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スケルトンはガチャスキルで強くなる  作者: 一時二滴
第一章 ダンジョン攻略
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諸刃の剣

遅いですがみなさん明けましておめでとう御座います。今年もこの話をよろしくお願いします

瞬歩の効果を結構前の話の『進化の結果』で修正しました。理由は見返すと万能すぎたからです。


 微妙な結果に終わったガチャ結果で自身の運を少し恨みながら俺は残る装備を一応、顕現した後に空庫に仕舞い、空庫からこの部屋に来る前に仕舞った剣を取り出した。少々刃が欠けてたりしてあるため、あまり切れ味が良いようには見えない。

 だが、今はそんなこと関係ない。俺のつい先ほど手に入れたスキル《諸刃の剣》には剣の質など関係ないのだから。

 俺は取り出した剣を構え、スキル《諸刃の剣》を心の中で唱えた。

 すると剣は一瞬にして輝き始め、それと同時に隠密が解除されてしまった。

 俺を見つけだしたガースはすぐには駆け出そうとせず、俺の右手に持つ輝かしい剣に警戒している様だった。

 だがしかし、先程同じようなことが起きたことを思いだしたのか地面が抉れるほど思いっ切り地面を蹴り、こちらへ駆け出してきた。

 ガースはどんどん加速していき、ついに俺との距離が5ⅿほどのところまで近づいてきた。

 ガースはそこで残った手を振り被り、俺の顔面へと振り下ろしてきた。


 待て待て!俺の身体よ!動け!避けろ!かわせ!


 振り下ろされた左手を攻撃をかすりながらも間一髪避け、輝く俺の最後の武器でガースの首元を狙った。

 剣は横薙ぎに、首へと線をなぞる様に進み、ガースの首へ入り込んだ。


 よっし!これで勝ち!


 俺はそう思った。

 だが、ガースはあきらめていなかった。

 俺が剣をガースの首へと進めると同時にガースは右足を俺の胴へと進めていたのだ。

 右足は俺の胴とぶつかり、当然防御もしていない俺の身体はボキボキと嫌な音を立てた。そして身体は吹っ飛びそうになり、俺の意識は刈り取られそうになる。

 だが、今意識を持っていかれたら勝機はない。そう思った俺は意識を何とか無理矢理保ち、首に突き刺さった剣を思いっ切り振った。

 剣は骨を通過し、ガースの肉をひっついているのがやっとという所まで行ったところで俺は後方へと吹き飛ばされた。


「グギャギャギャぎゃぁ!!」


 ガースは吹き飛ばされる俺を見て低い声で嘲笑った。

 まるで自分の勝ちだというように。いや、勝利の雄叫びだったのかもしれない。

 そしてそんなガースを見て笑いながら俺は思った。


 いいや!俺の勝ちだ!


 俺は思いっきり剣を持つ手を握る。まるで何かを離さないようにするように。瞬間、ガースの首は宙へ舞った。

 首は重力に逆らわずそのまま落下して行き、地面にグチャッと音をたて、転がった。

 ガースの顔は先程のように嘲笑ったままではなく、驚愕の顔をしていた。首をはねられた一瞬で変えたのだろう。首撥ねた後、何分かくらいは意識あるらしいし。

 ガースの首が落ちたと同時に残された胴体も胸を下に倒れた。

 俺は折れた骨を抜き取った後、スキル《骨部位再生》で治し、疲労の溜まっている状態でありながらも、もしもに備えて歩きガースの生死を確認した。

 結果は死亡。呼吸一つしていないガースの死体であった。

 俺はその場で崩れ落ちた。俺の崩れ落ちた地面には骨の手があり、そこには糸が何重にも巻き付き、絡まっていた。

 糸はものすごく硬く、毛のような細さでしかないのにワイヤーのように硬かった。


 そう、ガースの首は《糸操作&放出》で撥ねた。

 剣を首へと進めた時に右足が来ていることは知っていた。だからあらかじめ剣を持つ手の方から糸を出し、首へと絡ませたのだ。吹っ飛ぶと同時に撥ねれるように。

 魔力はほとんどなく、2本しか作れなかったが結果は見事に成功に終わった。


 俺が勝利の美酒に酔っているととある二つの音が聞こえてきた。

 一つはアナウンス。俺の脳内に響くレベルアップのアナウンス。そして最大レベルになったことで進化先が増えたという報告である。

 二つ目、それは拍手。パチパチと音を立て、まるで誰かを称賛しているかのようだった。

 俺はその音を聞いた瞬間、音のした後ろのほうに振り向き、絶望の顔を露わにする。

 ガースと俺の戦いを高めの見物していた者。ガースを奴隷として使っていた者。居たということを思いだしたくもない者。

 それは・・・。


「クフフ、素晴らしいですね。さすがです」


 デイル。未だ力が未知数の悪魔である。



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