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精霊斧士 ~流浪の冒険者~  作者: シャイニング武田
八章 都市探偵 ――奇怪事件と異様な骨董品――
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百九十五話 孤高の発明家 後編 その2

 急カーブを無事越えた後、リトワの仕掛けが絶え間なく繰り出され、イアンとヴィクターに襲いかかった。

その仕掛けは、吹き出す炎、一方は行き止まりの分かれ道、途切れたレール等、様々なものがあった。

それらをイアンとヴィクターは互いに協力し、次々と乗り越えていった。


キキーッ!


ブレーキをかけて蒸気機関車を停止させる。

その位置から先にレールはなく、脱線を防止するストッパーがある。

蒸気機関車の終着点、つまり、イアンとヴィクターは、リトワのいる場所に辿り付いたのだ。


「やっと、着いた。イアン、降りようぜ」


「ああ」


停止した蒸気機関車から、イアンとヴィクターは降りた。


「……ふむ、どうやら、リトワがいたのは、別の倉庫だったようだな」


イアンが周りを見回しながら、そう呟いた。

二人が辿り着いた場所は、どこかの倉庫の中であった。


「ああ。ちょっと暗いけど、広いっつーことは分かるぜ」


崩れた屋根の隙間から差す光は赤い。

もうしばらくで、夜になる時間であった。


「そんで、奴はどこだ? 」


周りを見回しながら、ヴィクターが呟く。

終点に来たにも関わらず、リトワらしき人物の姿は見当たらなかった。


ビーーッ!


その時、どこからか、けたたましい音が倉庫の中に響き渡る。


「うわっ! な、なんだぁ!? 」


その音に驚くヴィクター。


「……む? 地響き? 何かでかいものが動いているのか? 」


周りを警戒するイアンは、地面がグラグラと揺れていることに気づいた。


「え? それって……」


「……あれか…」


二人は同時に、同じ方向を見た。


ゴウン! ゴウン! ゴウン!


その方向とは、倉庫の奥の方で、暗がりから巨大な建造物がイアン達に向かってやって来る。

それは、人の上半身から腰の辺りまでの巨人のような姿をしていた。

高さは、十メートル以上はあり、二対の腕は、十人の人間をまとめて掴めそうなほど大きい。

そして、その巨体を動かしている部分には、キュラキュラと音を立てる回転する帯状の物体があった。


ゴウンッ!


