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レイコ  作者: 紺空七瀬
1/3

一つ目の終わり

レイコと私のおはなし。

私には、レイコという友達がいた。


レイコは昔から体が弱く、彼女が小さい頃、偶然外に出てた時に私が


「一緒に遊ぼう」


と話しかけたのが出会ったキッカケだった。


レイコはとてもおとなしい子で、自然の植物や木の実を見てるのが好きだった。


レイコは普段から入院していた。だから、私は学校帰りに適当に植物を持って、レイコのいる病院まで会いに行くのが当たり前だった。


私が病室まで行く度にレイコは、


「いつもごめんね」


と、口癖のように毎回謝っていた。




小学校の中学年位に、レイコの容態が悪くなった。


それに伴って、会いに行ける頻度も少しずつ減っていった。それでも、週に一度は必ず会いに行っていた。


「本当にごめんね」


レイコの口癖がそれに変わった。




小学校高学年に入りかける時期、レイコはある木の実を見せてくれた。


「何それ?」


私が聞くと、レイコは


「桑の実だよ。ジャムとかにして食べるんだって。」


「へぇ。私も食べてみたいな!!」



その時のレイコは、とても優しい目をしていた。





小学校高学年に入り始めた春、レイコは余命宣告をされた。


「もう、長くないんだって…」


レイコはとても悲しそうだった。私もとても悲しかった。


「レイコ…私、1回で良いから、この前見せてくれた桑の実のジャムを一緒に食べたい…ダメかな?」


「桑の実のジャムを?どうして?」


「だって私、昔からレイコの病院にずっと行ってたけど、まだこれといった思い出が無いじゃない?確かに毎回いろんな事を喋ったのも楽しかったけど…でも、何か1つでも、レイコと何かした思い出が欲しいの。」


私がそう言うと、レイコは涙を浮かべ、


「ありがとう…」


と繰り返していた。


その数日後、私はレイコと一緒に桑の実のジャムを食べた。


レイコと思い出を作れたのは嬉しかったけど、同時にレイコがあと少しで死んでしまう事を実感し、涙を抑えながらジャムを口に運んだ。



小学校高学年の夏、レイコはとうとう危篤状態になってしまった。


今までは、レイコの病室でいろんな事を話したけれど、もうレイコの病室に入ることも許されなくなった。


レイコはたくさんのチューブでつながれ、ずっと目を閉じていた。


私はその様子を見ていると、レイコの両親が私に話しかけてきた。


「君が、レイコとずっと話してた子なのかい?」


私は、自分の両親と違い、高級そうな服を着ているレイコの両親に思わずかしこまって、


「はい、いつもレイコさんにお世話になっております。」


と、自分でも驚く位の敬語を使ってしまった。


「そうだったのか。レイコは、君という友達ができてから凄く嬉しそうだったよ。本当に、ありがとう。」


レイコの両親は、深々と礼をした。


私もそれにつられて礼をすると、その数分後、レイコは帰らぬ人になった。




レイコの葬儀が終わると、ふと、レイコと食べた桑の実のジャムを思い出した。


思えば、桑の実についてレイコに言われた事以外何も知らなかった。今度、花言葉とか検索してみようかな…なんて考えていた。




私はその日、夢を見た。



そこにはレイコがいた。



夢の中の私は何も言わず、レイコは私を見て、とても嬉しそうな顔をしていた。



レイコが私の手をひいた。



わたしはひかれるがままレイコについていった。



このまま帰って来れなくなりそうだと、ボンヤリ考えていた。



やがてレイコは真っ暗な場所に私を連れていった。



私は何も考えられなかった。



しかし、その時に私は思い出した。





桑の実の花言葉。
























『共に死のう』












次の日、私は遺体で発見された。


はい。どうでしたでしょうか。


今回はこんな感じに終わりましたが、一応別の終わりも考えてます。


なのでラストを見て「ふざけんなー!」


と仰った方、安心してください。



救いはありますよ。


それだけ伝えておきます。

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