百九十五話 孤高の発明家 後編 その2
急カーブを無事越えた後、リトワの仕掛けが絶え間なく繰り出され、イアンとヴィクターに襲いかかった。
その仕掛けは、吹き出す炎、一方は行き止まりの分かれ道、途切れたレール等、様々なものがあった。
それらをイアンとヴィクターは互いに協力し、次々と乗り越えていった。
キキーッ!
ブレーキをかけて蒸気機関車を停止させる。
その位置から先にレールはなく、脱線を防止するストッパーがある。
蒸気機関車の終着点、つまり、イアンとヴィクターは、リトワのいる場所に辿り付いたのだ。
「やっと、着いた。イアン、降りようぜ」
「ああ」
停止した蒸気機関車から、イアンとヴィクターは降りた。
「……ふむ、どうやら、リトワがいたのは、別の倉庫だったようだな」
イアンが周りを見回しながら、そう呟いた。
二人が辿り着いた場所は、どこかの倉庫の中であった。
「ああ。ちょっと暗いけど、広いっつーことは分かるぜ」
崩れた屋根の隙間から差す光は赤い。
もうしばらくで、夜になる時間であった。
「そんで、奴はどこだ? 」
周りを見回しながら、ヴィクターが呟く。
終点に来たにも関わらず、リトワらしき人物の姿は見当たらなかった。
ビーーッ!
その時、どこからか、けたたましい音が倉庫の中に響き渡る。
「うわっ! な、なんだぁ!? 」
その音に驚くヴィクター。
「……む? 地響き? 何かでかいものが動いているのか? 」
周りを警戒するイアンは、地面がグラグラと揺れていることに気づいた。
「え? それって……」
「……あれか…」
二人は同時に、同じ方向を見た。
ゴウン! ゴウン! ゴウン!
その方向とは、倉庫の奥の方で、暗がりから巨大な建造物がイアン達に向かってやって来る。
それは、人の上半身から腰の辺りまでの巨人のような姿をしていた。
高さは、十メートル以上はあり、二対の腕は、十人の人間をまとめて掴めそうなほど大きい。
そして、その巨体を動かしている部分には、キュラキュラと音を立てる回転する帯状の物体があった。
ゴウンッ!
その巨人は、イアン達の十メートルほど手前で、停止する。
「いやぁ、急いで調整しといて正解だったよ。まさか、本当に辿り着くなんてね」
巨人の頭の方から、リトワの声が聞こえてきた。
この声は篭っておらず、生の声であると判断できる。
イアンとヴィクターは見上げて、巨人の頭を見る。
その部分には、何かの装置がたくさんあるが、リトワの姿は見えない。
「オ、オイ、この野郎! 姿くらい見せたらどうだ! 」
巨人の頭に向かって、ヴィクターが吠える。
「野郎? 失礼な人だなぁ」
リトワはそう言うと、二人に見えるような位置に立った。
「なっ……てめぇは! 」
「……どうやら、今までのオレ達の認識は誤りだったようだな」
その姿を見て、ヴィクターは驚き、イアンは冷静に呟いた。
リトワ・ドミッツという人物は、女性だったのだ。
彼女の髪は、青に近い紫色で、頭の上部で二つに結っている。
服装は、灰色の長袖のシャツに、暗い緑色の胸当てとズボンが一体化したものを身に付けている。
髪型で、女性であると判断できた。
「まぁ、ボクが女だと分かったところで、何もないけどね」
「あ? あー…まぁな。野郎から、クソ女に変わっただけだ」
