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10.生まれ変わった彼女

「生まれ変わった私」ルゥたん視点です。お楽しみ下さい!

「で、今後どうするつもりなのロゼリアたん? 死んだことになってるし、当たり前だけど国には戻れないからどっか安全な他の国でまったり暮らす?」


 私、ルゥたんはロゼリアたんに尋ねました。


「そうですね―――」


 暫く考え込んでる彼女。気が短い私は彼女に再度声を掛けました。


「ロゼリアた〜ん? どーするのぉ?」

「―――ルティアさん、助けて頂いた上に厚かましいのは重々承知致しておりますがお願いがあります」

「う?」

「私をここに置いて下さい!」


 おっふ!? いきなり同棲宣言ですか!? ご褒美ですか? そうですね!―――って違ぁぁう!

 なんで? どうして? ホワイィ?

 あれか? コビットである上にチート満載なルゥたんはご利用よろしく便利な下僕だからですか!?

 いやいや出会ったばかりですが彼女はそんな()じゃない。あれ? それとは別になんか失礼なコト考えてないかロゼリアたん? ”常識ない”とか? ま、まさかね……。

 ルゥたん(多分)常識あるもん! ちょっとやらかしマンボーなだけだもん!

 いかん……脱線した……。ボッチライフ満喫してるから一緒に住むのは―――と以前の私なら考えただろう。

 でもロゼリアたんを助けたのも、こうして話を聞くのも……転生してから(”ゴレムさん”はいたけど)寂しかったのかもしれない。

 でも一応は確認の為、敢えてシリアスに問いかけよう。ポーカーフェイスだ! ファイトだルゥたん!


「それって”コビット”で便利だから?」

「っ! 違います!」

「ふ〜ん。でもさ〜……それって利用してるのと変わんなくない?」

「違います! 信じてもらうのは難しいでしょうが”死境(ここ)”ならまず見つかる心配はありませんし、お恥ずかしい話ですが平民として生きるための知識とかがないのです! ずっと、という訳でなく”最低限生きていくための知識と経験”を頂きたく! 生まれ変わったつもりで出来ることは何でもします! どうか、どうか―――」


 必死に頼み込む彼女。表情筋復活したとはいえまだ硬いですなぁ。どうせならウルウルした瞳で上目遣いでお願いしま……げふんげふん。

 彼女はおそらく帝国とやらにいるという伯母さんも命の危機に晒されるかもと不安なのだろう。かといって平民として暮らすには、元貴族令嬢だった彼女には難しいことだ。


「申し訳ありません……ルティアさんも苦労してこられたのでしょう? それなのに―――」


 ―――って、なして私に謝る?

 おおっと! これはあれか? ルゥたんがコビットで隠れ住んでるのに巻き込んでしまった、とか、苦労してきたのに厚かましいコト頼んだとか考えてるな?!

 うーん、隠れ住んでるというか引き籠もりなんだけどね(笑)まあ苦労したといえばしたかな?

 いきなり死境からスタートだったり、古龍と呼ばれるエンシェントドラゴンにケンカ売られるわ、よく調べもせずにテキトーに行った町で拉致されそうだったりと……軽くトラウマになってますます引き籠もりしてました。


「顔あげてロゼリアたん」


 恐る恐る顔をあげる彼女にニコリと笑いかけました。


「いや〜キツイ言い方してゴメンよ〜。【万能鑑定(みた)】から。ロゼリアたんのホンキ分かったから。ホントにここに住む覚悟あるんだね?」

「は、はいっ!」


 マジで【万能鑑定】便利だわ~。嘘ついてないって分かったし。この|異能≪ギフト≫は本当に貰って正解ですわ。ドジだけど、ドジっ子だけど感謝ですよ女神様〜!

 ではではシリアスも疲れてきたことだし、ロゼリアたんを生まれ変わらせようじゃあ〜りませんか!


「じゃ、という訳でまずは名前を変えましょう♪」

「はい?」


 うんうん。首傾げのロゼリアたんはかわゆすですな! 取り敢えず名前は変えた方がいいよね!


