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初めての異世界


 クラスメイトにボコられてから1年。まともに高校に行っていれば高2になっていたがあれから一度も高校には行かず自分の部屋に引きこもっている。世間でいうニートってやつに俺はなっている。一日の大半を部屋から一歩も出ずに暮らしている。


 そんなある日いつもながら部屋でゴロゴロしていると「くぅ~」とお腹が鳴った。いつもなら我慢できるが今日に限ってはやたらとお腹がすいていた。

「夕飯食ったばかりなんだけどな」

俺は仕方ないのでコンビニへ行くことにした。


 着替えて部屋を出て階段を降りたところでリビングから、

「あれー、引きこもりのお兄がどっか出かけようとしている、珍しい」

からかいながら俺に話しかけてきたのは俺の妹こと紅林遙花、現在中学3年である。俺とは逆で社交性の塊みたいなヤツだ。

「別に珍しくないぞ、ただ小腹がすいたからコンビニに行くところだ。お前も今年受験生なんだからあんまりテレビばっか見てるなよ」

「学校に行ってないお兄に言われたくないし」

こうやっていつも遙花は俺につっかかってくる、

「大丈夫だ来年になったら大検とって大学行ってるから心配すんなって」

そう、俺はこの1年間ただ遊んでいたわけではない。今時間が有り余っているから過去10年の大検の過去問を片っ端から説いているし、俺は一度見たものは決して忘れない世間でいう完全記憶能力を持っているから公式や英語も一目見ただけですべて覚えてしまうのだ。

「べ、別に心配とかしてないから、ところでコンビニ行くなら私のも買ってきて」

遙花は俺の前に来て両手を合わせ頼み込んできた。こいつ妹のくせに兄貴を使うなんて、でも断る理由もないし、しょうがないな

「いいよ、何がほしいんだ」

「えっ、ほんとに買ってきてくれるの?」

「もちろんだ、ただし金はしっかり渡せよ」

「わかってるって、じゃアイス、ハーゲンダッツがいい」

「太るぞ!!」

「いーーだ!太らないもん」

遙花はすこし怒ったようだ。

「行ってきままーす」

「ちょ、待ってまだ話の…」

遙花の話が終わる前に扉を閉じた。


 コンビニは歩いて8分ほどのところにある。遙花に頼まれた物はかごに入れたし自分の欲しいもの入れた、が俺は今絶望していた。その理由は他人とどうやって話せばいいんだ?人の目を見るなんて絶対無理。そう俺はあの事件以来人間恐怖症になっていた、家族なら大丈夫何でけど…他人だとどうも挙動不審になってしまう。目を合わせないように下を向いてレジに行けばいいじゃね、3回深呼吸してからレジに向かった。


 「ありがとうございました」

店員にあいさつされながら俺はコンビニを後にした。

「にしてもめっちゃ緊張した。俺ってほんと小さいよな」

と自己嫌悪したがら歩く家への帰り道。ふと目がなぜかゴミ捨て場のほうにいった。

「何か光ったな」

俺は光ったほうに行くとそこには物凄くこった装飾が施された懐中時計を見つけた。

「何この懐中時計めちゃきれいじゃ

こんなとこにあるなら別に貰って行っても平気だよな。俺はそう考えその懐中時計をポケットにしまい家に帰った。


 家につくと遙花に頼まれていたものを渡すと

「ありがとうお兄」

と言ったので適当に返事をして自室に戻った。俺はさっき拾った懐中時計をもう一度見た、見たことのない字がびっしりとふたに彫られている。そしてふたを開けると二つの時計があった一つ普通の時計けれどもう一つは見たことのない文字で書かれた時計だった。

「何だろう見たことない字体だな」

懐中時計をじっくり見ていると急に見たことのない文字で書かれた時計のほうが光はじめ俺の視界を奪った。


 気が付くと見知らぬ森にいた。

「何処だよここ、何で今昼間なんだ。さっきまで夜だったのに」

そういいながら俺は空を見たその瞬間、自分の身に何が起こったのかを理解した。だって太陽が二つあるんだから。

「そうか、そういうことか何だ俺、異世界に飛ばされたみたいだ」


 こうして俺の初めての異世界一日目始まった。


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