転生したよ
前回のあらすじ
転生した。神(?)に知識を植え付けられた。
「、、、はっ!」
目が覚めた。ここはどこなんだ?って、水の中じゃないかっ。でも呼吸は大丈夫だし視界も良好だ。
なになに?俺の知識によるとここは海のど真ん中の深海らしい。(またしんかいかよ)。俺はどうやら呼吸のいらない生き物になったようだ。まあとりあえずステータスを見ていこう。
名前
種族 魔王
年齢 0歳
こ、これだけか。もっと詳しく知りたかったがまぁいい。俺は魔王なのか。年齢は0。名前は無しか。名前は、、、そうだな。俺の新の読み方を変えてシンということにしよう。
名前 シン
よし。これでいいな。で、俺はこれから何をすればいいのかな?確か世界が滅亡しそうとか言ってたけど。植え付けられた知識を思い出して見よう。
『君の仕事は一言で言うと世界の管理だ。世界を巡っている龍脈の乱れや破損を治したり、純度の低い魔素を回収して浄化し、龍脈に再び流すことが魔王の役目さ。やり方は簡単。治したい場所にダンジョンを作るんだ。そうすると龍脈からの魔素流出が止まったり、周囲の魔素が吸収、浄化されたりする。君の体は魔素や龍脈を感じ取れるようになってるから、少し集中すれば分かると思うよ。』
『この世界は生き物だ。動物の体に例えると、龍脈が血管で龍脈を流れる魔素が血液に当たる。純度の低くなった魔素は地表に放出され、それがダンジョンによって浄化され、また龍脈に戻ることで循環している。だがしかし。魔王は龍脈から純度の高い魔素を引き出せるのだが、それを知った人間どもが魔王を奴隷化し始めたのだ。100体いた魔王は99体が人間に捕まり、今やお前1人だけ。魔素は循環しなくなり、龍脈内の魔素も劣化していく一方だ。後10年もすれば龍脈の流れが止まり、世界は崩壊するだろう。君にはこの状況をどうにかして欲しい。99体の魔王を解放し、再び世界を管理するのだ。』
情報量が多いな。まぁつまりダンジョンを創りつつ捕まった魔王を解放していけよってことかな。よし、じゃあとりあえず周囲の魔素と龍脈を確認してみるか。
、、、うわっなんだこれ。ほとんど真っ黒じゃないか。これが純度の低い魔素ってことか。龍脈はグレーって感じだが、かなり純度が低そうだ。本来は真っ白なはずだからな。少し移動したところに大きな龍脈があるからその上にダンジョンを創るとしよう。
ええと、ダンジョンの創り方はっと。
『ダンジョンの周囲は魔素の純度が高くなりやすく、多くの生き物が寄ってくるだろう。また魔王の家としても機能しているので、ある程度は侵入者を撃退する必要がある。ここは深海なので対魔物だけを想定すれば良い。また、魔素を浄化した際に残りカスのようなものが出来る。それと魔素を消費することで魔物を創り出すことが出来る。魔物が防衛戦力なのでよく考えて創り出そう。その辺にいる魔物はいわゆる自然沸きした魔物だ。魔王にカスタマイズされた訳ではないので大して強くはないが注意しろ。また、ダンジョンコアを1つ創るたびに魔王の総魔力と総体力の約1割が減少する。ダンジョンコアを吸収すれば約1割上昇する』
ダンジョンについての知識はあったけど、創り方はなかったな。でも、何となくできそうな気がするし、とりあえずやってみるか。
「ダンジョン作成」
うわっ、設定出来る項目が多すぎる。全然分からないから適当に創ろう。形は一本道にして落とし穴を適当に設置して、はい完成。作成っと。
ズゴゴゴゴ
出来た出来た。それで浄化は進んでいるかな………うん、なんか黒いモヤが吸い込まれているね。よしよし。じゃあ俺は一本道の1番奥に行って魔物でも創りますか。
「魔物作成」
うわっこれも項目が多いな。正直1人じゃ知能が足りないから頭の良い魔物とか、そういう能力を持った魔物がいいな。
姿、各種パラメーター、特殊能力、、、うーん。知能を上げるだけならパラメーターを弄れば大丈夫そうだな。特殊能力を見てみるか。ソート機能があるから便利だな。検索ワードは【思考、記憶、知能、知恵、演算】で行こう。どれどれ、、、ふむ。色々あるけど、これが良さげかな。よしポチっと。うわっこれにすると見た目がスライムみたいなのとか脳みそだけみたいなのしか選べない。しかも戦闘能力を上げようとすると消費する残りカスやら魔素やらがめっちゃ多くなるな。仕方ない。こいつらは頭脳担当にして戦闘用は別に創ろう。よしこれで完成。種族名は【頭脳】でいいや。一体は創れるみたいだから早速召喚だ。
「魔物召喚」
ボヨン
スライムみたいなのが出てきた。こいつの特殊能力は思考共有と完全記憶、高速演算の3つだ。これが上手く行くといいのだが。
