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08.女神もやらかしてました(笑)

更新です!お楽しみ下さい!

 食事を終えたロゼリアたんは真っ直ぐに私―――ルゥたんを見据えて言いました。


「あの……先程の私の死の”偽造”とは?」

「ああ、あれ。簡単だよ、単にロゼリアたんの肉体を【生体複製(クローン)作成】しただけだよ」

「はぁ〜!?」

「ルゥたんね〜錬金術も出来るから」

「え、え、え、それって理論上では可能と言われてますが普通は出来ませんよ!」

「え? 別に生贄使って作ったとか、魂入った人工人間とか作った訳ちゃうで〜(てかする気ないし)」

「そ、そうじゃなくて―――」

「え? 錬金術スキルある人なら余裕でしょ?」

「普通の錬金術師は出来ませんよ!」

「ええ〜?」


 あれれ? おっかしいな〜? 確かにルゥたんは加護のお陰で()()()()()()()()とか使えるけど、他の職人さん達も出来るでしょ?


「ルティアさん……一流と言われる職人でもそこまで出来ませんよ、というか無理です。マイスタークラスなら可能かもしれませんが……」

「ほへっ?」


 ロゼリアたん曰く―――

 職人はGランクと呼ばれる見習いから始まり、F〜Dランクを下級職人、C〜Bランクを中級、Aランクで上級(で一流扱い)とあり、その上のSランクが特級だそうです。Sランク職人は巨匠”マイスター”とも呼ばれ大変重宝されるらしい。因みに冒険者もランク付けはほぼ同じらしいがFから始まるそうだ。どちらもSランクが最高と言われているが―――


「”伝説”級と呼ばれるランクの職人や冒険者がいると風の噂で聞いたことがあります。伝説級はエクストラランクとも言われ、職人の称号<○○(職人名)レジェントマイスター>がつくそうです。さて……ルティアさん、確か”鑑定”お持ちでしたよね? ご自分のステータス見れますよね?」


 ひいいいっ! ロゼリアたんが怖い! 顔は笑ってるけど(表情筋復活はよいことなんだけど)目が笑ってなぁぁぁい! 美人がホンキで怒ると怖いでしゅぅぅぅ!

 ステータス、ステータスっと……うん……称号……あるね……しかも全職人分!

 いや、だってさ〜……前世でプレイしてたゲームでは戦闘職だけでなく職人もカンストしてるもん! チョコリーナ様(ドジっ子)が職人系の異能(ギフト)とかつけたもん!(つけた後で”何でこんなにレベル高いんですかぁぁ!”と泣き叫んでいたけど)ルゥたん悪くない! 今どきのRPGゲームで金策に職人は必須なんだよ全く! ヲタクを甘くみてたな女神様(ドジっ子)たん! 料理人に至っては他のゲームでも料理人してたからか称号が―――<アルティメットクッキングマイスター>て訳分からない称号がついてました。


「あ、あのねロゼリアたん……」

「で、結果は?」

「ひいいい! イエスマザー! エクストラであります! レジェンド称号あります!」


 恐怖のあまり思わず敬礼して本当の事言っちゃったよ! せめて”マイスターランク”って言えばよかった! ロゼリアたん怒るとホントに怖いでしゅぅぅぅ!


「……それ他の人に言ったりしては駄目ですよ! バレないようにしないと……。しかしコビット族が違法でも乱獲で捕まり奴隷にされる理由がよく分かりましたわ」


 乱獲っ!? 奴隷!? 何それ、拉致な上に人権(この場合、亜人権か?)無視かよっ!

 珍しい種族という事は知っていたけど細かくは見てなかったよ! 反省!

 この後ロゼリアたんからコビット族について詳しく聞いた時は”あ〜引き籠もり大正解やん”と自分で自分を褒めたかったよ。

 そうか〜……だから()()()―――


「ルティアさん?」

「ん? ああ、何でもないよ〜」


 ロゼリアたんに会う前の出来事を思い出して遠い彼方へ意識が飛んでたわ。


「ご自分の事なのに……気をつけて下さいね……。で、私は死んだことになってるんですね?」

「うん」

「ですが上位の鑑定スキルや魔道具がありまして、もしそれで遺体を視られたら……」


 なるほど、そんなスキルや魔道具があるのか。しかし全く問題ナッシング!

 おそらくロゼリアたんが思う”生体複製作成”とルゥたんの【生体複製作成】は別物だ。この世界の複製は理論上は可能らしいが工程が違う。前者は本人の身体の一部と他の物(動物や魔物とかの肉や臓器)を黒魔術の儀式みたいに作る(出来る人は限られてる)上に、上位の鑑定や魔道具だと見破られるのに対して、後者は前世でいう”クローン”だ。DNA的には本人である。身体の一部を使うのは多分一緒だけど、そこはファンタジー宜しくルゥたんの異能(ギフト)である。便利だよねチートって(笑)


 あの時はロゼリアたんの大量の血があったけど、流石に【生体複製(クローン)作成】使ってもすぐには出来なかった……そう普通は!

 ルゥたんは考えた。前世と同様に無い頭で考えた(笑)

 血はあるけど普通にスキル使っても追手が来るまでには間に合わない。

 速度をあげる為にロゼリアたん本人の髪を使い、さらに支援魔法をスキルに掛けてみたのだ!

 はい、カップ麺より早く出来ましたよ……。スゴいね支援魔法! しかしスキルにも掛けれるものなのか?

 話は逸れたが兎も角、クローンだから鑑定しても本人だろうし、念の為に【万能鑑定】でもチェックしたら”【万能鑑定(ワタクシ)】以外の鑑定では見破れません!”と太鼓判押してくれました!


「えと……ルゥたんの”生体複製”は鑑定されても大丈夫です、はい」

「……出会ったばかりでありますが”ルティアさんだから”と納得する私はおかしいのでしょうか?」

「ま、まあそこは、ほら、コビットだからということで」

「万が一もありますから油断は駄目ですよ」


 はぁ〜とため息をついていますが心配ないのにね。

 だって()()()()……”複製ロゼリアたん”だと全く気付かずに国に持ち帰ったのだから。



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