「ひどくなっている気がするが……」
イアンは、ヴィクターの発言に呆れた表情を浮かべる。
「それはそうと……俺達は、学校の先生から依頼されて、てめぇを登校させに来た! どうして、学校に行かない? 」
「はぁ、さっき言ったはずなんだけど……行く必要がないからさ」
ヴィクターの問いかけに、リトワはうんざりしたように答えた。
「入学式の時に分かっちゃたんだよ。あの学校で、ボクが学ぶことはないってね」
「なんだと? それだけで――」
「待て、ヴィクター」
イアンは、食ってかかろうとするヴィクターを手で制した。
「なんだよ? 」
「確か、依頼人は学歴がどうとか言っていたが、それを言ってみてはどうだろうか? 」
「うーん…企業から、直接話を貰うあいつには、効果は無いと思うけどなぁ…」
ヴィクターが、険しい表情を浮かべる。
学歴はステータスとして、職に就く時に重要なものである。
なので、この国の子供達は優れた学歴を持とうと、名門の学校を目指すのだ。
「おーい! このままだと、学歴に響くぞー! 」
ヴィクターは、一応言ってみることにした。
「学歴? そんなもの要らないよ」
「やっぱ、ダメかよ…」
ヴィクターは肩を落として、落胆した。
「学歴が要らない? しかし、学校側はおまえの学歴を守ろうと…」
イアンがそう言った時――
「学校がボクの学歴を守る? はっ! 笑わせてくれるよ! 君達もそう思っているのかい? 」
リトワの態度が急変した。
「あ? いや、そんなことはねぇよ。むしろ――」
「そうかい。君達も同じなんだね。もう、いいや。もう帰りなよ。さもないと――」
バァン!
巨人の両腕が、倉庫の床を叩いた。
「ぐ…! 」
「うおっ!? 」
それだけで、イアンとヴィクターがぐらつくほどの地響きが生まれる。
「君達……死んじゃうよ? 」
リトワはそう言うと、イアンとヴィクターからは見えなくなった。
「ふむ、結局こうなるか。しかし、やつの心が少し見えてきたな」
体勢を立て直したイアンがそう呟く。
「ああ。ちと気の毒だが、依頼だ。仕方ねぇけど、登校はしてもらうぜ」
ヴィクターは、リトワがいる巨人の頭を睨みつけていた。
ドォン! バァン!
床を叩きつける強烈な音が、倉庫の中に響き渡る。
リトワの乗る巨人の腕が、倉庫の床を壊さんとばかりに、叩きつけているのだ。
「ひぃー、くそっ! 虫になった気分だぜ」
叩きつけられた後方の床を見ながら、ヴィクターは走っている。
「潰されないよう、走り続けなければ……しかし、このままではな…」
ヴィクターの隣で、イアンはそう呟く。
二人は共に、巨人の腕から逃げ続けていた。
そんな中、イアンが懸念していることは、今の状態では、いずれ体力が底を尽き、巨人の腕に潰されてしまうことである。
「あいつのとこまで行けたらなぁ。イアン、炎が出るやつで、あそこまで行けないか? 」
ヴィクターが、巨人の頭に指を差す。
「行けるだろう。だが、もうサラファイアは使えない」
今、イアンはサラファイアを放てなかった。
ここに来るまでの仕掛けを突破するために、使い切ってしまったのだ。
「ああ? 回数制限があんのか? 仕方ねぇ……別の方法を探す――イアン、来るぞ! 」
「……!! 」
ドォン!
