合格です
最近、何を書いているのかわからなくなってくることがあります。
ヴァンパイアの血液を吸血鬼の血に名前変更しました。
俺は頭の中で打開策を考えた。魔力も体力も気力も時間もない状態で。
だが、どんなに考えても頭に浮かぶのは不可能の三文字。
魔力がないため、スキルがほとんど制限される。だが、十層のボス部屋で手に入れたMPポーションを使用すれば少しは動けるかもしれない。だが、HP、MPが有る無い関係なくガースとの戦闘で苦戦を強いられ、疲労も溜まっている。筋肉があった場合は疲労物質が溜まっていることだろう。それほどまでに俺は疲弊していた。それに、こんなに苦労してガースに勝ち、やっと休めると気を抜いたのに、新たな敵が登場したのでは辺りに散乱した気力も保てない。
そして最後に時間。鬼怒化纏のスキルが解除されてから七分ほどたち、もうすぐ気絶してしまう。
どんなに考えたって打開策が見つからない。立ちあがることもできない。そのため俺はデイルの言葉をただただ聞くことしかできなかった。
「さすが私の求めていた者。危なかったですがガースを倒すこともできました」
俺はその言葉を聞いて脳裏に浮かぶのは実験モルモット。
考えないようにしても何度も浮かぶ。
どんなことをされるのかも想像してしまう。
それほどまでに勝てない、逃げられないという恐怖という名の感情が俺の中で渦巻いていた
俺はこんな奴のモルモットにされるのかよ。何されるんだろうか。どういう構造していて、どう動くのか調べられるのか、何をされるかわからん。こんな時こそガースの自爆のスキルが欲しかったな。瞬歩もなぜか使えない。使用制限だろうか。無意識に発動していた時もあったから数は分からない。
そう言えば前世で食べたリンゴ、美味しかったな。もう一度食べたかったな。
俺はそんな現実逃避をする。もう何も考えたくない。そんなことを思っていた。
そしてデイルは言葉をつづける。その言葉に俺は驚愕した。
「クフフ、合格です。あなたにはもっと強くなる義務を与えましょう」
合格?何のことだ?それに義務?
俺の頭には多くのクエスチョンマークが浮かんだ。
「クフフ、私は強き者。詳しく言えば私と対等、それ以上の力があるものと戦いたいのですよ。そしてあなたは苦戦をしましたがガースを倒しました。ぎりぎり及第点ですね」
どういうことだ?強きものと戦いたい?要するに戦闘狂?
俺の頭にはまたもやクエスチョンマークが浮かんだ。
デイルが何を言っているかもわからなかった。
しかし、一つだけわかることがある。それは俺に拒否権がないということ。
拒否権があるのであれば義務ではなく権利と言うだろう。だが、デイルが言ったのは義務。そのため果たさねばならない。強くなることを。
「ですからあなたが強くなれる環境を作るとしましょう」
デイルがそう言うと骨の椅子の後ろに隠れていたショルダーバックから赤い液体の入った瓶を5、6本取り出した。
「クフフ、これは吸血鬼の血です。これを掛けることで魔物は理性を失いますが豹変し、強力になるのです。これはこれより下の階層の魔物全員にかけた場合、皆さんはあなたと同等、もしくはそれ以上の力を持つことになります。あなたにはそれを乗り越えてもらいましょう。言っておきますが逃げることは不可能ですよ。もしここより上の階層へ登ろうとした場合は私があなたに失望し、殺します」
デイルは俺を鋭い眼光で睨む。
俺はその目を見た瞬間身震いした。恐ろしい。その一言しか思い浮かばないほど恐怖に身体全体を支配さえた。
しかし、それは長く続かなかった。
いきなり意識を刈り取られそうになったのだ。ガースの時以上に強く、意識を保つことができなかった。
デイルは何か言っているようだが気にしている暇などなく、ほどなくして俺の意識は闇の中へと吸い込まれていった。
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