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スケルトンはガチャスキルで強くなる  作者: 一時二滴
第一章 ダンジョン攻略
52/99

初手は譲ります

かなり、かなーり待たせたようで申し訳ありません。(待ってる人が居たらいいけど)

ここしばらくの間どうしようもなくモチベーションが無く、いざ書こうと思っても「そういえば、あれやってたっけ?」と逃げてばかりで全く話を書いていませんでした。誠に情けない。

しかし、やっと少し、ほんの少しではありますがモチベーションが回復いたしました。(またすぐに切れるかもだけど)

だから投稿します。(デイル戦は早く終わらせたい)

無黒の名前を無影に修正しました。読み方は以前と同じようにムクロです。


「クフフ、随分とまぁ派手な登場ですね」


 いやぁ、そうですね。ハハハ……。チクショー!!フラグ機能なんて取りつけてんじゃねぇよ!あぁもうヤバい、きつい、勝てる気がしないよ……。神様流石に酷過ぎませんかね。

 はぁ、今こんなこと考えてもしょうがない。後戻りはできないし、状況確認をしようか。

 洞窟の八階層分ほど降下したが、落ちる時ちょくちょくぶつかった崩れた石や岩がクッションになってくれたからだろう、然程痛みは残ってない。完全に痛みがないわけではないため多少のダメージは受けているだろうが、多くても多少だろう。蚊に刺されたような痛みで骨折していると思う奴なんていないしな。

 で、次は……と思考を進めようとしていた時、とある不可解なアナウンスが脳に流れた。


『経験値が一定値に達したため、LV60に上がりました。LVがMAXになったため、ステータスに進化先が表示されます』


 あれ?俺魔物を倒した覚えなんてないぞ?やったことといえばロトゥンを倒したことと落下したくらいだし、ロトゥンには俺の経験値を埋め尽くすほどの経験値を持っているようには思えない。

 ならなぜ?


『あなたが言うロトゥンを討伐する際に起こした洞窟破壊、それに付随した底抜け及び崩落に洞窟内の多数の魔物は逃げ場もなく巻き込まれ、間接的にあなたに殺害されたと世界が認識したためにその経験値のすべてがあなたに贈られたのだと思われます。』


 なるほど……。ん?待てよ、そう考えると俺、かなり強くなっている筈だよな?ロトゥンと戦うよりも断然に。レベルが二倍になったようなもんなんだ。これならデイルにも勝てるんじゃないか?

 ひとまずステータスを覗こう。そういえばデイルのステータスだって覗いてないんだ。今考えても無駄だ。事実を見よう。

 俺はまず自分のステータスを確認することにした。


 名前  :

 種族  :モーダー

 状態  :平常(混沌)

 ポイント:11422

 混沌:極


 LV:60/60

 HP:1226/1253

 MP:1134/1134


 攻撃:1031 +80 +200

 防御:992 +80

 俊敏:1311 +80

 魔攻:800 +80

 魔防:817 +80


 スキル:《視認の瞳》《投擲》《糸操作&放出》《気の支配》《煙象強促》《空庫》《装化纏》《擬骨生成》《影縫い》《立体機動》《初級火属性魔法》《魔力操作》《並列思考》《暴走》《スキル結合》《剣術》《掃除》《自爆》《連撃殴打》《竜爪》《炎熱耐性》《書物記憶》《痛覚遮断》《裏面傷害(ステータスダメージ)》《精密時計》


 ユニークスキル:《ガチャ》

         《運試し》

         《叡智(改)》


 《進化先》

無影ムクロ

・ガシャドクロ


 が、ガチャポイントがえげつない量になってる!!ガチャ引き放題じゃねぇか!こんな状況じゃなければ素直に喜んでたのにな。ステータスも全体的に上がってて予想通りHPはほとんど減ってないし、混沌も極になってやがる。で、最後に進化先については。


「クフフ、先程からずっと動きませんが、焦らしているのですか?私は目の前にある馳走を放っておけるほど我慢強くはないのですよ。あと十秒ほど待ってそちらが動かないのであれば私から行かせてもらいますよ」


 そ、そういえば悠長に状況確認なんてしてたが今はデイルとエンカウントっていう緊急事態だった!!デイルが待ってくれる様子なんてどう見てもなさそうだし、進化先については確認しても無駄か。

 しかし、デイルが先行を譲ってくれるなんてな。それならこのドラゴンスレイヤーであの地を幾層も砕く一撃をお見舞いしてやろう。

 混沌極がどれくらいステータスを上げてくれるかはまだわからないが、混沌大の時だとしても俊敏に割り振っていた状態なら容易には避けれないほど速い攻撃を繰り出せたはずだ。ならその上である極であればそれは計り知れない。

 そうと決まればと俺はドラゴンスレイヤーを大振りに構え、最速のスタートダッシュを決め込むため右足に地面を抉り取るほどの力を加える。この一撃で決める為に、デイルを終わらせるために。


「クフフ、攻撃するには随分と遠くないですか?もっと近づいてもまだ攻撃しませんよ」


 今、俺とデイルの間に10メートルはあるだろう。だが十分だ。助走を付け、超スピードで一気に近づくことでデイルを驚かせ、回避を一瞬でも遅れさせる。少しでも避けられないようにする。限りなく必中に近づける。そして、絶対に決めるんだ!!

 俺は柄を力強く握りしめ、そして地面を……蹴った。


「っ!?」


 予想だにしなかった俺の速さに驚きを見せ、高々と振り下ろされるドラゴンスレイヤーを一瞥するとしまったと言わんばかりの表情を取りながら一歩遅れて回避行動をとる。


 計算通り。そして、計算通りだからこそデイル、お前の行動は遅い!


 デイルは回避が間に合わないと判断したのか手をクロスさせ、頭部を守るように防御態勢に入った。それをガードごとぶち壊す勢いで俺はドラゴンスレイヤーを振り下ろした。

 剣がデイルのガードに到着すると、デイルが地面へと押し込まれ、クレーターを形成するとともに土煙が周囲に舞う。


 俺の攻撃は成功した、完ぺきだった。が、俺はこの一撃で勝利を確信することは無かった。デイルをこのひと振りで殺しきれなかったからだ。

 いや、確認したわけじゃない。未だに土埃が待っているせいで視界はよくない。デイルの血が流れなかったわけでもない。返り血はデイルのガードと衝突した瞬間に被った。

 なら何故殺せなかったと判断したのか?


 それは、剣がデイルのガードより奥へ振り下ろされることが無かったからだ。


「クフフ、いやぁこれほどまでに強くなっていたとは……。咄嗟にガードせねば危なかったところです」


 土埃がだんだんと晴れていくとそこには、左腕が切断されながらも右腕の肉でドラゴンスレイヤーを受け止める血まみれのデイルの姿があった。


この話を加えて6つほどストック作ったので毎日投稿してきます。因みに6話までの間ではデイル戦は終わりません。(戦闘描写が苦手なことに気付きました)

この六日間のうちに頑張って一話でも作れるよう頑張りたいと思います。


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