「おい。聞こえるか?」
「Yesマイマスター。」
うっ。直接脳内に声が聞こえる。なるほどこれが思考共有か。
「マスターの記憶をインプットします。完了まで10分。」
「ん?記憶のインプット?なぜそんな事をするんだ?」
「マスターの思考を理解し、より円滑に物事を進めるためです。と回答します。」
「な、なるほど」
「マスター。なるべく早く2体目を作成してください。演算能力が足りません。」
「あ、ああ。わかった」
この間わずか1秒。どうやら外付けの演算機のような役割もしてくれるようだ。頭の回転が早くなった気がする。多分、思考共有と高速演算がいい仕事をしてくれたんだろう。
俺は2体目の頭脳を作成した。
「マスター。我々とのリンクをより強くしませんか?今、我々はマスターの思考の補助を軽くしかしていませんが、より強くすることで魔物やダンジョンの作成の半自動化などができます。デメリットとしては少し操られる感覚があることでしょうか。」
「うーん。じゃあお願いしようかな。正直魔物を創ったりダンジョンを創ったりするのも面倒で大変だからね。」
「了解しました。記憶のインプット完了。これよりダンジョン作成、並びに魔物作成へと移行します。」
おお!脳みそが勝手に動いてどんどん仕事していく!これは楽ちんだ。最初に頭脳を創っといてよかった。
これはこうしてそれはこうして、、、よしいい感じだな。
「ダンジョン作成」
今度のダンジョンはかなり巨大で複雑な迷路になっている。それにトラップも沢山ある。これで魔物は攻略出来ないだろう。それにダンジョンが大きければ大きいほど魔素の吸収速度が上がる。それは魔物召喚も沢山出来るようになるということだ。頭脳や強い魔物を作ってより強力に防衛出来るようになる。
っと。純度の高い魔素を求めて自然発生した周りの魔物どもが集まって来たな。こいつらをどんどん倒して行くのも魔王の仕事というわけだ。ダンジョンを少し弄って1度入ったら出られない部屋を創ってっと。後は強力だけどデメリットが多い魔物に安全な場所から攻撃して貰って一網打尽にしよう。
「魔物作成」
特殊能力は瞑想、魔法の真髄の2つで、ステータスは魔力特化でそれ以外はくそざこにすることでコストを下げる。おっけー完璧だ。
「魔物召喚」
ウィッチのような魔物が出てくる。こいつに知能はほとんどないが、頭脳の思考共有でウィッチに擬似的な思考能力を与えることが出来るので問題はない。
よし、これである程度のダンジョンの機能が完成したぞ。後は周囲の魔物をどんどん減らしつつ、頭脳を使って魔力や物理学、数学などの研究を進めていこうかな。
まずはとにかく広いダンジョンを創ろう。浄化しつつ、魔物をおびき寄せるトラップだ。っとどうやらダンジョンの大きさは最大で半径10kmの球の体積のようだ。少しずつダンジョンを移動させて行くしかないな。
「ダンジョン作成」×9
これで俺の魔力も体力も1しかなくなった。だがしかし、襲われることはほぼないので多分大丈夫だろう。知識によると、最悪死んでしまってもまた魔王に転生出来るみたいだ。魔王は便利な体である。でもちょっと怖いからちょうどいい魔物を召喚しよう。
「魔物召喚」
この木のような見た目の魔物は体力共有という特殊能力を持ってる。こいつがいればダメージを肩代わりしてくれるので安心だ。
このペースでダンジョンを作成していけば深海の魔素は1ヶ月ほどで浄化されるだろう。
「魔物作成」
俺は様々な魔物を創り出した。海竜、人魚、ゴーレム、魚型、などなど。ゴーレムは頭脳達の手足代わりだ。こいつらに細かい作業などをさせる。
「魔物召喚」
「よし、お前らは周囲の魔物どもを殺しつつ、探索してこい。」
数はそれぞれ100体以上。浄化が進み次第どんどん追加していく予定だ。ちなみに頭脳も100体ほどまで増えている。
「うーん。もっと豪華でオシャレなダンジョンを創りたいな。でかい城型のを創るか。」
俺は1つダンジョンを消して、記憶にあるディスティニーなランドの城を参考にダンジョンを創った。
「ダンジョン作成」
ズゴゴゴゴ
中々に演算が大変だが、頭脳どもが居れば問題ない。もちろん防衛設備も完璧で様々な仕掛けが施されている。唯一残念なところはここが深海であると言うことだ。陸にも立派なのを創りたい。
大きく、複雑なものを創ろうとするとめちゃくちゃに演算が大変になるのだが、そこは頭脳様様である。
魔物は死ぬと純度の低い魔素へと変換される。つまり残りカスがある程度浄化されるということだ。そうして世界は循環している。




