32の4、ヤリズ滞在4
まずはビデオを見てもらった。
作品は地球から持ち込まれた数少ない物のひとつだ。
魔法少女物のアニメだ。
エリさんはじっと見ている。
初めて見たレイナやクレハも画面を食い入るように見ている。
誰も一言も発しない。
問題はこの作品の続きがないことだ。
いいところで終わってしまっている。
見終わった後この後はどうなるのだとレイナとクレハはうるさかった。
まあ、続きが気になるのは当然だよね。
こうなるから博物館ではビデオの再生はしていないのだという。
エリは消えた画面を見たまま何か考え込んでいる。
「私この続きを知っている」
そのよう言ってエリは続きのあらすじを語り始めた。
内容はうろ覚えの私の知っているあらすじとほぼ一致した。
「どこでそのあらすじを知ったのかな?」
「うーん、わからない。思い出せない」
「ほかに覚えている作品はあるのかな?」
「すぐそこまで出てきそうなのだけど・・・無理」
「そうか。まあ、無理はしない方がいいよ」
「うん」
きっかけを与えれば少しは思い出すようだ。
「そういえばこんな作品があるんだけど」
そこで彼女が見たことのありそうなガールズバンドの作品のさわりを話してみた。
そうすると案の定その続きのあらすじを話し始めてくれた。
私の知っている以上に細かく語ってくれた。
もしかしたら記憶の回復は色々地球のことを伝えればうまくいくのではないだろうか?
お読みいただきありがとうございます。
評価やブックマーク、ご意見やご感想をいただければ幸いです。