その巨人は、イアン達の十メートルほど手前で、停止する。


「いやぁ、急いで調整しといて正解だったよ。まさか、本当に辿り着くなんてね」


巨人の頭の方から、リトワの声が聞こえてきた。

この声は篭っておらず、生の声であると判断できる。

イアンとヴィクターは見上げて、巨人の頭を見る。

その部分には、何かの装置がたくさんあるが、リトワの姿は見えない。


「オ、オイ、この野郎! 姿くらい見せたらどうだ! 」


巨人の頭に向かって、ヴィクターが吠える。


「野郎? 失礼な人だなぁ」


リトワはそう言うと、二人に見えるような位置に立った。


「なっ……てめぇは! 」


「……どうやら、今までのオレ達の認識は誤りだったようだな」


その姿を見て、ヴィクターは驚き、イアンは冷静に呟いた。

リトワ・ドミッツという人物は、女性だったのだ。

彼女の髪は、青に近い紫色で、頭の上部で二つに結っている。

服装は、灰色の長袖のシャツに、暗い緑色の胸当てとズボンが一体化したものを身に付けている。

髪型で、女性であると判断できた。


「まぁ、ボクが女だと分かったところで、何もないけどね」


「あ? あー…まぁな。野郎から、クソ女に変わっただけだ」


「ひどくなっている気がするが……」


イアンは、ヴィクターの発言に呆れた表情を浮かべる。


「それはそうと……俺達は、学校の先生から依頼されて、てめぇを登校させに来た! どうして、学校に行かない? 」


「はぁ、さっき言ったはずなんだけど……行く必要がないからさ」


ヴィクターの問いかけに、リトワはうんざりしたように答えた。


「入学式の時に分かっちゃたんだよ。あの学校で、ボクが学ぶことはないってね」


「なんだと? それだけで――」


「待て、ヴィクター」


イアンは、食ってかかろうとするヴィクターを手で制した。


「なんだよ? 」


「確か、依頼人は学歴がどうとか言っていたが、それを言ってみてはどうだろうか? 」


「うーん…企業から、直接話を貰うあいつには、効果は無いと思うけどなぁ…」


ヴィクターが、険しい表情を浮かべる。

学歴はステータスとして、職に就く時に重要なものである。

なので、この国の子供達は優れた学歴を持とうと、名門の学校を目指すのだ。


「おーい! このままだと、学歴に響くぞー! 」


ヴィクターは、一応言ってみることにした。


「学歴? そんなもの要らないよ」


「やっぱ、ダメかよ…」


ヴィクターは肩を落として、落胆した。


「学歴が要らない? しかし、学校側はおまえの学歴を守ろうと…」


イアンがそう言った時――


「学校がボクの学歴を守る? はっ! 笑わせてくれるよ! 君達もそう思っているのかい? 」


リトワの態度が急変した。


「あ? いや、そんなことはねぇよ。むしろ――」


「そうかい。君達も同じなんだね。もう、いいや。もう帰りなよ。さもないと――」


バァン!


巨人の両腕が、倉庫の床を叩いた。


「ぐ…! 」


「うおっ!? 」


それだけで、イアンとヴィクターがぐらつくほどの地響きが生まれる。


「君達……死んじゃうよ? 」


リトワはそう言うと、イアンとヴィクターからは見えなくなった。


「ふむ、結局こうなるか。しかし、やつの心が少し見えてきたな」


体勢を立て直したイアンがそう呟く。


「ああ。ちと気の毒だが、依頼だ。仕方ねぇけど、登校はしてもらうぜ」


ヴィクターは、リトワがいる巨人の頭を睨みつけていた。







 ドォン! バァン!


床を叩きつける強烈な音が、倉庫の中に響き渡る。

リトワの乗る巨人の腕が、倉庫の床を壊さんとばかりに、叩きつけているのだ。


「ひぃー、くそっ! 虫になった気分だぜ」


叩きつけられた後方の床を見ながら、ヴィクターは走っている。


「潰されないよう、走り続けなければ……しかし、このままではな…」


ヴィクターの隣で、イアンはそう呟く。

二人は共に、巨人の腕から逃げ続けていた。

そんな中、イアンが懸念していることは、今の状態では、いずれ体力が底を尽き、巨人の腕に潰されてしまうことである。


「あいつのとこまで行けたらなぁ。イアン、炎が出るやつで、あそこまで行けないか? 」


ヴィクターが、巨人の頭に指を差す。


「行けるだろう。だが、もうサラファイアは使えない」


今、イアンはサラファイアを放てなかった。

ここに来るまでの仕掛けを突破するために、使い切ってしまったのだ。


「ああ? 回数制限があんのか? 仕方ねぇ……別の方法を探す――イアン、来るぞ! 」


「……!! 」


ドォン!


