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スケルトンはガチャスキルで強くなる  作者: 一時二滴
第一章 ダンジョン攻略
5/99

対ホブゴブリン

私の作品なんかを評価してくれた方ありがとうございます。


 これやばくね?

 まてまて、まずは状況を把握しよう。

 今俺の前には切れ味の良さそうな剣を右手に持った一匹のホブゴブリン。それ以外の敵はいない。

 そして、ゴブリンの住処の出口、または入り口は1つしかなく、その入り口であり、出口である場所にホブゴブリンが立っているため俺に逃げ場がない。

 その逃げ場のない俺の持っている武器は刃のない剣。というか、剣といえるほどの物じゃない

 それ以外の武器はゴブリンたちが持っていた地面に落ちている木の棍棒。

 どうすればいい?

 いや、あんなにゴブリンを倒したから多少レベルくらい上がっているんじゃないか?

 俺はレベルが上がっていることを信じてステータスを確認した。


 名前  :

 種族  :スケルトン

 状態  :平常

 ポイント:59


 LV:8/10

 HP:54/63

 MP:56/56


 攻撃:34

 防御:42

 俊敏:20

 魔攻:14

 魔防:14


 スキル:《夜目》《鑑定》


 ユニークスキル:《ガチャ》

         《運試し》

         《叡智(改)》


 攻撃とHPは彼奴より下、しかし、俊敏と防御は俺の方が上。魔法はどっちも使えないからどうでもいい。それに、ゴブリン戦で少しダメージを受けているから俺のHPは彼奴の半分ほど。

 早さなら俺に分があるが、攻撃とHPはあっちに分がある。

 この状況を切り抜けるためには敵を俺の動きで翻弄し徐々にダメージを与えるしかない。

 長期戦は駄目だ。俺の方はさっき、ゴブリンとの戦いで少し体力を消耗している。

 長引くと俺の負ける確率がどんどん高くなる。

 ここであいつに近づかず俺があまり動かずダメージを与える方法は・・・一応ある。

 ダメージが入るかは分からないが試す価値はある。


 俺はゴブリンの住処の奥の方に向かって走る。

 ホブゴブリンもそれを見てこちらを追いかけてくる。

 少しホブゴブリンはにやけていたが、奥が行き止まりと知っているからだろう。


 俺は洞窟の奥にたどり着くと、自分の手に持っている刃のない剣をホブゴブリンに投げつける構えをし、投げる。

 ホブゴブリンは足を止め、俺の投げた剣を刃がないからと剣の持っていない左手で壁の方へ弾き飛ばした。

 俺はそんな行動を見ないで、地面に落ちている木の棍棒を両手に持つ。

 少し重いな。これは彼奴に当たるまで飛んでくれるのか?俺の筋力の問題だな。筋肉ないけど。

 俺は両手に持つ木の棍棒を交互に投げる。そして、地面にある棍棒を拾い、投げる。それを繰り返す。

 ホブゴブリンも最初は左手で弾こうとしたが逆に飛んでくる木の棍棒に左手がはじき返されてしまった。

 ホブゴブリンは弾けないと分かると木の棍棒を避ける手に徹した。

 しかし、ゴブリンの住処はあまり広くない。ホブゴブリンも俺の投げた棍棒を避けきれず少し当たっている。

 住処の一番奥の広さは成人男性が4人横に少しぎゅうぎゅうに入り込むくらいの広さだ。

 天井も低いため、ろくに剣を振ることもできない。

 俺は木の棍棒を最後の一個になるまで投げ続けた。

 ん?一個残す必要あるか?バカ野郎、俺の武器がないだろ。素手より棍棒の方がダメージあるだろ。骨パンチの威力なんかたかが知れてる。それにあれ、地味に痛いんだよ。神経なんて通ってないはずなのになんで痛いのかな。不思議だね。


 すべての棍棒を投げ終わった。

 ホブゴブリンは少しよろめいている。

 当然だ。足を中心に棍棒を投げたからな。

 相手の動きが制限できた方がやりやすいだろう。

 俺はホブゴブリンのHPを確認するため、鑑定を使った。



 名前  :

 種族  :ホブゴブリン

 状態  :平常(左足骨折)

 ポイント:69


 LV:3/20

 HP:78/103

 MP:0/0


 攻撃:46

 防御:35

 俊敏:17

 魔攻:0

 魔防:19


 スキル:《夜目》《剣術》《統率》《気配察知》


 彼奴、棍棒が当たりすぎて左足骨折してんじゃん。

 てか、骨折しても立てるんだな。


『骨折した場所によっては立つこともできなくなります。しかし、重心をかけるところでなければ歩くことも可能です。今回は重心をかけるとこを骨折しているため、今は右足で立ち、左足はぶら下げている状態です』


 おお、そうか。聞いてないのに教えてくれてありがとう。

 そうか、じゃあ不意打ちのように押しただけで倒れる状態なんだな。

 作戦通りHPも減ってるし、一石二鳥だな。

 これで彼奴を俺はこの最後の棍棒でタコ殴りにすればおわりってことだな。

 俺は歩きながらホブゴブリンに近づいていく。

 ホブゴブリンは動かない。おそらく、左足を動かせないことをばれないために動かないんだろう。鑑定の力でばれてるんだけどね。


 ホブゴブリンは剣を構えていて、俺も棍棒を構えている。

 ホブゴブリンは俺の棍棒を警戒している。

 棍棒でどう攻撃してくるのか予測してるのかな?

 だが、それは無駄になる。

 俺は棍棒を上に振りかぶって見せた。そして、投げた。

 ホブゴブリンもまさか最後の武器を投げてくるとは思っていなかったらしく、剣で弾こうとした。避けるという手もあったのに。

 そして、俺は知っている。ホブゴブリンに投げられた棍棒を弾けないことを最初の行動で弾かなかったのは弾けないと分かったから。そして、もし弾けるとしても今の状態じゃあ弾くこともできない。

 俺の思った通り、ホブゴブリンは木の棍棒の勢いに負け、後ろに倒れ込んでしまった。

 俺は倒れ込んだホブゴブリンに近づき、ホブゴブリンの持つ剣を奪い取り、人間にとっての心臓部に突き刺した。


『経験値が一定値に達したため、LV10に上がりました。LVがMAXになったため、ステータスに進化先が表示されます』


面白かったらブックマークお願します。


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