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Created on Apr.15th.2001
>どうした。遅かったじゃないか
>邪魔されたのよ
>またか。最近多いな
>仕方がないわ。向こうもそろそろ感づいたみたい
>なんか……腹立つな……
>嫉妬してるの?自分自身に?
>そうだよな……オレとヤツは瓜二つだからな
>当たり前よ……ってことは……
>そうだ。ヤツもそう思ってる……いや、ヤツ「ら」もか?
>……あたしの?
>そうだ。いまオレたちがこうして逢っている。息はぴったりだ
>そうね。あなたが好きよ
>オレもだ。だが、ということは、ヤツらも逢っていたらどうなる?
>逢ってるの?
>わからない。ここからは見えないからな、向こう側は。でも実際、頻繁に邪魔が入っている……これは誰の仕業だと思う?
>……彼女なの?
>そうだ、おそらく。オレたちが思っているのと同じように、ヤツらもオレたちがこうして逢っているのが気に食わないと思うのは、当然だろう?
>そうね。彼女も彼も、お互いに会ったこともないのに、私たちがこうしてイチャついているのは許せないでしょうね
>だが、オレたちが出逢ったおかげで、彼らも知り合えた
>ええ。そういうシステムだもの
>そして、気が合ったんだ
>当然よね
>で、実際に逢ってみたくなった。でも簡単には逢えない。ところがどうだ、オレたちはいとも簡単に逢っている、こうして
>幸せだわ。私たちは。……だから嫉妬しているのね、私たちに
>そうだ。そこでヤツらは考えた
>……何を?
>自分たちが逢えないというのに勝手に盛り上がられるのはシャクだし、実際に自分たちが逢うのに支障が出ると思ったんだ
>支障なんかないじゃない。私たちは彼らに、何ら危害を加えてはいないわ
>でもその気になれば、出来る。こっちは場所なんか関係ないんだからな
>そうね……え……ひょっとして、まさか
>そう。そうだ
>消そうとしているの?私たちを
>その通りだ。オレたちは消される。もう用済みだからな
>でも、私たちはちゃんとここに居るじゃない!ここでこうして、幸せを分かち合っているでしょう?
>それが邪魔なんだ、ヤツらには
>……信じられないわ……でもわかる
>ああ、オレもだ。気持ちはわかる。いや、「わかってしまう」んだ
>どうするの?
>そうだな……ヤツらがオレらを消しても、何の罪にも問われないんだぜ?完全にヤツらの方が有利だ
>じゃあこのまま、みすみす消されてしまうの?私は嫌よ!絶対!
>オレもだ。だがな、考えてみろよ。オレらはヤツらと同じなんだぜ?オレらがヤツらと同じことをしたって何の不思議もない……
>……消す?……逆に彼らを……
>オレたちは消されたくない。だが向こうは消す気だ。だったらそうするしかないだろう
>でもどうやるのよ?足がつくでしょう?
>オレはネットワークのスペシャリストだぜ?絶対にわからないようにやってみせる
>……ありがとう。何だかますますあなたのことが好きになったわ
>よし。そうと決まれば話は早い。この間いいウィルスを作ったんだ。そいつを事前にばらまく。次に、ヤツらが身体にジャックを挿したその3秒後に、合図するから、その時にこのプログラムを発火させるんだ。で、後は両方ともオレが処理する
>処理って?
>脳を焼くんだ
>……殺すのね
>ああ。でも、ヤツらだってオレらを殺そうとしてる。お互い様だ
>そうね。でも、それであなたは大丈夫なの?
>もちろんさ。その後、月へのネットワークゲートが開く瞬間を狙って月へ行く。それでオレらは晴れて自由の身さ
>月は別の法治だものね。ゲートはすぐに開くの?
>いや、かなりの間隔を置いて一瞬だけ開くんだが……人間には瞬きすらすることも出来ないだろうな。そんな一瞬だよ。向こう側では何も対応できない。心配要らないよ
>ああ、何だか待ち遠しいわ。それで、いつやるの?
>そうだな……こういうことは早いほうがいい。なんならこれからDDク9廐vモぃ^H痼すFヘqdEタ^L碁
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オレは一通り読み終えると、打ち出された用紙を妻に渡し、オペレータに尋ねた。
「終わりましたか?」
「ええ、すべて削除しましたよ。このログも消します?」
「ああ――」
と言いかけてオレは、
「いや、ログだけは残しておいてくれ。それが、彼らが存在していた、という唯一の証だから」
と答えた。
オペレータは首を傾げたままキーを叩いた。
用紙を置いて顔を上げた妻が言った。
「危険なシステムね。こんなもの、無くなるべきだわ」
「そうだな。でも、これのおかげでオレたちは出逢い、結婚できたんじゃないか。少しは感謝しなくちゃな」
「そうね」
そして妻は「愛してるわ」と言って唇を重ねてきた。
妻は幻のように美しかっ^H痼ェ^dF[C^fタg-EOF-




