87話
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「ありがとうございます!」
フィアに一通りの繁殖などに関する情報を教えた。まぁ、理科の範囲内のことだが。さすがに科学の範囲にまで行くとついてこれないと思う。
「あらゆる物は回り回っていずれは還帰するんですね!」
というかこの短時間でここまで覚えられたフィアがすごいと思う。や、理科の範囲内って言っても生物とか植物に限った話だが、それでもすごい。
「そうだな。うん、もういい時間だし終わりにしよう」
先生!って呼ばれて調子に乗っていると、いつのまにか時間が経っていた。勉強時間を少しオーバーしていた。
「そうですね。…あの、最後にいいですか?気になったことがあって」
本当に知識欲が旺盛だ。この子なら、きっと様々なことに活躍できるだろう。
「生物はどうやって繁殖するんですか?」
だがそれは時に牙を剥く。
「しょく…こほん、植物と似たようなもんだよ。雌しべと雄しべがくっついて増えていくんだ」
「はい、でもどうやってくっつくのかがわかんなくて…」
……………………。
さて、どう説明しようか。今までのフィアの発言や行動をみるに、そういったエロ方面の知識は皆無と言っていいだろう。
それが困る。
カシム達みたいな、ある程度知識があり、お互いふざけてそういう発言をするなら、とても簡単にできるしそれなりに楽しい。
はっきり言おう。下ネタは好きだ。大好きだ。
いや、公の場でそういった発言とかはしないけど、たまにそういったノリの時とかあるじゃん?そういう時にはバカな発言ばっかりするよ。
けどさ?けどだよ。こんな純粋な子にそういったことを教えると謎の罪悪感があるし、何より恥ずかしい。
それだけならいい。俺が恥ずかしがるだけだ。しかし、フィアが色んな人に『アイツに教えてもらった!』とかってなると、俺が変態のレッテルを貼られる。
俺にだってプライドがあるのだ。できれば本気で嫌われるのは避けたい。しかも仲よかった女の子に急に冷たくされるとか。想像しただけで悲しくなる。
しかし、ここではっきり教えておかないと困るかもしれない。具体的には、悪い男に騙されたりとか。もしかしたら同年代の子にバカにされるかもしれない。いやそんな恐れ多いことするやつはいないだろうけど。
それに教えることは恥ずかしいことなのか?俺がいやらしいと思っているからそう感じるだけなのでは?
うん、保健体育の授業だと思えばいい。日本でも普通にやってたし。
おばあちゃん先生に教えられるのはキツかった。
「ソラさん?」
さていろいろ悩み、言い訳などを考えたわけだが。
「それはなーーーーー」
教えることにした。
☆☆☆☆☆☆☆☆
「うぅぅぅぅ」
うん、結果やらかしました\^o^/。
なにかが吹っ切れた俺は、おち○ちんだのマ○コだのといった単語を惜しむことなく使った。そして男と女のABCのCの部分まで教えた。
それを聞いたフィアは顔を真っ赤にした。
「なにを恥ずかしがってるんだ。なにも恥ずかしいことなんかないだろ?」
「ぅぅぅぅ!で、でも!」
「コレを恥ずかしいと思う奴が恥ずかしい奴なんだよ」
はい!俺たちのことですね!
「だいたい、昔言ってなかったっけ?メイドさんの大半がひどいことされるとか」
そう、セレスが俺のとこについてよかったね!とかなったときのことである。もう半年くらい前のことになるだろうか?てっきり知ってるのかと思ったが。
「それは!そ、その…こうイヤらしいことではなく、拷問だとか、ただ胸を触ったりするだけだと思ってたので…」
まさかセ○クスだとは思ってなかったと。
「……あの!」
今まで顔を真っ赤にしながらもじもじとしていたフィアが、意を決したように声をあげた。
「ソラさんは女性とやったことがあるんですか?」
紅茶を思い切り吹いた。
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