優。ささきいさお氏か羽佐間道夫氏がメインだが、なんと玄田哲章氏版もある。