二人がいたところに、巨人の腕が振り下ろされた。
「ぐっ……お…」
ヴィクターは咄嗟に、前に飛び込んだため、巨人の腕から逃れられた。
「いてて…イアン! 無事か!? 返事をしろ! 」
彼は、体勢を立て直すと、イアンの安否を確認し始める。
「ああ、無事だ」
すると、イアンの返事が返ってくる。
イアンは、振り下ろされた巨人の腕のすぐ傍に立っていた。
「今のは、やったかと思ったけど……もう少しだね」
巨人の頭から、リトワの声が聞こえてくる。
「ふん! 」
その時、イアンが左腕で、巨人の腕を殴った。
「……? 何のつもりだい? 」
「お、おい、何してんだ? 」
その突然の行動に、リトワとヴィクターは疑問を持たざるを得なかった。
「硬い……これは、壊せないな…」
イアンは、巨人を殴った左手をプラプラと振るう。
「おっ…バカッ! んなもん見りゃ、分かんだろうが! 」
そのイアンの様子に、ヴィクターは怒鳴り――
「バカ……か。あれ程分かりやすいバカは初めて見た…」
リトワは呆れていた。
「度が過ぎると、頭に来るね。もう行動パターンは読めたし、次は外さないよ」
リトワのその声と共に、巨人の腕が振り上げられる。
「……オレは確かめただけなのだが……」
イアンは至って真剣であった。
「……だから、見りゃ分かんだろ」
イアンの呟き、ヴィクターがそう答える。
「壊せるかどうかが気になったが、もう一つ気になることがある」
「あん? なんだそれ? 」
「この巨人は鉄で出来ているか? 」
「それも見たら分かんだろ……で、鉄で出来てたら、どうだってんだよ? 」
「活路がある。もしかしたら、この巨人の動きを止めることができるかもしれない」
「なにぃ!? 」
イアンの発言に、ヴィクターは驚きの声を上げた。
「もう一つ特技がある。こっちに来い、ヴィクター。オレを信じろ」
「ったく、最初から、鉄なのか俺に聞けってんだよ。そう言わなくても、俺はイアンを信じるぜ! 」
ヴィクターは、そう言うと、イアンの元に駆け出した。
「何か言っているようだけど、もう終わりだよ」
巨人の腕が、イアン目掛けて振り下ろされる。
「そんで、これからどうする? 」
イアンの元に着いたヴィクターが、そう訊ねる。
「せーので後ろに飛ぶぞ」
「了解! 」
「「せーの! 」」
二人は同時に、後ろに飛んだ。
ドォン!
二人の目の前に、巨人の腕が振り下ろされる。
「ギリギリで躱した……? まさか、振り下ろしている時に、位置を調整できないのが見破られたの? 」
リトワが疑問の声を口にする。
イアンは答えないが、実際そうであった。
振り続ける巨人の腕を見ていたイアンは、そこに気づき、振り下ろされた時に回避することを思いついたのだ。
「ヴィクター! オレの合図で、巨人の腕を登っていけ! 」
「分かった! 」
「頼んだぞ! リュリュスパーク! 」
バリバリッ!
ヴィクターの返事を聞いたイアンは、巨人の腕に右手を当て、雷撃を放った。
「うっ!? 今、ひ、光ったような……そ、それに、こ、この…痺れ……は? 」
雷撃は鉄を伝って、巨人の頭にいるリトワを痺れさせる。
操縦者が動けなくなったため、巨人の動きは停止した。
「よし、今だ! 急げ! 」
「よっしゃあ!! 」
イアンの合図を受け、ヴィクターは巨人の腕に飛び乗り、頭に向かって駆けていく。
「うぐぐっ……は、早く…振り落とさないと…」
リトワは、痺れた腕を必死に伸ばし、巨人の腕を動かそうとする。
「も、もう少し……や、やった! これで……」
リトワの腕は、目的の装置に届いた。
「終わりだあああ!! 」
しかし、間に合わなかった。
ヴィクターは、その時既にリトワの元へ辿り着いており、彼女の顔に目掛けて拳を前に突き出していた。
「たっ!? ぶあっ!! 」
ヴィクターに顔面を殴られ、宙を舞った後――
「がっ――ああ……」
