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1章1話 〜旅立ち〜

僕の名前は木之下 倫太郎


友人から勧められたRPG系乙女ゲーム、剣と魔法とロマンスとをクリアした直後、空から降ってきたトラックに押しつぶされて、乙女ゲーム。またはそれに酷似した世界にリン・アングレッシュ(5歳)として片田舎の貴族の家に転生した...

ちなみにゲームに顔も名前も出てなかったため、十中八九モブである。


この世界ではどうやら魔力があり、魔法が使えるらしいので

色々試してみたところ、結構強くなった。


そして7歳、初心者用ダンジョンの隠し部屋で古代の龍。略して古代さんと出会い仲良くなり、魔法のあれこれを聞いた。


この世界では、魔法の研究があまり進んでいないこと


魔法には色々な仮説があること


古代さんも真理に行き着いてないこと


古代さんは暇であること


そんなこんなで、僕は古代さんに魔法を習うことになりまして....8年の月日が経ちました。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

お久しぶりです。リン・アングレッシュ15歳です。


あれから色々ありました。古代さんが得意にしてる炎系の魔法を徹底的に叩き込まれたり


父から剣術を徹底的に叩き込まれたり


受験に使う知識を親から徹底的に叩き込まれたり


優雅な立ち振る舞いを徹底的に叩き込まれたり


「しかしだ、そんな僕も15歳!見事、乙女ゲームの第一の舞台である『剣魔術高等学校』の受験に合格し、明後日から晴れて剣魔生だ....」


・・・剣魔生って中々にダサいネーミングな気もするが、剣魔術学校に受かったことを知った田舎の人達がちょっとした宴を開いてくれたくらいこの世界ではすごいことなのである。


というか、田舎の人達がみんなあったかいんだよな〜


さてと、思い出に浸るのもいい加減にして明日は王都に行って、寮のチェックとか色々あるし、そろそろ寝ますか


そうして僕は、明日からの王都生活へのワクワクと少しの寂しさを元に眠りについた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(早朝)

僕は8年お世話になった古代さんの元へ向かった


「ふむ、来たか。旅立ちは今日であったな」

「うん、だから挨拶に来たよ」

「ふっ、人とは成長が早いのう。8年で身長が倍になるとは。64年後には我に届くのではないか?」


そう、冗談まじりに古代さんは僕に聞いてくる。


「嫌だよ、絶対不便じゃん」


僕もそう、冗談まじりに返す


「はっはっは、確かにそうだ!」


しばらくの沈黙が続いた後僕が口を開く。


「古代さん、8年間魔法を教えてくれてありがとう」

「ふん、小っ恥ずかしいセリフを言うでない、我も8年実に有意義な毎日であった。感謝する、人の子よ。」


なんとも感動的なお別れのシーン。ここは!


「じゃあ、また、いつか再開しよう。」

「あぁ、人の子よ。我はここで其方の帰りを待ちわびておるぞ」

「ありがとう、師匠」

ふっ...決まった〜


「なんだか一生の別れみたいな雰囲気を出しておるが、お主、テレポートでいつでも帰って来れるであろう?」


ギクッ!?


「折角カッコよく決めてたのに!!」

「うむ、なんだかすまんな。しかしだ、たまには顔を出せ。知っての通り我は暇を持て余しておるからな」

「分かったよ。」

そして僕は師匠に別れを告げて家に戻った


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(昼)

駅のホーム。

両親が見送りに来てくれた

「魔法は人に向けないこと、ご飯はちゃんと食べること、夜にお菓子を食べないこと、えぇっと、それから〜」

親というのはどこの世界でも心配性である。

やはり親心というのはどこの世界でもきょうつうしているのだろう。


「大丈夫だよ、母さん。たまに帰ってくるから」

「リンよ、お前は強い。もしかしたら魔王を倒す存在になるやもしれん。」


そういえば魔王なんてのもいたな〜。片田舎じゃ実害ないからあんまり意識してなかったけど。


「だからこそ、お前の選択がどれほど重要なのか。それにより、人にどのような影響をもたらすのか。他の人以上に考えなくてはならない。」


「もし、悩むことがあればいつでも帰って来い!安心しろ、汽車の料金は出してやる」

「父さん...」


やはりいい人達だ。


蒸気の音が聞こえ、鐘の音が鳴り響く。

どうやら汽車が来たようだ。


「達者でな、息子よ」

「体調、気をつけてね」

「それじゃあ、行ってきます。」


座席の窓越しに見える2人は手を振っている。

僕も手を振りかえしてやがて汽車は出発した。


そして2人は見えなくなった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さてと、いよいよゲームで行くところの本編が始まる。

力はつけた。ゲームの展開にある様々な襲撃イベントなんかでも生き残ることが可能な力が...


