悪魔登場!
サブタイトルが思いつかない。
「クフフ、こんにちは。私の名はデイル。悪魔です」
デイルと名乗る悪魔は突然俺に話しかけてきた。
デイルに手で止められている巨体は涎を垂らし俺のことをずっと見ている。
俺がよくわからないという表情を仮面で表すとデイルは言った。
「クフフ、まあよくわからないのも当然です。私はあなたを一方的に監視していたのですから。居ませんでした?あなたの近くに小さな悪魔が」
そう言えばリトルデビルっていたな。俺をハイゾンビから助けてくれた奴。これは礼を言わなければ。
俺は悪魔に向けてお辞儀をし、仮面の表情も変える。
「いえいえ、礼には及びませんよ。私の目的の一つですし」
目的?
俺が首をかしげていると悪魔と俺の間がいきなり光り出した。
俺は反射的にそこから後方に飛び、破者の剣を構える。
光っているところはだんだん形になっていき、丸いミステリーサークル。嫌、魔法陣といった方が分かりやすい。その光は魔法陣の形に成っていき、光の魔法陣はできる。すると、光から数人の人たちが出てきた。全員武装状態である。人々は少し戸惑っている様子だった。
俺はデイルの方を見て、なんだこれは?という表情を仮面で表し、向ける。
「おっと、入り口の魔法陣を閉めるのを忘れていましたね。ガース。壊しなさい」
ガースと言われた赤い巨体は指示されるまで俺の方を視界から外さないように見て涎を垂らしていたはずなのに、指示された途端に魔法陣から出てきた人々の方を向き、走っていった。
「な、ここは何処だ!俺達は一階層に居たはずだろ!」
「ここはおそらく一階層ではない!さっき魔法陣が光っていたからそのせいだろ!」
「おい!何か来るぞ!武器を構えろ!」
人々は慌てながら武器を構える。しかし、ガースの到着までには間に合わず、ガースが横薙ぎに腕を思いっ切り振った。すると、武器を構えていた人々は途端に胴体が半分になり、上半身と下半身がおさらばした。
「クフフ、人間もいなくなったことですし、もう武器を構えなくていいんですよ?」
俺は恐る恐る武器を下ろす。いや、下ろさせられた。奴から放たれる威圧感に、有無を言わせぬ雰囲気があったからだ。正直怖い。
叡智、あのデイルとか言うやつが言っていた入り口の魔法陣って何だ?
『先程まで死の洞窟の入り口には魔法陣がありました。その魔法陣を踏むと、どうやらこの階層に移動させられる魔法のようです。また、先程の人間が移動した後に魔法陣のとこが爆発したようです。原因はおそらくハイゾンビの時に見たリトルデビルの爆発と同じだと思います』
そうか。だから冒険者を全く見なかったんだな。じゃあ、俺の助けた女の子も死んでるのか。
「クフフ、それでは話を戻しましょう。私はあなたをずっと監視していました。それであなたの成長速度は私の見てきたどの魔物よりも早い。私はその理由を知りたいのですよ。だから私の実験モルモットになりませんか?」
実験モルモット?そんなのなるわけないだろ。死んでも嫌だわ!
俺は即答で首を横に振る。
「クフフ、では、もしモルモットにならなければ死ぬとしたら?」
悪魔は下卑たる笑み向け、俺に尋ねてくる。
しかし、俺の返事は変わらずNOだ。モルモットになるくらいなら死んだほうがましだね!死ぬつもりないけど。
「そうですか。では殺すしかありませんね」
悪魔は俺という実験モルモットができなかったのも関わらず、悲しそうな顔一つせず、なぜか予想通りというような顔をし、奥にある骨でできた趣味の悪い椅子に腰かけた。
俺は何故殺すと言ったのに離れた意味が分からなかったが、念のため武器を構える。
「ガース。殺りなさい」
ガースは指示された途端、先程と同じように全速力で突っ込んでくる。そして右から横薙ぎの攻撃が来る。俺は剣を両手で支え、守りの態勢に入る。しかし、ステータスの差なのか俺は衝撃に耐えきれず転がりながら後方へ飛んでいく。
痛ッ!力強すぎだろ!右足にある糸で出来た足が取れたらどうすんだよ!アレ作るのめんどくさいんだからな!
俺は糸でできた右足を確認した。するとないはずの足があった。
あれ?なんで足があるんだ?骨の足って生えてくるの?叡智。
『いえ、寝ている間、無意識にスキル《骨部位再生》を使用したからだと思われます』
骨部位再生?あ、そう言えば俺って進化してたんだっけな。
俺はそれに気付くとすぐさまステータス開示する。
名前 :
種族 :スケルトルアサシン
状態 :平常
ポイント:278
LV:1/40
HP:361/423
MP:332/343
攻撃:368 +80
防御:329 +80
俊敏:399 +80
魔攻:163 +80
魔防:163 +80
スキル:《夜目》《鑑定》《投擲》《糸操作&放出》《隠密》《煙化》《瞬歩》《気配察知》《身体強化》《空庫》《鬼怒化纏》《骨部位再生》《骨増殖》《影縫い》
ユニークスキル:《ガチャ》
《運試し》
《叡智(改)》
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