21.ギルドとオッサンとクールさん
もう少ししたら繁忙期・・・おっふΣ(゜Д゜)!!
更新頻度が下がります・・・ゴメンちゃい( TДT)
今のところはストックあるので、もうちょい更新出来そうです。
「―――という絵本がありまして、誰もが知ってる大人気な物語なんですよ」
リアたんの話を聞いて「え? マジですか? ソレどこぞの魔法使いの話っ!?」とツッコんだルゥたんです。怯えはハダシで逃げましたよ。
楽園であるポインポインから離れ(笑)聞き終えたルゥたん。(因みにポインポインはサイコーでした! ご褒美でしたよ!)
なんでもその絵本にコビットの挿絵が載っていて実物を見たことない人でも「あ、コビット知ってる!」のレベルらしい。前世の国際的マスコットのネズミと国民的マスコットの黄色いネズミを思い出すわ(笑)
今では見かけないコビットだけど50年ほど前までは少ないけど見かけていたらしい。
大抵の人は見かけたら”ラッキー”程度らしいが、一部の人(悪人ヤロウ共!)は見かけたら”一攫千金じゃあ〜! やっほい!”らしい。コビットには世知辛い世の中……。
「なんか……座敷わらしとかツチノコみたいですなぁ?」
「え? ”ザシキワラシ”って何ですか?」
「ナンデモナイデス……」
リアたんが座敷わらしとかを知っているはずもなく、ふと視線を感じてそちらに顔を向けると色紙をもったアホ……げふんげふん、トニーと呼ばれていた兵士がウキウキと近づいてきました。
「どうぞっす!」
「お兄さんや……一応聞くけどコレはどういう意味?」
「サイン下さいっす!」
ゴンッ、ゴンッ、ゴォォォォン‼
隊長のスバラシイ拳骨コンボが入りました! スゲー! タンコブが鏡餅みたいになってる‼
「お〜ま〜え〜は〜‼ そこで寝てろっ‼」
うん、永眠したらいいよトニー。安らかに眠れ。
「さて……アホは無視して……」
あっ! アホなのは隊長公認なのかぁ〜(笑)
「ようこそ”フロンティア”へ! 確認は完了したのでこれからギルドへ案内します!」
あれ? 通行料は? てか、隊長自らが案内までしてくれるの?
「通行料は不快な思いをさせたと思いますので(アレの給料から)こちらが負担します。またギルドへ案内するのは、ここから近いとはいえ不穏な輩がいないとは限りませんし、ギルドマスターへの報告も兼ねております」
ほお〜お役人は大変だね〜。そしてトニーの財布も大変だ(笑)
「ありがとうございます。騒ぎになっても困りますし、他種族に友好的なリンラン共和国とはいえ全ての方が亜人に理解あるわけではありませんので助かります」
「おじたん、ありがと〜!」
ここは素直にお礼を言っておこう。この世界に来た当初のトラウマで色々と不安だったが、リアたんが言うようにこの国は比較的大丈夫そうだ。ただ、ピー○ラビットみたいに人気あるとは思わなかったわコビット。
さて色々ありましたが再び顔を隠したルゥたんは関所にいた隊長に連れられてギルドに着きました。
ギルド大きいっ! そして広っ!
受付らしき場所がたくさんあり、よく見ると”クエスト受付”とか”買取”とか色々標識があるんですよね。会社? お役所? でもここ異世界(笑) 因みにチートあるある【文字・言語翻訳理解】っていうやつのお陰で文字が読めた。助かるぅ〜‼
酒場らしき場所はギルド直営の食堂らしく、登録してない一般市民も利用出来るらしい。昼間であるにも関わらず冒険者みたいな人達が酒盛りをしている。
「(うぉぉぉ! 異世界っぽい! エルフいる! ドワーフもいる! あ、あそこの人って獣人だ! 耳がモコモコ!)」
「わぁ〜凄いにぎやかですね」
「2人ともこっちだ。……すまない、ギルマスをお願いしたいのだが」
「あら〜モーリスさん珍しいですねぇ〜」
隊長の名前モーリスなのか。そして彼と話している受付嬢はウサ耳お姉さん! ウサギの獣人! うおおお、カワイイ! リアルバニーガール……げふんげふん。
「ちょっとワケアリでな……」
「そ〜なんですかぁ〜? わかりましたぁ〜」
ああっ! ウサ耳お姉さんが行ってしまった……残念。
「ルゥさん……いつもの調子に戻ってきてます?」
「気のせいであります! 決して”萌えてる”ではないであります!」
「……戻ってますね」
リアたんに呆れられながら小声でお話ししているとウサ耳お姉さんが戻ってきました。
「ギルドマスターが〜どうぞ〜言ってますぅ〜。奥へお進み下さい〜」
「ああ、ありがとう」
ウサ耳お姉さんののんびりした口調に礼を言ったモーリスさんと一緒に奥へと入っていくのでした。
「―――で、モーリス本当か?」
「ああ」
奥にある部屋へとついたモーリスさんから話を聞いたこのオッサン―――強面やん! モーリスさんとは違った強面やん! スキンヘッドに顔に傷って……あるあるじゃないかぁ!
