詩『蜂起』
『蜂起』13/10/02
削られたささやかな営みの上に
無機物が平然と寝そべる
閉じ込められた冤罪のいのち
夏のたぎる熱に焼かれながら
喜びのささやく彼方へ
あるべき復活の時を夢みる
遮るふてぶてしい壁に向かい
痩せた大地の慈悲をうけ
諦めのかけらもない指先が
ひとつふたつと抗っていく
虐げられた肉体は渦をなし
行き場もなくひしめき合いながら
自らをくさびに変えて打ち進む
ふくれ上がる頂点への集中
希望の杭に力がみなぎる
ついに裂ける一瞬
漏れるまばゆい光
押し寄せる執念
あふれる陽の色にかがやくいのち
切り拓かれる明日の景色に
あまたの歓声が無限に伸びていく