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教室の時は疲労がつきもの


午前八時。


何事もなかった様に授業が始まった。


「待ってください!」


流石に、昨日のあの棒やら土地神やらの説明を受けないと授業に入ろうにも入れない。


俺は手をビシッと天井目掛けて伸ばして、黒板を描く一さんの手を止めた。


「どうしたんだい?」


「聞きたい事があるんですよ」


「いいね。どんどん言っちゃって?」


「昨日のあの棒…なんなんですか?」


「あれ?説明してなかったっけ?」


「まあ、土地神様とか亡霊とかのを見てなんとなく効果的なのは分かったんですけど、何が作用してあなっているのかは分からなくてですね…」


「なるほどね。あれが浄化と言う作業ってのは分かったんだね」


「自分もそうですけど、苦しみやら辛さと言った、負の感情、エラさ、が一瞬で消えましたから。あそこの欲望とか、マイナス、汚れを消したんだなって。人が全ての元凶って知りましたし、それが尻拭いって意味も理解できました」


「良いね。あの鉄の棒はね?指針なんだよ」


「指針ですか?」


「うん。みんなが見てわかりやすい様に棒に縋りやすくしてるの」


「浄化前の目標って事ですか?」


「そ!でね?棒の中には破壊する力を入れてあるんだ」


「黒をですか?」


「ううん。全部。何でもかんでも破壊するんだよ」


「えっ。それじゃあ霊達も…」


「あれは破壊した後の姿。破壊して後に残るのは原点だけ。つまり、霊はあれこそが原点なんだよ」


「全部壊した後の姿も霊って事ですか」


「そ。それでも破壊出来ない子もいるんだけどね。反発とか、それが心地よいと感じる彼らがいたなら私には手助けはできない。変わろうと言う意思がないんだから」


「彼らが救いを求めるならって事か…。でも、だったら棒を五つぶっ刺さないと発動しないのはなんででなんです?」


「あの鉄の棒で空間全部を囲えば、空間全部を破壊基綺麗に出来るからだよ。そっちの方が効力が増す。これが私の考えた誰も傷つけず変わりたいものだけを変える救い方だね」


「なるほど」


「これで質問は以上かな?」


「あ、大丈夫です」


「じゃあ授業入ろうか」


「あ、はい…」


ああ。そうだった。


あの地獄の時間がまた、始まる。

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