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32.ゴレムさんバージョンアップ!

更新です。

次回更新予定は火曜日です。

「うーん、どういう風にしたらいいんだろ?」

「やはり”(くち)”をつけては?」

「えー! あの”のっぺらぼう”がいいんじゃないかぁ!」



 皆様こんにちわ。異世界ではマスコット扱いのコビットのルティアです!

 今はリアたんと2人で、あーでもない、こーでもない、と案を出しているが中々まとまらない最中です。

 何をしてるかといいますと……事の起こりは数分前へと溯ります。



「ルゥさんはゴレムさん達と”念話”でお話出来ますが、私は出来ません」

「うん?」


 昼食後、まったりしていたらリアたんがそんな事を言ってきました。


「ゴレムさん達は筆談してくれますけど、やっぱり普通にお話したいです……」

「あ〜確かに。ルゥたんは”念話”で話出来るけどアレ結構疲れるんだよねぇ。緊急とか以外はあんまり使いたくないかなぁ?」

「でしたら、ルゥさんが《ゴーレム生成》の魔法で作ったのですから改良も出来るのではないですか?」

「どうだろうね? ところで普通のゴーレムも改良したら話すの?」

「うっ! 聞いたことないです……」

「……リアたん結構無茶を振るねぇ(笑)」

「あうっ!」

「でも面白そうだなぁ。(この世界はファンタジーだし)やろうと思ったら出来るかも? やってみましょうかね?」

「私も何か手伝えればいいのですが……」

「あ、それなら一緒に考えようよ! 意見出してもらうだけでも何かのヒントになるかも」



 ―――で、今に至る。


「指先から魔力(マナ)で文字を空中に書けるようにしたらどうかな?」

「それですと筆談と変わりませんよね?」

「あ、そっか〜」


 中々よい案がでなくて2人で頭を抱える。口をつけてもいいがあの”のっぺらぼう”がいいんだよね。カワイイでしょ? そもそも声は声帯の振動が―――


「(振動? 骨……骨伝導っ! でもそれだと……そうだっ!)」


魔力(マナ)があるじゃないかぁ!」

「え? 何かいいアイデアがありましたかルゥさん!?」

「外見は殆どそのままでいける! 魔晶石(マテリア)に新しい付与つける!」


 ゴレムさんは通常のゴーレムとは違い、魔石でなく魔晶石(マテリア)を核としている。お陰で燃費もいいし、ほぼ魔力供給いらずなのだ。非戦闘型なので戦闘は出来ないけれど、とても頑丈な”星石”―――所謂、隕石で生成している。え、メテオかよ? 何故か分からないけど【空間農園】で採掘されました。初期ゴレムさんは普通の土から作りましたが、これを発見してからは初期ゴレムさんは新しい身体へ核を移してバージョンアップ! それ以降に生成した子達もメテオですよ(笑) なので、防御力と魔力耐性はとてつもなく高いのだ。それに壊れた時は悪用されないようにちゃんと農園へ強制転送する仕組にしている。

 さて、声を出す案だが骨伝導を参考に、異世界ならではの方法でやってみることにした。

 それは―――魔力伝導! 術式によって魔晶石(マテリア)へ取り込んでいる魔素(エーテル)。これをエネルギー変換して魔力(マナ)にしているのだが、その一部を魔力(マナ)でなく”音”に変換する術式を付与してはどうだろうか? 喉の部分から魔力伝導を声として発信できるように改良してみよう。流暢な話し方は難しいかもしれないがやってみる価値はあると思う。


「―――という訳で《召喚(サモン)》したんだけど、やってもいいかな?」

『(主人(マスター)ニツクラレタ、ワレワレハ、サカラエナイ)』

「いやいや、主の意見無視して普段から好き勝手してるよね!?」

『(・・・・・・グゥ〜)』

「いや、寝たフリいいから‼ 念話で話すの結構疲れるんだからマジメに聞いて下さい!」

「あの〜ルゥさん? からかわれています?」


 きぃ! 基本的にはゴレムさん達は主であるルゥたんに忠実なんだけど、こうやって何故かからかう。解せぬ。


『(冗談ハ、コレクライ、シテ……ドウゾ、アップデート、オネガイシマス)』


 取り敢えずゴレムさんも納得してるようなので早速改良してみよう。

 まずは胸の部分を【分解】して核の魔晶石(マテリア)を取り出す。カクリと壊れた人形のように座り込んで動かなくなる。


「えーと、これに”魔力変換、一部音声”へ!……うん一応付与出来たようだけど、流石に上手く作動するか分からないなぁ。【万能鑑定】では付与成功って視えたからいけると思う。魔素(エーテル)の術式も視る限りはキレイに付与されてるし。あと喉の部分を調整をっと……」

「どうです? 上手く出来そうですか?」

「うーん、こればっかりは再起動してみないと分からないなぁ」


 一度【分解】した喉と胸を魔晶石(マテリア)を設置してから【再構築】してから再起動させる。


「《ゴレムさん生成》‼」


 ピクリと反応してゆっくりと立ち上がるゴレムさん。


「えと、ゴレムさん調子どう?」

『特ニ異常、アリマセン』

「っ!? これゴレムさんの声ですか?」

「おおっ! 上手くいったね! ちゃんと魔力(マナ)が音に変換されて伝わってる!」

「あの、ゴレムさん?」

『ハイ、何デショウカ? リア様?』

「うわぁ! ちょっとカタコトですがこれでお話出来ますね!」

『ヨロシクです、リア様』


 上手くいってよかった。少しカタコトだけど、そのうち上手に話せるようになるだろう。




 しかしこの後、【空間農園】へと帰還したゴレムさんが他のゴレムさん達に自慢したことにより、【空間農園】にもいる大量のゴレムさんをバージョンアップすることになり悲鳴をあげるルゥたんなのでした。




「うわぁぁぁん! 多すぎて終わらないでしゅぅぅぅぅぅ‼ ヘルプぅぅぅぅ‼」

『私タチ、生成シタノ、ご主人様デス。ファイトです』


読者の皆様へ。

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