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恋心に苦しむ王妃は、異国の薬師王太子に求愛される【WEB版】  作者: 夕立悠理
一章

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21/65

あなたこそ

 翌朝。小鳥の囀りで目を覚ました。

 なんだかいい夢も見た気がするし、今日はいい日になりそう!


 ベッドの上で大きく伸びをして、起き上がると、マーサがやってきた。

「おはようございます」

「おはよう、マーサ」


 マーサが朝の支度を手伝ってくれている間、私は朝食のメニューに思いを馳せていた。


 今日は、どんなご飯が私を待っているのかしら!


 イーディスが私のために——と一応エドワード陛下のために——作ってくれる朝食、とっても楽しみだわ。


 今日はさすがにエドワード陛下もいないだろうし、昨日以上に満喫できそうね!


 ……と、丁度朝の支度が終わった。


 私は鼻歌を歌いながら、上機嫌で廊下を歩いた。さて、いよいよ食事の間だ。


 お腹の具合は? ——ばっちりね!

 では、気持ちは? ——わくわくしてるわ!


 お腹も気持ちも準備万端!


 いざ、私の最高の朝食へ……。


 ぎぎ、と食事の間の扉を開ける。

「おはよう」

「! ………………オハヨウゴザイマス」


 な、なんでー!? どうしてエドワード陛下ってば、食事の間にいるの? 


 今まで別々だったじゃない! 昨日といい、今日といい、一体なんなの!?


「……不機嫌そうな顔だな」

「あら、いつも通りの顔ですわ」


 失礼ですわね。オホホホ……はぁ。

 でもこれはそろそろ……確かめるべきかしらね。


 ……と、その前に。

 運ばれてきた朝食を見る。パンはツヤツヤしていて、サラダもとっても新鮮そうだし、スープからは美味しそうな湯気がたちのぼっている。


「いただきます」


 ——そう、目の前の食事に集中することにした。


 まずは、体のためにサラダからよね。

「……!」

 何これ何これ、私の知ってる野菜と違うわ。

 ぜんぜん、青臭さがないわ! それになによりこのドレッシング!! ほどよい酸味が食欲を刺激して、いくらでも野菜を食べられちゃうわ!


 パンも美味しーい! 外側はカリッとしてるのに、中はふわふわで……って、待って! ベーコンもとっても美味しい! 私ベーコンは、カリカリが好みなのだけれど、これは理想のベーコンだわ! 焼きムラが全くないのもさすがね!


 そしてスープは、塩分控えめで、胃に優しい! でも、美味しい!!


 あらあらこっちのオムレツはどんなお味かしら——。


◇◇◇


 ……ふぅ。とーっても美味しかったわ。

 美味しすぎて、おかわり二回もしちゃった。これは食後の運動が必須ね。


 やっぱり、料理って芸術よね。素材の味を活かしつつ、それ以上の高みへと持っていく芸術。


 イーディスには、ぜひ、長く働いて欲しいわ。……そのためにも、女性が働きやすい職場を目指さないとね。


 まずは、労働時間などの勤務体系についての見直しを……。

「……ごほん」


 咳払いを聞いて、その存在を思い出した。そういえば、エドワード陛下は今朝も一緒だったのよね。

 料理に集中しすぎてさっぱり忘れてたけど。


 でも、せっかくの機会だし、聞いてみようかしら。

「エドワード陛下」

「……どうした?」


「エドワード陛下こそ、何か心境の変化がおありですか?」

いつもお読みくださり、誠にありがとうございます!

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