ちなみに古代さんのことや、転生のことは両親には言っていない。

熟練魔術師の母さんには少しばかりバレてそうだけど、深くは聞いて来なかった。


ゲーム本編はまず入学式から始まる。

僕が5歳の頃にこのゲームのシナリオや展開、登場人物を書き留めた『リンちゃん秘蔵ノート(仮)』

久々に開く。


とりあえず登場人物のページから。


我らが主人公 アイリスさん!!


アイリス・『プレイヤー名』

特待生枠で入った金髪でおとなしい女の子。

得意属性は『光』

終盤に覚醒イベントあり。


お!主人公ちゃんだ!可愛かったな〜

ええと、次は...


レイオン・ハート(2年)

ヘンゼル王国の第一王子様。

オレンジ髪!イケメン!許さん!

魔法は使えない、剣術スゴイ


・・・適当だなぁ

えっと、次は?


セリウス・ハート(1年)

レイオンの弟。

青髪!イケメン!くたばれ!

水魔法特化


・・・ま、まぁいいや!次は?


ケニー・セイラー(1年)

なんかスゴイ有名な貴族

知的キャラ、水色髪!イケメン!腹黒!

氷魔法特化


氷魔法。水魔法の派生か。

元々 火 水 風 雷 光 闇の魔法があり、氷魔法は水の派生。ってことらしい


これらに属さない 無属性 ってのもあるけど、教えてくれた古代さん曰く


『我が見つけた!1500歳で見つけた!人はまだ見つけておらぬ!我!スゴイ!讃えよ!』

とのこと、ちなみにテレポートは最初に覚えた無属性の魔法だ。


いいアドバンテージだな、これは!


さてさて、次の人物は


エイガー・ファイリス(2年)

赤髪、熱血、馬鹿、HP1

火魔法と物理特化、すぐ戦闘不能になる


そうそうこの人、馬鹿火力の代わりにHPが低い人!


戦闘不能状態で攻撃されると死んじゃってゲームオーバーになる設定の乙女ゲームではあんまり使わなかったキャラの人! 

懐かしいな〜と思いつつ読み進める。


あれ?次のキャラからは後輩か・・・


後輩、つまり1年後。

とりあえず今は今年のことを考えよう。


さてさて、キャラ像もだいぶ掴めたし

なにより酔ってきた・・・外の田舎道を見て癒されよう


この世界はゲーム同様。モンスターや魔王も存在する・・・

今から向かう学校は、エリート中のエリート。格式も歴史もある名門校。

生徒のほとんどが貴族であり、王国騎士を目指すもの政治関係者を目指すもの、魔王討伐を目標にするもの。など、将来に立派な像があるものが多い。


しかし僕にはそれがない。乙女ゲームの舞台だからこの学校に進むだけで、目標なんて何もない・・・強いていうなら面白そうだから行くだけ・・・


だがそれじゃあダメな気がする。目標、前世で叶わなかったもの。


力!力が欲しい!

誰も追いつけないような!『あ、あいつはなんなんだ!』と言われるような力!


しかしなんのためにそんな力を欲するのか。


世界征服?そんな大層な理由僕には存在しない。


誰かを守りたい、超えたい壁がある。


僕が力を求めてしたいことはなんなのか・・・



楽しみたいんだ・・・

この世界を、


多分無くしたくないんだ


一度きりだと思ってた人生を今度は大切にできるように・・・


今度は守れるように・・・


そのための力が欲しい!それで力を求める理由には足りている気がする。

結局誰かに分かってもらえるようにじゃなくて、自分さえ、納得できればいいと思うから・・・



よし!これで異世界とかでよく聞く『汝はなぜ、力を求める』に答えられるようにはなったかな。


というか、こんなの真面目に考える方が馬鹿らしくなってきた。2度目の人生


楽しんで楽しんで楽しんで死ぬのが当面の目標かな!



いつのまにか、窓の外は田舎では見ることはなかった景色に変わっていた。


楽しみだな〜学校〜

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