巨人の肩の上に落下し、気絶した。
「これで、頭ぁ冷えただろ。後で、俺達の話しを聞いてもらうぜ」
巨人の頭の上に立つヴィクターは、ニヤリと頬を吊り上げながら、そう言った。
「ぐっ……ここは? 」
リトワが目を開けると、視界に点々と輝く星空が映った。
「よぉ、やっと起きたか」
その彼女の視界に、自分を見下ろすヴィクターとイアンの姿が映り出す。
彼らがいるのは、倉庫の外であった。
あの後、気絶したリトワを外に連れ出したのである。
「……近くで見ると、小せぇな。本当に俺の一個下なのか? 」
リトワを見るヴィクターがそう呟いた。
(確かに。ロロットと同じくらいだ。今はどうか知らんが)
イアンは、心の中でそう呟いた。
彼女の背は低く、十歳の子供ほどの背の高さであった。
二人は口にしていないが、リトワは整った顔立ちで、眠たげな表情をしている。
「背が小さい……それは確かだが、ボクは、本当に十六歳だ」
「そうかい。そりゃ、悪かったよ。立てるか? 」
ヴィクターは、そう言うと、リトワに手を差し伸べた。
「……このまま、話を聞くよ」
「……そっか。じゃあ、話させてもらうぜ」
ヴィクターは、差し伸べた手を下ろし、リトワの隣に座る。
「学校に気に入らないところがある。それで、学校に行きたくないんだろ? 」
「……そう…だよ。ボクは、ファインデション学院が気に入らない…」
ヴィクターが訊ねると、リトワは話し始めた。
「ボクは、あそこに行くまで、学校に行ったことがないんだ。ボクの父を見れば、分かるだろ? あいつの遊ぶ金を稼ぐために、ものを作っていたんだ」
イアンとヴィクターは、黙って彼女の言葉に耳を傾ける。
「ある日、独学で研究をしていると、企業から技術提供の話しを持ちかけられた。父が勝手に、僕の研究を教えたんだろうね。ファインデション学院に入学する話も来た
学費免除……それどころか逆に、お金が貰える制度でね。父がお金欲しさに手続きしたんだろうけど、正直嬉しかったよ。やっと学校に行けるってね」
話すリトワの声は、少し弾んでいた。
本当に嬉しかったらしい。
しかし、弾んでいたのは、その時だけであった。
「いざ、入学すると、思い知らされたよ。ボクが望んいたものは、何もなかった。あったのは、ボクが生徒になって喜ぶ教師と、目を光らせて近づいてくる同級生。どいつもこいつも、ボクを利用するか、ステータスにしたがる連中ばかりだった。こんな所には、行きたくない……」
リトワの声は、暗く沈んだものになっていた。
「……ヴィクターよ、これはどうしたものか…」
彼女の話を聞き、イアンは、自分の口から学校に行けと言えなくなってしまった。
「どうするもこうするも、俺達はこいつを登校させねぇと……」
「何とかなるか? 」
「やるしかねぇだろ。なぁ、リトワ」
ヴィクターが、リトワに話しかける。
「確かに、お前を利用する輩はたくさんいるだろうぜ。だがよぅ、そんな輩じゃねぇヤツも少なからずいるぜ」
「……でも、あの場所にそんな人がいるとは……」
「そりゃ、分かんねぇよ。おまえは、一日しか学校に行ってないんだからよ」
「……」
ヴィクターの言葉に、リトワは何も言い返さなかった。
「親父がクズだったり、学校が嫌な環境だったり、お前は大変だろうけどよ……その…なんだ……」
「……? 」
ヴィクターの歯切れが急に悪くなり、リトワは不思議そうにかれを 見つめる。
「……イアン、言ってやれ! 」
ヴィクターはイアンに投げた。
「……? 何をだ? 」
しかし、イアンはリトワと同様に、ヴィクターが言おうとしていることが分からなかった。
「だーっ! クソッ! これ言うの恥ずいぜ! と、友達……いや、ダチ公を見つけんだ! そうすりゃ、ちったぁマシになると思うぜ」
ついに意を決したヴィクターが、リトワに顔を向けながら、そう言った。
「ダチ公……」