二人がいたところに、巨人の腕が振り下ろされた。


「ぐっ……お…」


ヴィクターは咄嗟に、前に飛び込んだため、巨人の腕から逃れられた。


「いてて…イアン! 無事か!? 返事をしろ! 」


彼は、体勢を立て直すと、イアンの安否を確認し始める。


「ああ、無事だ」


すると、イアンの返事が返ってくる。

イアンは、振り下ろされた巨人の腕のすぐ傍に立っていた。


「今のは、やったかと思ったけど……もう少しだね」


巨人の頭から、リトワの声が聞こえてくる。


「ふん! 」


その時、イアンが左腕で、巨人の腕を殴った。


「……? 何のつもりだい? 」


「お、おい、何してんだ? 」


その突然の行動に、リトワとヴィクターは疑問を持たざるを得なかった。


「硬い……これは、壊せないな…」


イアンは、巨人を殴った左手をプラプラと振るう。


「おっ…バカッ! んなもん見りゃ、分かんだろうが! 」


そのイアンの様子に、ヴィクターは怒鳴り――


「バカ……か。あれ程分かりやすいバカは初めて見た…」


リトワは呆れていた。


「度が過ぎると、頭に来るね。もう行動パターンは読めたし、次は外さないよ」


リトワのその声と共に、巨人の腕が振り上げられる。


「……オレは確かめただけなのだが……」


イアンは至って真剣であった。


「……だから、見りゃ分かんだろ」


イアンの呟き、ヴィクターがそう答える。


「壊せるかどうかが気になったが、もう一つ気になることがある」


「あん? なんだそれ? 」


「この巨人は鉄で出来ているか? 」


「それも見たら分かんだろ……で、鉄で出来てたら、どうだってんだよ? 」


「活路がある。もしかしたら、この巨人の動きを止めることができるかもしれない」


「なにぃ!? 」


イアンの発言に、ヴィクターは驚きの声を上げた。


「もう一つ特技がある。こっちに来い、ヴィクター。オレを信じろ」


「ったく、最初から、鉄なのか俺に聞けってんだよ。そう言わなくても、俺はイアンを信じるぜ! 」


ヴィクターは、そう言うと、イアンの元に駆け出した。


「何か言っているようだけど、もう終わりだよ」


巨人の腕が、イアン目掛けて振り下ろされる。


「そんで、これからどうする? 」


イアンの元に着いたヴィクターが、そう訊ねる。


「せーので後ろに飛ぶぞ」


「了解! 」


「「せーの! 」」


二人は同時に、後ろに飛んだ。


ドォン!


二人の目の前に、巨人の腕が振り下ろされる。


「ギリギリで躱した……? まさか、振り下ろしている時に、位置を調整できないのが見破られたの? 」


リトワが疑問の声を口にする。

イアンは答えないが、実際そうであった。

振り続ける巨人の腕を見ていたイアンは、そこに気づき、振り下ろされた時に回避することを思いついたのだ。


「ヴィクター! オレの合図で、巨人の腕を登っていけ! 」


「分かった! 」


「頼んだぞ! リュリュスパーク! 」


バリバリッ!


ヴィクターの返事を聞いたイアンは、巨人の腕に右手を当て、雷撃を放った。


「うっ!? 今、ひ、光ったような……そ、それに、こ、この…痺れ……は? 」


雷撃は鉄を伝って、巨人の頭にいるリトワを痺れさせる。

操縦者が動けなくなったため、巨人の動きは停止した。


「よし、今だ! 急げ! 」


「よっしゃあ!! 」


イアンの合図を受け、ヴィクターは巨人の腕に飛び乗り、頭に向かって駆けていく。


「うぐぐっ……は、早く…振り落とさないと…」


リトワは、痺れた腕を必死に伸ばし、巨人の腕を動かそうとする。


「も、もう少し……や、やった! これで……」


リトワの腕は、目的の装置に届いた。


「終わりだあああ!! 」


しかし、間に合わなかった。

ヴィクターは、その時既にリトワの元へ辿り着いており、彼女の顔に目掛けて拳を前に突き出していた。


「たっ!? ぶあっ!! 」


ヴィクターに顔面を殴られ、宙を舞った後――


「がっ――ああ……」


巨人の肩の上に落下し、気絶した。


「これで、頭ぁ冷えただろ。後で、俺達の話しを聞いてもらうぜ」


巨人の頭の上に立つヴィクターは、ニヤリと頬を吊り上げながら、そう言った。




 「ぐっ……ここは? 」


リトワが目を開けると、視界に点々と輝く星空が映った。


「よぉ、やっと起きたか」


その彼女の視界に、自分を見下ろすヴィクターとイアンの姿が映り出す。

彼らがいるのは、倉庫の外であった。

あの後、気絶したリトワを外に連れ出したのである。


「……近くで見ると、小せぇな。本当に俺の一個下なのか? 」


リトワを見るヴィクターがそう呟いた。


(確かに。ロロットと同じくらいだ。今はどうか知らんが)


