1話 あなたの願いを一つだけ叶えてあげます
リア充達が人生の春を大賀する中、彼女いない歴=年齢
俺はいつの通りの日常を過ごしていた
大体、親方!空から女の子が!!展開やら、
俺の家の隣に可愛い幼馴染がいるんだが?やら
転校生がいきなり登場して好かれるやら
そんな夢物語のような展開は
そうそう無い。 いや俺が知りうる限り 無い。
普通の日本人は大体普通に学校に通い、高校やら大学やらを卒業して
普通に就職していたら、運命的な出会いがあり
彼女が出来て結婚とか そんなところである
俺もその一人
となりたかったが そもそも彼女すら出来ない
男子高 男子大みたいな道に進み
女子との交流、ふれあいなど 殆どなかった俺には
まぁ当たり前っちゃ当たり前で
それに自然と慣れてしまって 今に至っている
俺はそのまま社会人になり、
普通に朝会社に行き 通勤ラッシュに乗り
会社が終われば 飲みに行ったり、パチンコをしたり家でゴロゴロゲームをしたり
その 何も変わらない生活が続いていた
そんなある日 俺は思った
なんで俺は生きているんだ?と
その考えが頭をめぐり答えを出せず
気が付いたら目の前に電車がいた
その後の事はあまり覚えていない
そして気づいたら神様に出会った まぁ定番である
死後の世界がそもそもあるのか?と言う疑問もあったが
今そんなどうでも良い事を考えるのはやめた
そして俺は考えた
この展開って俺なんか良い感じに転生して 勇者とかリア充になれんじゃね? と
しかしここの神様はそんな甘っちょろくは無かった
神様は まぁ予想通り女性っぽくて
なんか背中に羽が生えていて 白っぽくて
頭の上に輪っか的なものがあって見方によっては天使に見えなくもない感じだった
神様が言ってきた
「あなたは今しがた 電車にはねられて即死しました」
(うん 知ってる)
そんな事言われなくても大体分かっていた
「あなたはこの人生心残りはありませんか?」
大いにあった
(彼女が欲しかったり リア充になりたかったり 親孝行したかった)
さすが神様 テレパシー的な何かで会話が出来る
「あなたが死んだ事により大変多くの方が悲しんでいます」
(まぁそうだろうなぁ さすがに悲しんでくれる人が一人もいないのは寂しい
せめて家族くらいは悲しんでくれているだろうなぁ)
(親孝行くらいはしたかったなぁ)
「あなたには違う人生を今1度与えます今度こそ悔いのない人生を歩みなさい」
(勇者とリア充の未来は叶わなそうだな・・残念
ただ生き返れるだけ良しとするか・・・)
「ただ一つだけサービスをします」
(キタアアアアアア)
これだこれ!!おれが待っていたヤツだああああああ
「あなたの願いを一つだけ叶えてあげましょう」
おれは迷わず答えた
(願いを増やす願いでおねしゃす!!!)
「ダメです」
現実は非情であった