27.ギルドでお試し畜産
過去更新分にて番号ミスの為、修正しております。
ご迷惑おかけしましたぁ〜!!( TДT)
ギルドにある中庭では普段は数人の冒険者が訓練や鍛錬をしたりしている。
ギルドマスターであるハゲが人払いをしたので、今いるのはルゥたんとリアたん、ハゲと副マスのメイガンさん、2人のギルド職員だけである。
「……なあ、さっきから気のせいかもしれんが俺のこと”ハゲ”って固有名詞化してないか?」
「気のせいですよ」
ちっ! 勘がいいな! ハゲなのに〜勘がよいのさ〜(笑)
ギルマスをからかいながら話していたら、別の場所でリアたんがメイガンさんと仲良く話し込んでいました。美人が並ぶと目の保養。ルゥたんもあっちがいいです。混ざりたい。
「―――ところでメイガンさん、この前のフィナンシェのお味はどうでしたか? 私も好きなんですよ」
「ちょ、リア! ば、バカ! 余計な事聞くなっ‼」
「「えっ?」」
リアたんとルゥたんが不思議に思っているとメイガンさんから凄い殺気が!!
「そうですね……美味しかったと思いますよ」
「「はい?」」
「モーリス隊長が大変自慢して下さいましたので」
な、何故に警備隊長のモーリスおじたんがここで出てくるの!? 訳がわかんないよっ!
「そ、そ、その話は置いといてだ! 取り敢えずギルドで試験的に育ててみるから、チビは詳しい事を説明しろ!」
なんかあったなこれ……後で【万能鑑定】やろうっと♪
「うんとね〜まずは鶏小屋出すね〜よっこらしょっと」
恒例の指パッチンで【無限収納】から既に組立済の鶏小屋を出す。
「はぁ〜相変わらずデカい容量の【アイテムボックス】だなぁ」
はっはっは。ステータス隠蔽はうまくいっているようだ。ホントは【アイテムボックス】ちゃうもん! 取り敢えず取り出した鶏小屋へ檻から出したコッコちゃんを移す。今回は10羽ほど連れてきた。
「で、この子達、朝煩いんで。餌は普通に野菜の屑とかでいいから。掃除はマメにしてあげてね。詳しくはこの”マニュアル”見て世話してあげて下さい〜」
「”まにゅあ?”なんだって?」
「ああ、ゴメンゴメン。手引書を用意しましたのでそれを読んでお世話してあげて」
危ない、危ない。マニュアルって言葉はないのか。
「あ、あのギルマス、これコカトリスの下位って聞いたのですが、魔物を量産するなんて危険じゃないですか?」
「それに逃げ出したりでもして何かあったら……」
不安そうに尋ねてきた職員達。2人の疑問も最もである。ルゥたんはこう答えよう。
「あのさ〜山羊だって角で突かれたりしたら怪我とかするでしょ? コッコちゃんも同様で突かれたり蹴られたりしたら怪我するけど、どっちも世話する人が気をつけるべきことだよね? それにタマゴは新鮮だと生でも食べれるし、お菓子にも使えるから食の幅が広がるよね? 量産されたら市民も普通に食べれるし、世話する人がいないっていうなら仕事ない人にさせたりしたら?」
「「・・・・・・」」
「生きる為の工夫って大事だと思うんだ。例えば人は裸で過ごさないよね? だから服を着るんだし、食だって生きていくために食べる。魔物だって生きていく為に食べるんだから。そら〜共存は難しいと思う。でも共存できる魔物だっているんでしょう? だから魔物使いって職があるんだよね? 住むところだってなかったら困るよね? その為にはお金がいる。仕事がなくて困ってる人だってこの畜産がうまくいったら人手が足りなくなるよね? 仕事を与えたら雇った側は人手を補えて助かるし、雇われた側は賃金をもらって生活が出来る。そうやって生活って回るんじゃないのかなぁ?」
うーん、ちょい難しいな。この世界『衣食住』って概念があるかどうかも分からんし。女神様すら知らなかったからないんだろうなぁ。ルゥたん前世でもアホやったからこういうの説明するの苦手なんだよね。まぁ、畜産が無理そうならコッコちゃんは連れて帰って美味しく食べよう(笑)
「お前らそれでもギルド職員かっ! チビの方がしっかりしてるだろっ! やるぞ! 大体コカトリスと戦うよりマシだろうが!」
「ルゥさん立派ですよ、偉い偉い」
なでなでなで
うおぉぉぉぉぉぉ! リアたんに頭ナデナデされたぁ! うわぁい! プライスレス!!
「お、おいチビ大丈夫か!? なんか悶えてねえか?」
「き、気のせいです!」
「お、おう、そうか。ところでコイツらが産んだ卵を食べちまったらコッコ自体を量産出来ねえんじゃねえか?」
「そこはマニュ……手引書に載ってるでしょ? 有精卵と無精卵あるから」
まったくこのハゲチャビンは! マニュアルにちゃんと書いてるでしょうが! 生き物の生態なんかルゥたんバカなので分からないから【万能鑑定】でマニュアル作成した上に印刷・製本までしたのに! 天才! 出来る子! それが【万能鑑定】さん!
「ハゲマス、ここに載ってます。コッコの有精卵はほんのり赤く、無精卵は白いと。コッコを増やす場合は有精卵を別の場所に移して温めると―――」
「メイガン〜! 俺の名前が違ってる! それにハゲじゃない! 実はお前まだ怒ってるだろ!?」
「え? なんのことやら?」
「(ひそひそ)あの、オルカカさんとメイガンさんって何かあったのですか?」
「「・・・・・・知らない方がいいです」」
「は、はぁ……」
リアたんがギルド職員に聞いてるけど答えない。何かあったのは確実だなコレは。
「まぁ、詳しくはそれ見て畜産お試しってことで」
「おう。領主様に報告して、これがうまくいったらこの国の一大事業になるぞ!」
「と、いうわけで……コッコちゃんが如何に美味しいか実食タイムぅ〜‼」
「賛成ですルゥさん! ここはお肉は唐揚げでお願いします! 卵はプリンで!」
え、あのリアさん? メニューまだ決めてないけどさぁ……リアたん、ここ来る前にお昼とデザート食べたのにまだ食べるの!?
「え? 何言ってるんですか! 食べますよ」
あ、そうですか(遠い目)。後でまた体重増加してて叫んでも知らないからね。
さて、ルゥたんが作ってもいいがステータス隠蔽してるから、ここは作成済のものでガマンしてもらおう! さあ実食タイムだ‼
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