リトワは、ヴィクターに言われた言葉を呟く。
「……学校に行ってみろよ。そんで、自分なりにやってみて、ダメだったら、ここに来い」
ヴィクターは、そう言うと、ポケットからクシャクシャになった名刺を取り出し、リトワに渡す。
「……ジグス…探偵事務所? 」
「おう。探偵は悪もんと戦うのが仕事だけどよぉ、人生相談も副業でやってんだよ」
「……ふふっ、普通は逆じゃないのかな? 」
ヴィクターの発言が可笑しいのか、リトワは微笑んだ。
「よし! 言うだけ言った! あとは、お前次第だ。家まで、送ろうか? 」
「……いや、もう少し一人でいたい。ボクのことは心配しなくていいから、君達は帰りなよ」
「そっか……じゃ、帰るか。イアン、行こうぜ」
「ああ」
ヴィクターとイアンは、リトワに背を向け、ロープワゴンの駅に向かって歩きだした。
「……ヴィクター…か。この町には、あんな面白い人がいたんだ…」
リトワは、遠ざかるヴィクターの背中を見ながら、そう呟いた。
――次の日の午後。
ジグス探偵事務所。
「えええええええええええっ! 」
そこに、ヴィクターの絶叫が木霊する。
「オジさんよぅ、それ本当かよ……嘘ついてんじゃねぇだろうな…」
「嘘は付いてないよ。本当のことだって」
すがりつくヴィクターを宥めるジグス。
「報酬が無いって、どういうことだよ~! 」
彼が喚いている原因は、今回の報酬が貰えていないことであった。
「ジグス、依頼人のジョンだったか……奴は何と? 」
イアンがジグスに訊ねる。
「いやぁ、それがね。学校に来たはいいが、退学すると言い出した! 私が頼んだのは登校させることで、退学させることではない! よって、報酬は払いません! って、言ってたね」
「退学……あいつ、退学したのか…」
ジグスの説明を聞き、イアンは内心驚いていた。
「依頼は失敗か……だが、ジグスよ。あれだけ強く言っておいて……その…悔しくないのか? 」
イアンは、ケロッとしているジグスが不思議であった。
「全然。こうなることは、予想してたからね。いやぁ、流石ヴィクターくんだ。イアンくんもよく頑張ったね」
「……? あ、ああ」
結局、イアンはジグスの気持ちが分からなかった。
「ちくしょう、あの野郎! 今度会ったら、とっちめてやる! 」
ヴィクターの怒りの矛先が、リトワに向けられる。
「リトワは、そんなに悪くはないと、思うがな…」
イアンが、リトワを気の毒に思っていると――
「まだ君は、ボクを野郎呼ばわりするのかい」
ドアが開き、リトワが部屋に入ってきた。
「あっ! てめぇ、学校辞めんの早すぎだろうが! どうしてくれる! 」
リトワが視界に入ると、ヴィクターは彼女に詰め寄った。
「はぁ、そうか。少し、惜しいことをしたようだね。申し訳ない」
「ああ? ……あ? お前、その服……」
ヴィクターは、リトワの服を見て、頭に上った血が下がり始める。
リトワの服装は、白い半袖のシャツに、黒いスカート。
首元には、青いネクタイが付けられていた。
「確か、ヴィクターの通う学校の制服……もしや…」
イアンが、彼女の着る服がブラッドウッド学院のものであると気づいた。
「そう。ボクは、ブラッドウッド学院の編入したんだ。ついでに、ここで働くことになったから、よろしく。ヴィクター先輩」
リトワはそう言うと、微笑んだ。
「な、なんじゃそりゃあ……」
ヴィクターはヘナヘナと、その場に崩れ落ちた。
こうして、リトワはヴィクター達の仲間になった。
これで、孤高の発明家シリーズは終了。
2016年7月30日 誤字修正
ドアが開き、リトワは部屋に入ってきた。 → ドアが開き、リトワが部屋に入ってきた。
2016年8月1日 誤字修正
「そりゃ、分かんねぇよ。おまえは、一日いか学校に行ってないんだからよ」 → 「そりゃ、分かんねぇよ。おまえは、一日しか学校に行ってないんだからよ」