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スケルトンはガチャスキルで強くなる  作者: 一時二滴
第二章 壊れたる者
85/99

作戦成功

総合評価2000いきました!読者の皆さんありがとうございます!


ところで話は変わりまして、前回忘れてた抜き足のスキル説明をします。


抜き足:気配を絶ち、足音を消すスキル。しかし発動している間、歩く以外の移動方法を取れなくなる。他の移動方法を取ると強制的にスキルは解除される。

 攻撃を避けたことで抜き足の効果が強制解除された。


 視界に物が急に現れれば誰でも違和感を持つ。元からあったものならばいざ知らず、明らかにそこになかった物が目の前で現れれば大多数がその存在に気付くだろう。

 今起こっている現象はそれと同じだ。気配が無から有となった。それは土煙のスモーク越しでもわかる明らかな変化。

 抜き足を行使する前より俺の気配は際立っていた。


 となると訪れるのは白装束の化け物による追撃。

 地面をドラムのようにドンドコと叩き、俺の居た位置だけを集中して叩く。

 地響きを盛大に鳴らし、足場がふらつく地震を引き起こした。


 俺自身にこの集中砲火を掻い潜る術はない。

 だから、すかさず繋がる思考で叡智と思考を共有し、未来予測をしてもらう。


「クッ!!」


 しかし、全てを避けきることは出来ず、何度か攻撃を掠めた。

 叡智の未来予測は予測であって予知ではない。相手の予備動作や状況などから確立を導き出しているだけで先見の明のようにはいかない。

 土煙の立ち込めるこの状況では白装束の化け物の挙動を正確に観測することが出来ず、土煙の風向きから把握するしかない為一歩遅れる。

 俺自身のステータスが低い事もそうだ。それによって回避する余裕を狭めている。


 それから少しして、白装束の化け物による地叩きによって土煙は晴れた。

 状況が好転したことにより叡智の回避が完璧なものとなり、掠めることは無くなった。


 しかし、抜き足解除後はまだわかるが、なんで最初の時バレた?

 それらしいスキルでも持っているのか?

 いいや、鑑定スキルもないのに考えても仕方がない。


「今やるべきことは時間を稼ぐことだ!」


 俺は手に骨の剣を作り出し駆け出す。刃先の形状は渦巻き状で、鍔はあるが剣というよりは槍の形に近い。

 白装束の化け物は既に倒れていた体を起こし、両足で立っている。片足の負傷はどこにも見られず、回復していた。

 傷を与えることに効果はあまりない。しかし、回復は瞬時に行う訳じゃないから白装束の化け物は足を踏み外した。

 ならば、足を重点的に狙えば時間を稼げるはずだ。


 まだ繋がる思考は続いている。

 俺は叡智の思考に従い、白装束の化け物の攻撃を搔い潜りながら足元に入り込み、アキレス腱の位置に剣を突き刺した。

 全力で突き刺しても先端が少し入り込む程度で然程ダメージになっていない。

 そこで俺は剣を握りなおし捻じった。ネジのように捻じれば捻じるほど抉るように深々と突き刺さる。


「ギャァァァぁ!!!」


 悲鳴を上げながらバランスを崩し、後ろに倒れこみそうになるがもう片方の足でなんとか支えて持ちこたえた。

 白装束の化け物は地面に刺さったままの杖を引っこ抜き、それを突き立て俺を潰そうとするが既にそこに俺はいない。

 突き刺さった剣は足の修復が始まるとはじき出され、地面に突き刺さった。


 ヒット&アウェイを繰り返し、何度も白装束の化け物のバランスを崩そうと繰り返すが杖を持っている事もあり、実質三本足。中々倒れない。

 それでもめげずに何度も何度も攻撃を繰り返しているうちに気付いた。白装束の化け物の回復スピードが徐々にではあるが落ちていることに。

 そこに光明を見出し、攻撃頻度を上げる。


 駆け出し、抉り、避けて、また駆け出す。

 繰り返せば繰り返すほどに動きが精錬され、よりスムーズに攻撃を加えられるようになった。

 しかし、俺はこの時完全に忘れえていた。この動きは叡智によるラグなしの指示によるものだということを。


「がぁぁああ!!!」


 その時、稲妻がズキリと頭を走り、脳を炙り焼きにでもしているような感覚に襲われた。

 脳のオーバーヒートというべきか、バーナーで直接焼き焦がすような今まで経験したことが無い感覚。

 原因は直ぐに分かった。繋がる思考のタイムオーバーだ。


 繋がる思考し続けられる限界の三分という短い時間は既に過ぎていた。

 しかし、繋がる思考は強制解除される効果はない。無理をすれば幾らでも効果時間を超過できるスキルだ。

 だから、とうに三分を超えているという事実に俺は気付けなかった。


 俺はあまりの痛みに思わず頭を抱えた。

 その場をよろめき、前に進もうとする足を止めてしまう。


 ちょっかいをかける蚊が目の前で止まったようなものだ。叩き潰すこの上ないチャンス。

 白装束の化け物は恐ろしく大きな掌を伸ばした。


 擬骨生成で受け止める?重圧迫で押し返す?地面を蹴ってその場を離れる?

 未だに頭が痛み、いずれも間に合わない。

 万事休す。流石の俺も死を覚悟した。


「ハァァァア!!」


 迫り来る左手に深紅の流れ星が命中する。それによって軌道が若干ズレ、九死に一生を得た。

 流星のように煌めいて俺の命を救ったその正体は剣を握ったシズクだった。


「待たせてすみません!大丈夫ですか!?」


 時間稼ぎは何とか成功したようだ。


 叡智がデイルの攻撃を未来予測で全部避けきれたのはデイルの攻撃が羽根を直線に飛ばすスキルで、確率が入り込まなかったからです。

 羽根が未来にどの位置にあるかがわかりきっていたために完璧に避けることができました。という後付け設定を置いときます。

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