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スケルトンはガチャスキルで強くなる  作者: 一時二滴
第一章 ダンジョン攻略
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ごり押しだぁぁ!!!

装化纏の能力を修正しました。変わらず使用中は他のスキルを使えないようにしました。叡智のスキル説明が役に立たないとか主人公の頭がバカ過ぎる事に繋がってしまうと思ったので。

 まずいまずいまずいまずいまずいっ!!これはかなりまずいっ!

 俺の今いる場所は叡智によると大体洞窟の中間地点。場所が開けており、他の洞窟の場所よりも特に広い空間になっている場所らしい。少し歩けば通路のような分かれ道が無数に配置されており、どこの空間にいてもこの道にたどり着けそうなくらいの数だ。

 それなのによく魔物がいなかったな!俺の運すげぇ!

 しかし、そんなことを思っている内でも魔物が足を止めるわけでもなし。もう、時間として三分と残されていないだろう。


 考えろ考えろ!

 足りない頭をフル活用し、思案を巡らす。脳に駆け巡る色々なアイディアはあれど、有効な手段は見つからない。

 倒すなんてまず無理だ。察知できる限りで百は下らない。ステータス的差による優位性が存在しない相手を初見で百以上相手取るには俺の経験や技術ではどう考えても不可能。

 この場から逃げるというにも感知の情報が正しいならばどの経路からも魔物が流れてきている現状、退路などない。まさに絶体絶命。

 どうする……。


 時間を気にしながらもその場で顎に手を当てながらうねっていると、そこでとある妙案が俺の頭に過る。

 よし……これしかない。

 俺は考えを直ぐ様行動に移し始めた。

 行動と言っても、頭の中で事態をシュミレートするだけだ。だが、これをしないのとするのとではもしもの時の対処のしやすさが違う。欠点が見つかることもあるからな。シミュレーションはとても大事だ。


 因みに俺の思い付いた現状を打破できるであろう作戦は、数百の魔物を倒すという無謀なものではない。どっちかと言えば逃げる寄りの《隠れる》という手段だ。鬼ごっこでも逃走者が突如隠れてしまったら追跡者は見失ってしまい、逃走者が行きそうであるが居ない方向へと探しに行ってしまう。その逃げられたという考えを利用するのだ。


 デイルが撒き散らした吸血鬼の血によるものか、この階層の魔物達は同族同士で殺りあったりなどしておらず、この階層に存命する他種族と協力するという協調性さえ見せている。

 つまり、狙いはこの階層に本来存在しないはずの俺のみということだ。他の魔物が来たことなど気にせず、俺に逃げられたと思えば他の場所へと行き、探してくれるだろう。


 少しすると、周りの通路の何本かからはドタドタドタと地べたに足裏全て接しているかのような走行音が耳に入ってきた。

 よし。そろそろ……。


 俺はその場で地面を強く蹴り、然程高くない天井へと手足をくっ付け、岩の中に指を無理矢理捩じ込んだ。

 まるでロッククライミングみたいな感じだ。だが、ここに停滞していれば、いずれ魔物達も去るだろう。

 おっと、忘れそうだった。


 俺は気の支配で周囲に気を調和させる。

 よし、これで完了。魔物も空間に入ってきたし、後は去るのを待つだけだな。


 少し待つ。そこから魔物は動かない。

 待つ。魔物は其処ら中をキョロキョロと見渡し、話し合い始める。

 少し長く待つ。魔物は諦めたかのような表情をし始める。

 かなり待つ。魔物は直ぐに立ち去らず、その場解散となったが通路が塞がれているせいか出られず、結果停滞する。


 いや、これはやばいっ!気がもう……きっつい!

 まさか魔物が帰らないなんて……プランBに変更!


 俺は天井を移動することにした。一歩一歩踏みしめるように指で突き破り、天井を這いずり動く。

 ……これ、かなりきついぞ。その場で停滞するだけならば魔物になってから得た筋力にものを言わせ、踏ん張ることができたが、移動するとなると、停滞するよりも体力を消費する。当然だ。動いているのだから。

 それでも俺は諦めず、一番最初にこの空間に入ってきた連中の使用した東側の通路へと向かう。


 プランBは魔物に万が一居座られた場合を想定した第二の作戦。内容はへばりついていた天井から移動し、此処から脱出するというもの。最初に入ってきた連中の経路を使うのは経路に溜まった人数が少ないと予想しているからだ。空間に最初に入ってきたのなら、何人かは経路ではなく空間へと進むからな。

 え?このプランBを即興で考えたかって?俺の頭じゃこんなん直ぐに思い付かんさ。シュミレートの賜物だよ。いや、二分そこらでこの作戦も思い付いた俺はやっぱりすごいのか?なぁ、叡智?


『誰にでも思い付く作戦ですので、すごいとは云いかねます。』


 ……はいはい。そうですか。

 まあ、少し待ったことがあって、気を抑える事を経路を抜け出すまで保つというのは無理。確実に経路の途中で効果切れになるはず。

 今だって経路の途中だが気を抜けばもう切れそうだ。いや、もう三秒も持たん。

 なら、俺はこの場をどうするかって?

 簡単だ。弱い俺の頭でも考え付くような安直な答え。

 そう。ごり押しだぁぁぁ!!!


 俺は疲労の溜まるようなロッククライミングを即座にやめ、赤いゾンビや赤いスケルトンなどの多種多様の魔物の頭を足場とし、着地する。

 天井が低いため、四足歩行の様な感じで足場はかなりアンバランスだが贅沢も言ってられない。

 地面に着地する前に魔物の頭を何びきか踏み台にし、駆け抜ける。敷き詰められているからか足をとられることは余り無かったが、所詮は頭上。バランスを崩すのは目に見えていた。

 前がバランスを崩すとなし崩しに後ろも崩れる。それが影響したことで発生した隙間に足を突っ込んでしまい、転けるかと思いきや、ここで自身の持つスキルを発動する。

 まずは新しいスキルの《装化纏》で頭に思い浮かべていた体の小さな鼠へと変化し、通常ステータスを大幅に上昇させてきれいな着地を決め、《煙象強促》で残像を残しながら速度アップと思ったが、鬼怒化纏の能力を引き継いでいるだけあって使えなかった。効果忘れてたな。

 まあ、あとは装化纏が切れて気絶する前に安全な場所へと移動するまでだ!

 俺は魔物の波に向かって無作為に進んでいったのだった。


主人公は天井に張り付いて待機していましたが、立体機動を使って足場を形成すればそんなことする必要ありませんでしたね。その場面の修正めんどくさそうなので主人公が頭わるわるだったと思っておいてください。書くのが久し振りで既存のスキルをすっかり忘れていました。すみません。


面白いと感じたらブックマーク又は評価をよろしくお願いします(*-ω人)

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