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【企画・詩】作品

紅の涙 【紅の秋企画】

作者: 香月よう子


くるり ひらり

紅が舞い落ちる


あの古都の秋の夕暮れ

あなたとふたり訪れた


それは密やかな溜め息

しどけない姿であなたに

衣摺れの音さえたてず

生まれたままに抱かれた


あの古都の秋の夕暮れ


ふたりの躰は何処までも

限りなく深い淵の底へと


くるり ひらり

紅が舞い落ちた


ひとすじの涙を忍ばせて



くるり ひらり

紅が舞い落ちる


あの古都の秋の夕暮れ

君とふたり訪れた


俺の色に染まった吐息

欲にまみれた楔を君に

刻んで艶やかに乱し

白い肌へ紅を散らした


あの古都の秋の夕暮れ


誰もさわれない底へ堕ち

互いの温もりだけの世界へと


くるり ひらり

紅が舞い落ちた


君の涙さえ俺がもらう


本作は、遥彼方さま主宰「紅の秋」企画参加作品です。


香月個人の作では200字に足りなかったので、素晴らしい結句を遥さまに書いて頂きました。


遥さま、お読み頂いた方、どうもありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 密やかに 艶かしく 赤く染まった葉が水面に落ちて 波紋が広がる様が見える そんな印象を受けました。 [一言] 企画から参りました。 なるほど、お子様は見てはいけませんね(笑)
[一言] 何とも艶めいた詩ですね。 訳あり、恐らくはひっそりと秘めた間柄の二人。 決して幸せにはなれそうにない関係にも関わらず、その閉じた世界があまりにも美しくて、思わずため息をついてしまいました。 …
[良い点] テンポよく流れる詩は心地よいですね。 京都で紅葉を見に行ったときに用水路を流れていた紅葉のことを、読みながら思い出しました。 [一言] 僕の作品に感想していただきありがとうございました。…
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