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サクラのキセツ 陽  作者: 斎藤桜
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山崎日良

 和輝が咲希の元に来て、二日が経った。

「咲希様ぁ、私達と同盟を結んで一緒に東北をとりに行って下さい」

 そう言う男性は、咲希の隣の国を治める山崎日良やまざきひらだ。

 まっすぐな黒髪は肩に掛かりそうな程の長さまで伸びている。それなりに整った顔に、綺麗な白い肌。その上華奢な体な為、俯いていれば女性のような青年だった。

「日良、お前がわざわざ来なくてもいいだろ。そもそも、私はお前らともう同盟を結んでいたと思ったのだがな」

 日良と咲希は、それなりに仲が良い。国としてもそうだし、本人たちとしてもそうだった。しかし、仲は良くても信じられてはいない。咲希にとって、日良は怪しいと疑う存在でもあった。

「あっそれと、咲希様の所に面白い奴が現れたと聞きまして。見てみたいなぁ、と」

 その言葉を聞いて、咲希は美しく微笑んだ。自分の玩具を自慢できることが嬉しかったのだ。

「あ~ら、それが目的じゃなくって? まあ、連れて来てやるよ。はっはっは」

 お上品に言おうと試みたが一瞬で諦め、咲希はいつも通り豪快に笑った。

「咲希様、呼んできて下さいよ」

 新しい味方というのを見定める為、日良は咲希にそう言って呼ばせた。しかし素直な咲希は「分かってる」と親指を立て、和輝を呼んだ。

「あの、何すか?」

 和輝が呼ばれてくると、日良も驚いてしまいそうになった。見たことのないものを身に纏っていたからだ。しかし彼は冷静に問い掛ける。

「変わった服ですね。何ですか? それは」

 日良は和輝の服を裾を掴んで言う。正直和輝は、日良との距離に頬を赤らめていた。

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