ゴブリンの住処
死の洞窟にスケルトンで転生して3日ほど経った。
3日間の間、俺は一層でスケルトンを倒し続けた。
その3日の成果が此方。
名前 :
種族 :スケルトン
状態 :平常
ポイント:28
LV:6/10
HP:49/49
MP:42/42
攻撃:25
防御:31
俊敏:16
魔攻:10
魔防:10
スキル:《夜目》《鑑定》
ユニークスキル:《ガチャ》
《運試し》
《叡智(改)》
ポイントも4分の1くらいたまってMPも使う機会がないのに増え続けている。
俺はいつものようにスケルトンを倒すために動いた。
スケルトンには食事、睡眠が必要ないため、俺は昼夜問わずスケルトンに戦い続けた。
しかし、睡眠や食事がいらないとしても疲れはする。そのため、戦ったあとは少し休憩をはさんでいるのだ。
最初のスケルトンから手に入れた武器もいつ折れてもおかしくないほどボロボロになっていた。
最初に見たスケルトン以外は剣などは持っていなかった。
叡智に聞いてみると『偶然手に入れたのだと思われます』だそうだ。
あいつがつかれてなかったら俺は生まれて1時間もしないうちに死んでいたかもしれない。
この剣にはそこそこ頑張ってもらって居るため、俺はとても助かっている。あのスケルトンに感謝だな。
俺はスケルトンを探していると、1匹のゴブリンが目の前にあらわれた。
ん?此処にはアンデット以外いないんじゃないのか?どうなんだい叡智君。
『基本的にアンデットしかいないが、外から魔物が訪れることもある。そのため、このゴブリンは外から訪れたと思われます。
必要ない情報かもしれませんが、ゴブリンは基本10以上の集団で行動するため、この洞窟にゴブリンが住みついている可能性が高いです』
そうか。だが、ここにゴブリンが住処を作ることにあまりメリットがないんじゃないか?ここはアンデットしかいないし、この階層にはスケルトン以外見かけてないからスケルトンしかいないんだろうけど、ゴブリンの食事をこの洞窟では獲得できないんじゃないのか?もしかして、ゴブリンも食事をいらないとか?
『ゴブリンに食事は必要不可欠です。この階層にゴブリンが住みついている場合、洞窟の外に何かがあり、それから逃げたり、隠れたりしているのではないかと思われます』
ふーん。でも、外から来たってことはある程度ポイントとか持っているんじゃないか?そろそろスケルトンだけを倒すのも飽きてきたし、このゴブリンと住処を潰しに行こう!良い武器も持ってるかもしれないし。
俺は木の棍棒を持つ俺の半分くらいの身長しかない緑色の体色に覆われたゴブリンに向かって右手に持つ剣を構えた。
ゴブリンは棍棒を下ろしたままだが、こちらに睨みをきかせている。
俺は剣を構えながら、ゴブリンに向かって鑑定を使った。
名前 :
種族 :ゴブリン
状態 :平常
ポイント:6
LV:3/10
HP:31/31
MP:0/0
攻撃:13
防御:9
俊敏:5
魔攻:0
魔防:0
スキル:《夜目》
あんまり強くないな。それにポイント6も持っている!スケルトンなんかは4持ってたら良い方だったからこれは住処に期待できるぞ!住処はないかもしれないけど。
俺はゴブリンに走って近づいた。
ゴブリンはスケルトンだからカウンターを決めるために棍棒を下ろしていたようなのだが、俺がゴブリンの思っている以上に速かったため、振り上げる前にゴブリンの目の前に来てしまった。
ゴブリンは驚いた表情をしていたが、棍棒が止まる様子がなかったので、早めに首をはねた。
ゴブリンは胴体だけ残しその場に倒れ込んだ。
やっぱりゴブリン一体じゃあレベルは上がんないか。
叡智、このゴブリンの住処ってわかる?
『ゴブリンの通った跡などをたどればおそらく着けるかと思われます』
そうか、じゃあ連れていってくれ。
『了解しました』
俺と叡智はゴブリンの通った跡をたどった。
足跡はなかったが、棍棒を引きづってきたらしく、少し地面が削られていた。
もしかしたらカウンター以外にも重かったから構えなかったのかもしれない。
10分くらい歩くとゴブリンが2体ほどいた。
そのゴブリンを倒した後どんどん進んでいく。
進めば進むほどゴブリンが多くなっていき、ついにゴブリンの住処らしい場所についた。
住処と言ってもダンジョンからできた洞窟の壁に小さな穴を掘ったりして食べ物の倉庫などに利用している様だった。食べ物は定期的に外に行って取りにいているようで、腐っている食べ物と腐ってない食べ物があった。
さっきゴブリンを倒しながら来たとこを見られたのか、俺を見ると洞窟の奥に逃げていった。
俺は焦らず、歩きながら少しづつゴブリンを洞窟の奥に追い詰めていった。
ゴブリンは行き止まりにつくと覚悟を決めたのか棍棒を持ち、俺に攻撃を仕掛けに来た。
俺はその攻撃をするりとかわし、右手に持つ剣でゴブリンの心臓部に剣を突き刺した。
俺はそのまま奥に歩み寄りながら剣を振り、ゴブリンを倒していった。
数分経つとゴブリンは全滅した。
最後のゴブリンを倒した時にちょうど俺の持っていた剣は折れてしまった。
俺は用が済んだし得物もないため、ゴブリンの住処を離れることにした。
しかし、離れることはできなかった。
ゴブリンの住処の入り口に俺と同じくらいの身長の頭に無地のバンダナを付け、俺の持っているのより切れ味の良さそうな剣を持ったゴブリンが立っていたからだ。
俺は他のゴブリンと姿が違うため、そのゴブリンに向かって鑑定を使った。
名前 :
種族 :ホブゴブリン
状態 :平常
ポイント:69
LV:3/20
HP:103/103
MP:0/0
攻撃:46
防御:35
俊敏:17
魔攻:0
魔防:19
スキル:《夜目》《剣術》《統率》《気配察知》
これってやばくね?
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