「ほら〜”生まれ変わる”んでしょ? まずは名前変えた方がいいよね? ロゼリアだから”ロゼ”は?」

「それだとすぐばれてしまう気が……」


 ロゼリアだから”ロゼ”がいいかなぁと思ったんだけど、どうやらコレ愛称みたいでして、すぐバレるみたい。前世でいう花子さんなら”花ちゃん”みたいな感じかぁ?

 どうしよっかなぁ……う〜ん……よし後ろからとって”リアはどうだろうか?


「ふ〜ん。じゃあさ〜”リア”ってのはどうかな?」

「いいですね、素敵な名前をありがとうございます」

「っ!」

「ルティアさん?」


 うおおおおお! 美少女の笑顔プライスレス! 見たかいみんな!? 萌えの天使……いや萌えの女神、いやいや、萌えで”ぷりてぃ”で”きゅあ”なご褒美が来たぞぉ〜!!


「ど、ど、どういたしまして”リア”たん!」


 あかん! 萌えで転がっちゃったよ! 深呼吸だルゥたん! がんばれルゥたん!

 萌えに耐えつつ、後はステータス見られてよいように細工しちゃいます!


「次にステータスを見られてもいいように【隠蔽】しましょう」


 いや〜ルゥたんの職人レベ(熟練度)とかぶっ壊れレベルなので見られたヤバいと思ったのかスキル【隠蔽】がついてました。いつの間に授けたんだろう? 貰ったからには使いましょう。リアたんのついでに自分のも弄くりましょうかね?

 あ〜して〜、こ〜して〜、ちょこちょこちょこっと……ほい完成! これで見られても大丈ブイ!

 さて次は見た目かな?


「ではでは……せっかくの銀髪にアメジストの瞳という萌え要素ですが! 惜しいけど! 大変惜しいけど! 勿体ないけどぉ!」

「は、はぁ〜」

「変えちゃいましょう」

「え? ”変化魔法”とかですか?」


 流石この世界レッツファンタジーなだけあり、髪色や瞳の色を変える魔道具や魔法は存在しているらしいが鑑定で見破られるそうだ。そらそうだ、悪人が使ったらやり放題だもんねぇ。

 しかし……リアたんの髪と瞳の色は萌え容姿なのに! ちくしょおお! 残念のあまり歯ぎしりしちゃったよ! でも仕方がない。


「ううん。鑑定でバレちゃうからコレを使うのだ〜タタラタッタターン!」


 どこかの青いタヌキ?(笑)のように【無限収納】からアイテムを取り出す。


「これ……ポーションですか?」

「そそ、コレです! ルゥたんお手製”お手軽カラーリングポーション”!」


 はっはっは! 引き籠もり生活でひつまぶし―――じゃない、暇つぶしに作った薬です。DNAの一部を変化させて髪や瞳の色を変えるスグレモノ! モチのロン、鑑定でもバレないように調整済だぜぃ(笑)


「平民にありがちな髪色とかってなぁに?」

「そうですね……色々ありますが茶色が多いですね」

「オッケー! じゃあ飲む前に条件指定してっと―――」


 そうか茶色が無難かぁ……それも似合いそうで萌えだぁ!(いかん暴走しちゃう♪)そうだ、どうせなら紅茶色にしよう! キレイだろうし絶対似合う! そうと決まれば「色指定、髪と瞳『キレイな紅茶色』で!」と。

 ポーションに呟いたら七色だったポーションが美しい紅茶色へと変化。これで完了です!


「完成でっす! ささ、一気にググッと」

「は、はい……」


 先程までの色が色だっただけに躊躇ってますねリアたん。大丈夫! 味も飲みやすく改良しております。

 ゴクゴクと飲み干し終えた彼女の髪と瞳はそれはキレイな紅茶色へと変化したのです。「はい、鏡みてちょ〜♪」と彼女に伝え確認してもらう。


「おめでとう〜! 今日からチミは”リア”たんだね♪ よろしく!」




 この日―――彼女”ロゼリア”は平民”リア”へと生まれ変わったのだ。



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