05.命の恩人はコビットでした
ごめんなさい! 設定を一部変更したので修正しました!
目の前に現れた少女は”コビット族”の少女でした。
(本でしか見た事ありませんが本当に”コビット”ですわ!)
この世界には様々な種族が存在し、生活をしています。
まず私のようなものを人族。
高い身体能力を持ち、獣のような人の姿の獣人族。
金属加工やそれに関する知識を持ち鍛冶などが得意なドワーフ族。
高い魔力と長い寿命に豊富な知識、そして美しい容姿を持つエルフ族。
エルフ同様に高魔力と長寿で獣人族以上の高い身体能力を持つといわれる魔族。
他にも色々な種族が存在しておりますが、一般的に人族は”人”、獣人族は”獣人”、魔族はそのまま”魔族”とか”魔人”と呼ばれ、エルフやドワーフなどその他の種族は総称して”亜人”または”亜人族”と呼ばれております。
そして―――世界から姿を消した種族もあるのです。
それが亜人族の1つコビット族です。
コビット族はほんの少しだけ耳が尖っていて成人しても人の子供と変わらない身長で寿命は人よりは長い。
コビット族は少し素早いがが人族や獣人族ほどではない。
コビット族は手先は器用だけどドワーフ族に劣る。
コビット族は魔力は少しあるけどエルフ族や魔族ほどではない。
コビット族は他の種族よりも身体が弱い。
コビット族は亜人の中でも劣等種。
コビット族は非戦闘タイプのレアスキルなどを所持している者が多いので使い勝手がよい便利なモノである。
このように虐げられたり差別されたりで(特に人族からは便利な奴隷として過去に乱獲もあったそうです)、世界の最北端にあった死の大陸といわれていた”ノース大陸”へと逃げ延び―――そして姿を消したと言われております。
というのも、遥か大昔のことです。
ノース大陸―――といっても面積は他の大陸より遥かに小さく、寒さのあまり植物も殆ど育たず、魔物すらいないとされた大陸。そんな生きていけるのかと思えるほど厳しいとされる場所にひっそりと住んでいたコビット族。身体が弱いのにどうやって生活していたのかは謎ですが。
そんな彼らに悲劇が起こります。
そう……魔素の突然変化で瘴気が発生したのです。瘴気は身体を蝕む危険なものです。それに追い打ちをかけるかのように特殊な伝染病が流行り、殆どのコビットは死に絶え、運良く生き延びて他の大陸へと逃れた者も病気の感染を恐れた他の種族達によって―――
(後にその病はコビットしかならないと判明する訳ですが)
ノース大陸はその後、エーテルの更なる変化により大爆発を起こし、なんと大陸ごと消滅したのです。
大陸が消滅する前に他の大陸へ生き延びたそうですが、珍しさからか捕まって奴隷にされたり、国によっては保護されたりしていると歴史で習いました。またコビットの容姿などは、とある書物で庶民も誰もが知っているのです。
そんな珍しいコビット族の少女をまじまじと見つめておりましたら、手にしていた籠を差し出されました。
「あのさ〜考え事してる上に驚いてるみたいけどさ〜、裸のままだと風邪引くから着替えたら?」
「あ、ありがとうございます」
あれ? 私、表情変わってましたでしょうか? 思わず顔を擦りますが変化したようには感じられません。
「あ、表情が気になる〜? 顔は能面ちゃんのままですが目でものすごく語ってるからよく分かるで〜♪」
「『え、ココはドコ!? 私はなんで助かったの?』は当然として、『わ〜コビットだぁ、初めて見た』とかでしょ?」
は、初めてです!
今までは何時どんな時も『本当にそう思っているのか?』とか『ふん、とても喜んでいるとは思えない!』などと言われてきましたのに……。
「はいはい、驚きア〜ンド嬉しいのは分かるけど取り敢えず着替えましょうね〜」
そう言う彼女から手渡させた衣装に手伝ってもらいながら着替えたのですが―――下着も衣装もとても信じられないくらい素晴らしいものでした。下着は今まで身につけていたものとは雲泥の差(コルセットがないのは楽ですね)、服は白いブラウスと黒いワンピース。フリルがとても可愛らしいもので、ワンピースはリボンもついていました。
「お、カワイイ〜!(流石は私! チートさん様様で衣装作成もサイズもバッチリ! 萌えです! 目の保養です!)ありがとう、ありがとうございますぅ!」
何故彼女がお礼を言うのでしょうか? それはこちらの台詞ですのに?
「いや〜カワイコちゃんの首かしげてるしぐさって萌えだよね〜」
何か小声でボソボソ言っておりますがよく聞こえません。何を仰ったのでしょうか?
「お腹空いたでしょ〜? じゃあ〜リビングでご飯でも食べよっか?」
「あ、あの!」
「ん?」
「助けて頂いてありがとうございます。私ロゼリアと申します」
私はカーテンシーと共にお礼と名乗りをあげました。
「どもども〜♪ 私の名前は―――」
これが命の恩人であり、私の感情が表に出るようになるほどの事をやらかし(た後だったとこの後判明するのですが……)、かけがえのない友と呼べる存在となる彼女―――”ルティア”さんとの出会いでした。
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