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44.これって目立つ事間違いなし?

「収穫祭、晴れてよかった! いざ出陣!」


 ウキウキしているルティアさんとは裏腹に少々不安なリアです。

 あれからルティアさんはゴレムさん達に何らかの指示を連絡していたみたいなのですが、私には教えてくれませんでした。


「当日までナ・イ・ショ♪」


 そうして今日この日を迎えたのです。

 いつものように関所をくぐり抜け、指定された場所へとやって来たのです。


「こちらがルゥさん達”ブロッサム商会”の場所となりますが……」

「今から準備して間に合いますかぁ〜?」


 案内された場所はフロンティアの大広場で場所もよいところでした。他の商人がテントを張ったりと準備している中、何も持っていない私達。メイガンさんとキャロさんが不安になるのも分かります。


「あ〜大丈夫。今から()()から」

「そっかぁ〜ルゥちゃんは【アイテムボックス】持ちでしたねぇ。組み立てた店舗でも収納してるのかなぁ?」

「はっはっは! 似たようなものでしゅ。ただ……今から出すのはとても珍しいモノなので驚かないでくれると助かります!」

「「・・・・・・」」


 ルティアさん……どんなお店出す気なんでしょうか? ほら2人共、不安そうじゃないですか。


「「だってルゥさん(ちゃん)やらかすから」」


 ……はい、何も言えませんね(笑)


「ルゥさん、リアさん。この度の出店はありがたいのですが……商会名以外は何も連絡ありませんでしたが何を販売するのでしょうか?」

「えーと、食べ物らしいです」

「あれぇ? リアさんも知らないのぉ?」


 キャロさん……そうなのです。あれからルティアさんに何度聞いても内緒と言われ、私自身も何を販売するのか知らないのです。ここはやはりチョコレート様っ!?


「違うから」


 はうっ! 声に出してないのにばれてしまいました! さては【万能鑑定】で……


「違うから。思いっきり顔に出てるから」


 な、なんと!? この私が顔に出るなんて……


「さてチョコレート中毒者(ジャンキー)は放置して……」

「酷いっ!」

「初お披露目! カモンっ”キャンピングカー”!!」


 パチンっという音と共に収納から取り出されたのは……あの倉庫で眠っていた馬のいらない馬車―――”キャンピングカー”だったのです!


「「鉄の箱ぉぉぉぉ〜!?」」


 驚きますよね……あれが普通の反応です。私はすっかり慣れちゃいましたけど。あれ? でも以前見たときと少し違って桜の絵が書かれています。あと文字も……『ブロッサムカンパニー』って……


「くっくっく! インパクト効果大! 宣伝効果ばっちぐぅ〜!」

「文字と絵を入れたのですね! 目立っちゃってますけど……ルゥさん目立つの嫌だって……」

「ふっ……やむを得ないのだよ……例の王都の有名店みたいにネームバリューないから……見た目で目立つしかない」

「なるほど! では目立たないっていうのは諦めたのですね!?」


 遠くを見つめるルティアさん。ようやくこれを使うのですね! 実は私も中は見てないのですよこれ!


「す、凄ぉぉぉい! ルゥちゃん凄いですねコレ! ねえねえ、中はどうなってるのぉ〜?」

「ごめんなさい企業秘密でしゅ♪」


 2人に断りをいれてから車(ルティアさんが”キャンピングカーって長いから車でいいよ”と)に乗り込みました。


「うわぁ〜!!」


 中をみてビックリです! 以前に聞いた通り、キッチンがあり、トイレとお風呂もあります! その他にも小さなテーブルと上に上がる梯子があります。


「空間魔法の所為ですかね? 外から見たときより広いような気が……」

「イエ〜ス! では店側を開けようかね? ほいポチっとな!」


 ウィィィィィン


 ルティアさんが何かを押したら不思議な音と共に車の左側が開きました! 開いた先にはあんぐりと口を開けたメイガンさん達。周りの方達も大きな口を開けてポカンとしています。


「な、なんなんですかこれぇぇぇぇ! ルゥさんこれ魔道具ですか!?」

「ま、そんなものです(笑) はいはい、ちょっとどいてね」


 内側からパタンと台のようなものを倒し、横にメニューを張り出しました。キャロさんがそれを読み上げます。


「え〜と”ブロッサム特製クレープ”本日限定販売ぃ?」



 キュピィィィィン!!



 私のスイーツセンスが告げています! これは絶対美味しいスイーツだと!


「ルゥさん! 試食! 試食です! 味が分からないとお客様に説明出来ません!」

「・・・・・・」

「え? どうして余所向くのですか!?」

「だって……リアたんの場合……試食で終わらないもん……だからリアたんはあ・と・で(ハート)」



 がぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!



「てな訳でメイガンさんとキャロちゃんが代わりに試食して」

「「ありがとうございます! いただきます!」」



 ええ〜!! 私は試食なしなのですか!? そ、そんなぁぁぁぁぁ!!





読者の皆様へ。

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