「そっちのチビ」
おい、誰がチビやねん! 種族上、背はコレが(多分)デフォルトなんだよ!
「ローブ脱いで顔見せろ」
はぁ〜偉そうなオッサンだなぁ……でもモーリスさんの手前、脱いであげようじゃないかぁ。
バサリとローブを脱ぐとハゲ親父は顔を覗き込んできました。
「魔紋だな……間違いないな」
「鑑定水晶でも”コビット”と出たと報告しただろうが」
「あれはあくまで簡易なんだよ。こっちでも”視た”が間違いないな」
指にしてるあれ……鑑定魔道具か。ほうほう、指輪型のもあるのね。面白い〜!!
「しっかしなんだな……モーリス…お前よく泣かれなかったなぁ?」
「いやオマエのが怖いだろ顔」
「いや、お前だろ?」
「いやいやオマエの方が……」
うん、このやり取りエンドレスリピートですかね? アンタらの顔なんてどうでもいいからルゥたん早く帰りたい。
「ルゥさん声に出てます!」
「おおっと、コイツは失敬」
「「・・・・・・」」
強面2人がショックを受けた顔で見つめてくるが無視です!
「あ〜2人とも商人希望だっけ?」
「はい行商人です。私はリアと申します。こちらはルゥさんです」
「ご丁寧にどうも。俺はギルドマスターの”オルカカ”だ」
オルカカと名乗ったギルマス……どっかの勇者の父ですかねアナタ? 名前が似てる。
「どもルゥです、ハゲカカさん」
「おおぃぃぃぃい! 違うから! ハゲじゃないから! 剃ってるだけだから!」
いやウソやろ。だって【万能鑑定】が『ハゲです。どう見てもハゲです。分析・解析しましたがハゲです! カッパです! 誤魔化す為に敢えて剃ってます』って教えてくれたもん!
「じゃあ俺は戻るわハゲカカ……ププっ!」
「違うわぁぁぁあ! さっさと帰れ!」
モーリスさんはお腹を抱えながら部屋から出ていった。絶対アレ腹筋崩壊してるね(笑)
「―――で、商人希望ということで―――」
「はい登録お願いします」
「おしゃなーす!」
ハゲ……げふん、ギルマスに登録してもらって早くリアたんと家に帰るぜぃ。
「あ? 何言ってんだお前達?」
「「え?」」
「何の職で登録するにしろ適正試験あるに決まってるだろうが」
なんですとぉぉぉぉぉ!? 聞いてないんですがリアさん‼
ギギギィと彼女を見ると―――あ、顔が青いわ。これは知らなかったんだな……。
「コビットだからって手は抜かねえぞ。おいメイガン‼」
「はいギルドマスター」
カチャリと開いたドアから現れた女性。
スラリとした体型に青白い肌。額に小さな角があります。でもお胸はボインボイン(笑) キリッとした顔立ちにリアたんと同じくらいの髪の長さ。青みががった銀髪にメガネがお似合いな魔族のお姉さん。クールビューティーきたぁぁぁ!
「初めまして。私、副ギルドマスターの”メイガン”と申します」
「今からお前達にはメイガンに用意させた筆記試験を受けてもらう!」
おい、今すぐかよっ!? ルゥたんピンチっ!?
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