カッコイイは身を滅ぼす後編
主人公ピンチ!助けてくれー!
残るはスケルトンCのみ、ただ相手の行動の方が早い、僕は次こそはと全力で技能『回避』に集中した。
スケルトン達は武器を所持していない、だからこそ拳と蹴りだけを警戒していた。
スケルトンCがこちらに走り出す、だが急にかがみ出しスケルトンBの散らばる骨を拾う、何が目的なん────骨が僕の腹部に刺さる。
「あがっ・・・?!ほ、骨を飛ばした・・・??」
スケルトンBの欠けた骨による遠距離攻撃である、運良く急所は外れたが血が滲む。
僕は慌てたせいで『粗末な棍棒』も落としてしまい、攻撃の機会を失い尻餅をついた。
武器が無ければ技能『格闘術』を使うしか無いのだろうが趣味程度の僕のダメージでスケルトンCが倒せるのか?
スケルトンCが近付いて来た、拳を握りしめて僕に振りかざし・・・頭が吹き飛んだ────スケルトンCの。
突然の出来事で理解が追いつかないが・・・あれはカラトンだ、カラトンの『突進攻撃』がスケルトンCに当たりスケルトンCを砕いたのだ。
だがスケルトンから小さなカラトンを死守していたカラトンは未だに向こうにいる、するとこのカラトンは何故僕を助けたのだろう。
安全を確認すると小さなカラトンは僕を助けたカラトンに近寄る、どうやら親子のようだ。
死守していた方が母親で今僕を助けたのが父親らしい、技能『生物学』が教えてくれた。
そして驚く事にその父親カラトンは額に傷が付いていた。
僕が初めて撃退したカラトンだ、まさか再会するとは・・・万事休すかと思いきや父親カラトンは僕の傷を舐めた。
これは・・・もしかして家族を助けたお礼でもしてくれたのだろうか?だとすれば意外と良い奴なのかもしれないな。
「ありがとうな」
僕は父親カラトンにお礼を言いい地面に寝そべる。
ああ、スケルトンにやられた腹部からの血が止まらない、身体も冷えてきた。
僕は死ぬのだろうか、転生してまだ数時間しか過ぎていないのに。
そして僕は気を失う────。
第5話如何でしたでしょうか!
こうゆう展開はかなり好きです、主人公死にかけてますが(笑)
次目覚めた時主人公は一体どうなるのやら、ただし第6話は別視点での第5話に繋がる話になります、番外編と言うべきでしょうか?兎にも角にもお楽しみに!