イアンは、心の中でそう呟いた。

彼女の背は低く、十歳の子供ほどの背の高さであった。

二人は口にしていないが、リトワは整った顔立ちで、眠たげな表情をしている。


「背が小さい……それは確かだが、ボクは、本当に十六歳だ」


「そうかい。そりゃ、悪かったよ。立てるか? 」


ヴィクターは、そう言うと、リトワに手を差し伸べた。


「……このまま、話を聞くよ」


「……そっか。じゃあ、話させてもらうぜ」


ヴィクターは、差し伸べた手を下ろし、リトワの隣に座る。


「学校に気に入らないところがある。それで、学校に行きたくないんだろ? 」


「……そう…だよ。ボクは、ファインデション学院(あそこ)が気に入らない…」


ヴィクターが訊ねると、リトワは話し始めた。


「ボクは、あそこに行くまで、学校に行ったことがないんだ。ボクの父を見れば、分かるだろ? あいつの遊ぶ金を稼ぐために、ものを作っていたんだ」


イアンとヴィクターは、黙って彼女の言葉に耳を傾ける。


「ある日、独学で研究をしていると、企業から技術提供の話しを持ちかけられた。父が勝手に、僕の研究を教えたんだろうね。ファインデション学院に入学する話も来た

学費免除……それどころか逆に、お金が貰える制度でね。父がお金欲しさに手続きしたんだろうけど、正直嬉しかったよ。やっと学校に行けるってね」


話すリトワの声は、少し弾んでいた。

本当に嬉しかったらしい。

しかし、弾んでいたのは、その時だけであった。


「いざ、入学すると、思い知らされたよ。ボクが望んいたものは、何もなかった。あったのは、ボクが生徒になって喜ぶ教師と、目を光らせて近づいてくる同級生。どいつもこいつも、ボクを利用するか、ステータスにしたがる連中ばかりだった。こんな所には、行きたくない……」


