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Farewell  作者: ミニト
3/8

ゆりえの浮気3 - 真夜中と昼と

 僕は15日からずっと飲んでいたゆりえがどんな事をしていたのか、詳細な事実の確認をする事にした。事実がぼんやりしたままでは、話し合いの際に言い返されてしまうし、それに何も知らないままだと不安になってしまう。

 それに何があったのか、好奇心も会った。普通なら聞きたくないはずの事柄だけれども、浮気、その事でおかしくなっていたんだろう。

 だが、いざとなると、誰に聞けばいいのか分からず、LINEの友達リストを、ぼんやりとスクロールして、思案に暮れていた。

 そして、一人の名前を見つけた。

(みき)

 そうだ、みきは、浮気をした時も一緒にいたし、ずっと一緒に飲んでいたし、どんな状況だったかも分かるはず。

 早速、僕はみきに、LINEからメッセージを送った。


 ”おつかれ。ちょっとさ、確認したい事があるんだ。ゆりえが浮気した経緯と、ゆりえの行動の経緯が知りたいんだよね"


 “お疲れ。レンにさっきも言ったけれど、ゆりえは、マジでやばかったよ。行動的にはこんな感じ。

 ゆりえは最初はバクにいたんだけど、私が妖怪バーに居るって言ったら来てくれたの。で、一緒に妖怪バーで飲んでたんだ。

 だけどその後、何となくテルマー湯に行きたくなって、ゆりえとお風呂に入りに行ったんだけど、本当最低だた。

 ゆりえさ、ふらふらしてて、支えないと倒れそうになるし、2人でお風呂から上がって、私は体を拭いて、服を着たんだけど、ゆりえはフラフラして何もできないから、私が着替えさせたんだよ!

 テルマー湯の人にも、ちゃんと見張っていて下さいって、注意されたし、本当に大変だた"


 "そうだったんだ。酔っ払ったゆりえの世話とか、大変そうだな。人の事は言えないけど。その後は?"

 ”その後はポピンに行ったよ!"

 "ゆりえは、ポピンではどうだったの?"

 ”酔ってたけど、普通だったかな。"

 ”そうなんだ?その後は?"

 "はっぴに行った。そこでも、酔ってはいたけど、普通だた"

 ”へー、そうなんだ。次はどこに行ったの?"


 ”バクに行った。その時マジで大変だた。ホストを指名してアフターをしてる女の子と、そのホストがいたんだ。けど、ゆりえがさ、そのホストとずっと喋っていて、その指名してた子が可愛そうだった。空気を一切読まないで、ずっと話してるからさ。

 しかも、ホストにテキーラローズや、クライナーを奢ってもらってたし。自分でも少しはお金を払ってショットを飲んでたけどさ。その、指名の子が、心が広い子で良かったよ。じゃなきゃ殴られててもおかしくなかったよ。本当に最低だった"


 頭がくらくらする。でも、酔ったゆりえならやりかねないなと、僕は思った。


 ”てかさ、そのショット祭りをしたのって何時頃なの?"

 ”朝方だよ。バクが閉まるくらいかな"

 "6時近く?"

 "そう"

 ”私はその時から少しねむかた"


 そうなのか。そんな時間にショットを飲んでいたのか。確かにTwitterの画像に、クライナーとかが写っていたし、そうなんだろう。


 ”その後はどこに行ったの?バクは閉まるよね?時間的にさ"

 ”グリーンプレイスってバーだよ"

 ”知らない。バクとかの近くなの?"

 "そう。そこでゆりえが浮気した、アキさんと会ったの。ナッツを食べながら、お酒を飲んでいたよ。かなり意気投合してた。正直、私のタイプだったから、やりたかったんだよね"


 僕は笑ってしまった。みきもやりたかったのか。


 "アキさんはイケメンだったの?てか、どんな人だったの?"

 ”爽やかな人だった。でもイケメンとかじゃなく、普通の人だったよ"


 そうなのか。ゆりえのタイプでもないのに、どうして、やったんだろう。みきから話を聞けば聞くほど、悲しみと憂鬱が、僕を支配していた。

 どうして?セックスレスがと言っていたけれど、一体どうして。浮気をするくらいなら、俺だってSEXくらいするのに。


 ”てか、アキさんはどうしてバクに付いてきたの?"

 “グリーンプレイスで、ゆりえと仲良く話してた。意気投合ってやつかな。それでゆりえがバクに誘ったんだよね。で、アキさんがバクに着いてきたの"

 ”だからアキさんはバクに行ったんだ"

 "そう"

 ”バクではゆりえはどんな感じだったの?

 というか、なぜホテルに行くことになったの?

 アキさんがホテルに誘ったの?"


 これは、僕の中で1番重要な事だ。ゆりえが誘っていたなら、それはもう終わりに近い。


 "ゆりえと、アキさんは、ずっと喋ってたよ。イチャイチャはしてなかったよ。普通に話してた。

 ホテルを誘ったのはね、ぶっちゃけ、レン傷つかないでね。

 ゆりえの方から誘ってたよ。で、アキさんが、2時間半後に仕事があるから、時間短いけどいいかって感じで聞いてた。ゆりえがうんって頷いて、そのままホテルに行った。

 私はバクでずっと待ってたよ。”


 “ホテルに行ったの何時頃なの?”

 “9時くらいじゃない?”

 “何時に帰ってきたの?”

 “11時半から12時の間ぐらいだったと思うよ”


 そうか。僕はみきに、ありがとうといい、LINEを閉じた。

 そして僕は恐ろしい事に気付いた。

 僕は朝にLINEでメッセージを送っていた。帰ってこないの?と。

 メッセージを送った時間、ゆりえは浮気相手とホテルにいたのだ。

 頭がぐるぐると回る。

 ゆりえはまだ帰ってこない。

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