前マスター
「へぇ…山猫?珍しいな…」
一人の青年が、山猫を買った。
「以上に安かったけど、何かあんのか?」
山猫は非常に安く売られていた。
なぜかって?
それはただの山猫では無かったからだ。
半人半獣であることが気味悪がられ、誰も買わないので元の価格より50%以上は安くなっていた。
この青年はそれを知らないで買った。
「ん?何だこの紙…なに?これはただの山猫ではありません?は?」
________________________
お客様へ
こちらは大変珍しい山猫ですが、ただの山猫ではありません。
半人半獣の♀です。
どうか可愛がってあげてください。
店長
________________________
「うわマジかよ…ってかこれ一年間飼わなきゃなんねーんだろ?最悪…彼女に逃げられたらどうすんだよ。少子高齢化が進むぞ、いいのか?」
「とりあえず、どっかに隠しておこう。」
コンコン
「はーい」
「お、お前か!久しぶりー!」
暗い、暗い…
どうして私はここに?
何で真っ暗なの?
目を開けた筈なのに…
「もー、ずっと会いたかったのよ?」
「はは、悪いな、最近いろいろあって…」
「そういって、他の女と遊んでるんでしょ」
「そんなことないさ!俺にはお前という彼女がいるのに、何で他の女と遊ばなきゃならないんだ?」
「あら嬉しい。」
「んで、体重とかどうだ?」
「ちょ、そういうのは女に聞いちゃいけないのよ!」
「はは、悪い悪い」
それからの毎日は苦しかった、
一日一回、食事がもらえるかどうか。
貰えても対して美味しくもないものだ。
それに外の景色を一回も見てない。
押し入れの中で生活し、聞こえてくるのは彼女とのやり取り。
私が半獣だからいけないのかな…
ある日
その日は音からして雨だった。
私はやっと押し入れから出されたと思えばいきなり札を貼られた。
「これで動けなくなるんだったな、ちと高かったが、コイツと別れられんなら安いもんだ。」
「おら、外に出してやるよ。…永遠にな。」
ザァァァ…
彼は妖怪の山の近くまで来た。
妖怪の山へは普通の人間は入れないのでここに山猫を捨てた。
「俺よりいい主に出会えよ。」
彼は山猫♀であることを思い出し、男としての優しさとして赤いマフラーを巻いてやり、その場から立ち去った。
半年後…
「…!弱ってる。」
「連れて帰らなきゃ!」
「お姉ちゃん!」
「どうしたの?」
「拾った!すごく弱ってるよ!」
「それに、変なお札もあるよ…」
「すぐに札を剥がして手当てするわ、貴方も手伝いなさい。」
「わかった!」
「お姉ちゃん、私この子飼いたい。」
「ダメよ、ちゃんと戻してきなさい。」
「で、でも、見捨てるなんてできないよ!」
「ん…」
「いたっ…」
「あ、起きた!」
「あな…たは?」
「私は古明地こいし。あなたの主よ!」
「主…?」
「ちょっと、こいし!」
「あなたの名前は?」
「…わからない。もしかしたらないのかもしれない。」
「うーん、そっかぁ…」
「じゃあイリ!あなたはこれからイリ!」
「はい、わかりましたマスター。」
「全く…仕方ないですね…」
_______よろしくお願いしますマスター。_______