リトワの声は、暗く沈んだものになっていた。


「……ヴィクターよ、これはどうしたものか…」


彼女の話を聞き、イアンは、自分の口から学校に行けと言えなくなってしまった。


「どうするもこうするも、俺達はこいつを登校させねぇと……」


「何とかなるか? 」


「やるしかねぇだろ。なぁ、リトワ」


ヴィクターが、リトワに話しかける。


「確かに、お前を利用する輩はたくさんいるだろうぜ。だがよぅ、そんな輩じゃねぇヤツも少なからずいるぜ」


「……でも、あの場所にそんな人がいるとは……」


「そりゃ、分かんねぇよ。おまえは、一日しか学校に行ってないんだからよ」


「……」


ヴィクターの言葉に、リトワは何も言い返さなかった。


「親父がクズだったり、学校が嫌な環境だったり、お前は大変だろうけどよ……その…なんだ……」


「……? 」


ヴィクターの歯切れが急に悪くなり、リトワは不思議そうにかれを 見つめる。


「……イアン、言ってやれ! 」


ヴィクターはイアンに投げた。


「……? 何をだ? 」


しかし、イアンはリトワと同様に、ヴィクターが言おうとしていることが分からなかった。


「だーっ! クソッ! これ言うの恥ずいぜ! と、友達……いや、ダチ公を見つけんだ! そうすりゃ、ちったぁマシになると思うぜ」


ついに意を決したヴィクターが、リトワに顔を向けながら、そう言った。


「ダチ公……」


リトワは、ヴィクターに言われた言葉を呟く。


「……学校に行ってみろよ。そんで、自分なりにやってみて、ダメだったら、ここに来い」


ヴィクターは、そう言うと、ポケットからクシャクシャになった名刺を取り出し、リトワに渡す。


「……ジグス…探偵事務所? 」


「おう。探偵は悪もんと戦うのが仕事だけどよぉ、人生相談も副業でやってんだよ」


「……ふふっ、普通は逆じゃないのかな? 」


ヴィクターの発言が可笑しいのか、リトワは微笑んだ。


「よし! 言うだけ言った! あとは、お前次第だ。家まで、送ろうか? 」


「……いや、もう少し一人でいたい。ボクのことは心配しなくていいから、君達は帰りなよ」


「そっか……じゃ、帰るか。イアン、行こうぜ」


「ああ」


ヴィクターとイアンは、リトワに背を向け、ロープワゴンの駅に向かって歩きだした。


「……ヴィクター…か。この町には、あんな面白い人がいたんだ…」


リトワは、遠ざかるヴィクターの背中を見ながら、そう呟いた。






 ――次の日の午後。

 ジグス探偵事務所。


「えええええええええええっ! 」


そこに、ヴィクターの絶叫が木霊する。


「オジさんよぅ、それ本当かよ……嘘ついてんじゃねぇだろうな…」


「嘘は付いてないよ。本当のことだって」


すがりつくヴィクターを宥めるジグス。


「報酬が無いって、どういうことだよ~! 」


彼が喚いている原因は、今回の報酬が貰えていないことであった。


「ジグス、依頼人のジョンだったか……奴は何と? 」


イアンがジグスに訊ねる。


「いやぁ、それがね。学校に来たはいいが、退学すると言い出した! 私が頼んだのは登校させることで、退学させることではない! よって、報酬は払いません! って、言ってたね」


「退学……あいつ、退学したのか…」


ジグスの説明を聞き、イアンは内心驚いていた。


「依頼は失敗か……だが、ジグスよ。あれだけ強く言っておいて……その…悔しくないのか? 」


イアンは、ケロッとしているジグスが不思議であった。


「全然。こうなることは、予想してたからね。いやぁ、流石ヴィクターくんだ。イアンくんもよく頑張ったね」


「……? あ、ああ」


結局、イアンはジグスの気持ちが分からなかった。


「ちくしょう、あの野郎! 今度会ったら、とっちめてやる! 」


ヴィクターの怒りの矛先が、リトワに向けられる。


「リトワは、そんなに悪くはないと、思うがな…」


イアンが、リトワを気の毒に思っていると――


「まだ君は、ボクを野郎呼ばわりするのかい」


ドアが開き、リトワが部屋に入ってきた。


「あっ! てめぇ、学校辞めんの早すぎだろうが! どうしてくれる! 」


リトワが視界に入ると、ヴィクターは彼女に詰め寄った。


「はぁ、そうか。少し、惜しいことをしたようだね。申し訳ない」


「ああ? ……あ? お前、その服……」


ヴィクターは、リトワの服を見て、頭に上った血が下がり始める。

リトワの服装は、白い半袖のシャツに、黒いスカート。

首元には、青いネクタイが付けられていた。


「確か、ヴィクターの通う学校の制服……もしや…」


イアンが、彼女の着る服がブラッドウッド学院のものであると気づいた。


「そう。ボクは、ブラッドウッド学院の編入したんだ。ついでに、ここで働くことになったから、よろしく。ヴィクター先輩」


リトワはそう言うと、微笑んだ。


「な、なんじゃそりゃあ……」


ヴィクターはヘナヘナと、その場に崩れ落ちた。

こうして、リトワはヴィクター達の仲間になった。




これで、孤高の発明家シリーズは終了。


2016年7月30日 誤字修正

ドアが開き、リトワは部屋に入ってきた。 → ドアが開き、リトワが部屋に入ってきた。


2016年8月1日 誤字修正

「そりゃ、分かんねぇよ。おまえは、一日いか学校に行ってないんだからよ」 → 「そりゃ、分かんねぇよ。おまえは、一日しか学校に行ってないんだからよ」

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